【INTERVIEW】街角で『ビッグイシュー日本版』販売者さんにインタビューさせていただきました!

2017.7.17 | CATEGORY : THIS WEEK COLUMN

今週のチャリティー先は、NPO法人ビッグイシュー基金。(団体紹介記事はこちらから!)

大阪の事務所までお邪魔し、ビッグイシュー基金スタッフの川上さんや販売者の皆さんにお話をお伺いした際、「販売の現場が見てみたい!」という私たちの希望にも応えてくださり、街角で『ビッグイシュー日本版』販売中の現場を取材させていただきました!

ご協力いただいたのは、吉富卓爾さん。
販売歴は5年。1日に20冊以上も売り上げる販売のスペシャリストです。

(こちらが吉富さん。日に焼けた笑顔が素敵です!)

販売の様子や、販売者さんが各自用意するというポップ(看板)も拝見しましたが、まさに!プロそのもの。
販売に対する意識や姿勢に、とても刺激を受けました。

…以下、どうぞご覧ください!

TEXT BY MEGUMI YAMAMOTO

「どう見せるか」でお客さんの反応が変わってくる、ポップの世界

(背筋を伸ばし、『ビッグイシュー日本版』を持って販売中。通りがかりの小さなお子さんには「こんにちは!」と声をかけていらっしゃいました。)

販売のスペシャリストたる所以は、吉富さんの明るく真面目な雰囲気はもちろんですが、そのポップに秘密があるようです。

もともと、スーパーでポップを書いていたので、得意な分野といえばそうかもしれません。

街中で、どうやったら人目について購入してもらえるのか、町中のポスターを見て研究していたんです。

そうしたら、「そうか!『ビッグイシュー日本版』は雑誌だから、雑誌のポスターを参考にしたらいい!」とある時思って、それ以来雑誌のポスターを参考にしています。

(こちらが吉富さんお手製のポップ。「どんな内容なんだろう?」とお客さんが気になる仕掛けが。…皆さんも、読んでみたくなりませんか?)

読みやすい文字で、わかりやすく描かれた吉富さんのポップ。
いくつかポイントがあるのだと言います。

まずはメリハリをつけること。あとは、世の中の話題にポップを沿わせることも重要です。
あと、毎号の特集テーマをどう見せるかもポイントかな。
有名人や著名な先生の話だったら、それを大きく書いて人物に寄せたり、話題や旬のテーマだったらそっちを大きく書いたり。絵で訴求することもありますよ。

「どう見せるか」で、全くお客さんの反応が違ってくる。

バックナンバーも販売しているから、バックナンバーリストも載せていますが、どこに貼るかでもまったく売れ行きが変わるんですよ。

(バックナンバーリストの配置換えをする吉富さん。「右に配置するか、左に配置するかでもその雑誌の売れ行きが変わる」とのこと。)

一冊一冊自分の手で売りながら、お客さんの反応の違いを感じていらっしゃる吉富さん。
…なんと!なんと奥深い世界なのでしょうか。

販売した時刻や天候を克明に記録

取材中、何人かのお客さんが吉富さんの前で立ち止まり、『ビッグイシュー日本版』を購入されていました。
その度に、明るくハキハキと対応する吉富さん。

さらに私が驚いたのは…雑誌を売った後、すぐに腕時計を覗き込み、販売した時刻を克明に小さなノートに書き込まれていたこと。

(お客さんが立ち去ってすぐ、販売した時刻をメモする吉富さん。小さなノートには、天候と共に、ぎっしりと情報が書き込まれていました。)

ポップの書き方一つ、天候一つで左右される『ビッグイシュー日本版』の販売。
一冊一冊、販売した時刻や状況を記すことで、お客さんの流れや傾向を分析されているのかもしれません。
まさにプロだと感じました。

一人でも多くの人の目に留まるポップを書くために、世の中の動向や話題などの情報収集も欠かさないという吉富さん。ポップ作りや『ビッグイシュー日本版』の販売を、心から楽しまれている姿がとても印象的でした。

街角で、もし『ビッグイシュー日本版』の販売者さんを見つけたら…、ぜひ、足を止めてみてください。何か新しい発見があるかもしれません!

私が見たのは、真剣に、そして楽しみながら仕事に取り組む「プロ」の姿でした。

(お手製のポップと吉富さん。終始明るく真摯に対応してくださいました。このお人柄に惹かれて足を止めるお客さんも多いのだなと感じました。吉富さん、ありがとうございました!)

09design

積み重なった本が階段になって道筋を作り上げ、その先には輝くドアが。これまでの人生の知恵や知識を生かして、新たなステージへと挑戦して欲しい、というビッグイシュー基金の思いを込めています。

“A hand up, not a hand out”. 「モノやおカネ(施し)ではなく、自立する機会(チャンス)を!」。
ホームレス問題の根本からの解決に向けて活動する「ビッグイシュー基金」の思いを表現した言葉です。

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