2018.4.11 | CATEGORY : THIS WEEK COLUMN
今週、JAMMINが1週間限定でコラボキャンペーンを実施しているのは、病気を持つ子どものきょうだいのための支援に取り組むNPO「しぶたね」さん(団体紹介ページはこちらから)。
清田さんとシブレッドさんとは、3月に大阪大学で開催された「シブリングサポーター研修ワークショップ」に私(山本)がお邪魔した際に初めてお会いしてから、JAMMINのオフィスにも2度足を運んでくださり、JAMMINのメンバーともいろいろとお話をさせていただく機会があったのですが、1回目にJAMMINを訪問してくださった後、メンバーからこんな声がありました。
「”兄弟姉妹を亡くす”って、耐え難い経験やと思う。自分がもし同じ立場やったら、本当につらくて、立ち直れへんかもしれん。清田さんは弟を病気で亡くして、それでも今、それを乗り越えてきょうだい支援に取り組んではる。そのモチベーションって、何なんやろう?すごいと思う」。
…しぶたねのお二人が2回目にオフィスに遊びに来てくださった時に、そんな疑問を、清田さんにぶつけてみました。
弟が亡くなった時、私は大学生だったんですが、ショックで家から出られなくなり、引きこもりになってしまいました。
中学生の時に弟が心臓病だと診断されてから、「弟のために生きて行く」って決めていたので…、弟の死で、生きる目的を失ってしまいました。両親の心の穴を埋めることもできず、弟の代わりにもなれない。いろんなことがわからなくなってしまって。
何のために生きたら良いのか、わからなくなってしまったんです。
(先日のプリント体験での一コマ。清田さん(左)と、シブレッドさん(右)。コラボデザインがプリントされたTシャツと一緒に)
そんな時心に浮かんだのが、弟を看病しながら、病院の廊下で目の当たりにした孤独なきょうだいたちの姿だったんです。
「あの子たちのために、もう一度頑張れることがあるかもしれない」、そう思いました。きょうだいたちが、私をもう一度奮い立たせてくれたんです。
もう一つあります。
弟の死を通じて、「同じ境遇の人に出会いたい」とインターネットでいろいろリサーチをしていた時、世界中のきょうだいが参加しているメーリングリストの存在を知りました。そこで同じ境遇のきょうだいたちと出会い、声をかけてもらい、励ましてもらったんです。ここでも、きょうだいたちが、私を救ってくれたんです。
活動を始めてからずっと、たくさんの人に支えられてきました。感謝しかありません。
これまで支えてくださった方への恩返しのため、そしてやはり大人の責任として、きょうだいたちに寂しい思いやつらい思いをさせてはいけない、そんな思いで、活動を続けています。
…一つひとつ、言葉をかみしめるように、話してくださった清田さん。
きょうだいへの思い、きょうだいとのつながり、そしてこの活動にかける清田さんの情熱を感じました。
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↓こちらは、3月にお邪魔した「シブリングサポーター研修ワークショップ」にて、
きょうだい向けワークショップのゲームを、しぶたねさんの解説付きで大人同士で楽しく体験するプログラムでの一コマ。
…参加者の皆さん、とっても楽しそうです!
(「ジャンケン列車」。ジャンケンをして負けた人が勝った人の後ろにつき、最後は一列の長い列車に。きょうだいたちが触れ合いを感じたり、ストレス発散できるようなゲームを意識しているそう)
(新聞紙を使ったゲームも。2人1組になってキャッチボールをしたり、新聞紙で作った棒で輪っかを作り、その中をくぐり抜けたり。「競争は積極的にはしない。子どもたちがそれぞれ持っている能力で勝敗が決まらないような、ひねりのあるゲームを取り入れている」とシブレッドさんが解説)
(2つのチームに分かれて、ゴールに入れた風船の数を競うゲーム。皆さん、本当に楽しそうでした!)
…大人の皆さんが無邪気に遊びに熱中する姿に癒されると同時に、きょうだいたちにとっても、とても楽しいワークショップなんだろうなあ、と想像しました。研修ワークショップを受講した一人ひとりの方が得た知識や体験、気付きが、今後、小さなきょうだいたちへのサポートへとつながっていくのでしょう。
しぶたねさんとのコラボキャンペーンは、4/15(日)23:59まで!
アイテム購入ごとの皆さまからのチャリティーは、3月にしぶたねさんが完成させたばかりの小冊子『きょうだいさんのための本2 おにいちゃん、おねえちゃん、おとうと、いもうとを亡くしたあなたへ』を、全国の兄弟姉妹を亡くしたきょうだいたちへ届けるための資金になります!
きょうだいを支えるため、ぜひチャリティーにご協力ください!
風に揺られてかたちを変えるモビールのように、心の中には、いつもいろんな感情が渦巻いています。
「どんな気持ちも、持っていていいんだよ。君はそのまま、君でいいんだよ」というきょうだいへの思いを表現すると同時に、もし誰か一人が弱っていたら、モビールのように周囲の人たちがバランスをとってその人を支えよう、そんな仲間をたくさん作っていこう、というしぶたねの思いを表現しました。
“Today you are you, that is true”、「今日どんなことがあっても、何を思っても、君は君。自信を持って」。そんなメッセージを添えています。