CHARITY FOR

4月2日は「世界自閉症啓発デー」。自閉症/自閉スペクトラム症のある人のことを知って〜一般社団法人日本自閉症協会

4月2日は、国連が定める「世界自閉症啓発デー」。
昨年コラボしていただいた一般社団法人「日本自閉症協会」と、今年もコラボします。

日本自閉症協会は、1968年に発足した自閉症/自閉スペクトラム症の当事者とその家族の会。
全都道府県と3政令指定都市、計50の各地の自閉症協会を会員とする団体で、各地の団体と連携を取りながら啓発活動や政策提言を行い、自閉症のある人たちのより良い暮らしのために活動しています。

「身近にいる、自閉症のある人を知ってほしい」。
今回は、会員のうちのお二人、横浜に住む中野美奈子(なかの・みなこ)さんと、三重に住む中野喜美(なかの・よしみ)さんに、自閉症のこと、また日々の暮らしについて教えていただきました。

(日本自閉症協会会長の市川さん(写真右)と事務局長の大岡さん(写真左)。今回のコラボデザインTシャツを着てくださっています!お二人には昨年のコラボでインタビューさせていただきました。その時の記事はこちらから→https://jammin.co.jp/charity_list/210322-autism/

今週のチャリティー

一般社団法人日本自閉症協会

自閉スペクトラム症の人たちに対する福祉の増進および社会参加の促進、広く社会に貢献することを目的に、自閉スペクトラム症のある人たちのより良い未来を目指し活動する団体です。

INTERVIEW & TEXT BY MEGUMI YAMAMOTO
RELEASE DATE:2022/3/14

「自閉症に対する正しい知識が広まれば」

最初にお話をお伺いしたのは、横浜市自閉症協会の代表を務める中野美奈子(なかの・みなこ)さん(57)。横浜市自閉症協会は1979年から活動し、今年で43年目を迎えます。会員の多くは自閉スペクトラム症のある当事者のご家族で、現在510名ほどが所属しているといいます。

(お話をお伺いした中野美奈子さん)

中野:
28歳の長男は重度の知的障害と自閉症を併せ持ち、26歳の次男は個性豊かな人です。私は上の子が3歳になる頃、1996年から会員として加わりました。

(中野さんの長男の進さん。「2語文程度の発語力と理解力。自閉症特性の中でも一般の方にわかりにくいのが感覚の問題で、長男の場合は偏食です。ご飯粒が食べることができません。米粒を食べる=我々が砂を噛むのと似た感覚のようです」)

──長く携わっていらっしゃるんですね。一昔前と比べて、自閉症を取り巻く環境の変化など感じていらっしゃいますか。

中野:
そうですね。最近では自閉症特有の症状や、そこに対して特別な支援が必要であることなども知られるようになってきました。一昔前は自閉症に対する知識や意識が皆無に等しく、その点で苦労もたくさんありました。

(ボール遊びをする1歳の頃の進さん。「子どもの頃は大変な多動児で、3秒と同じ場所に居ることが出来なかったです。療育センターで偶然なのか必然だったのか心理士の安倍陽子先生と出会いTEACCHプログラム(自閉症と関連するコミュニケーション障がいをもつ子どもたちの治療と教育)を学ぶこととなり、子育ての方向性を知ることとなりました」)

中野:
また近年、自閉症で知的障害のある人もそうでない人も、虹の帯のように連続した帯と考える新しい診断基準「自閉スペクトラム症」の広がりも出てきています。知的に問題がない場合、ぱっと見て障がいがわかりづらく、「面倒な人」「わがままな人」と周囲から煙たがられてしまうような風潮がまだまだあります。自閉スペクトラム症であることを本人がカミングアウトしたからといってうまくいくとも限らず、オープンにしない方が良いようなケースもあります。

「こういう特性の人たちがいるんだな」という正しい知識と理解が広がることで、寛容な社会が広がっていけばと思っています。

(中学の頃の進さん。「聴覚過敏も著しく色んな音を拾ってしまい、どの音が自分に必要なのかがわからないため、耳ふさぎをすることがあります。子どもの泣き声も苦手で、何とかして欲しいと訴えてきます」)

特性が知られていないがゆえに
「ルールにそぐわない」と集団からはじかれてしまうことも

(自宅で焼肉を楽しむ進さん。「レストラン・おうち焼き肉が大好きです。とにかく、お肉が好き。自分のペースで、自分の焼き具合で食べることがとても好きです」)

中野:
自閉スペクトラム症のある人は、空気が読めなかったり、すぐに物事を忘れてしまったりといったことがあります。正義感の強い人が多く、マイルールでいろいろと進めてしまうところがあります。

たとえば、バスに乗った時にいつも同じ席に座りたいという子がいます。運転手さんのすぐ後ろの席に座りたくて、そこにすでに座っている人がいると「どいて」と言ってしまいます。自閉症の特性を知ると「なるほど」と納得はできるのですが…、コミュニケーションをとることが難しく、そこで苦労することが少なくありません。

次男が幼稚園の時、道を歩いている人に「太っている」と言ってしまったことがありました。
本人は思ったことを発言しただけなのですが、幼かったから許されたけれど、大人になってからはそういうわけにもいきません。
普通は頭で思ってもぐっとこらえることができるのですが、それが難しい。空気を読むことができず、ストレートに思ったことを発言してしまいます。逆に言えば、とても正直で素直なのですが。

(子どもの頃の長男の進さん(写真右)と次男の守さん(写真左))

──そうなんですね。

中野:
コミュニケーションが難しいので、困っていることがあった時、それを伝えることも難しいようです。何でどう困っているかを本人が把握していないことも少なくありません。

意思をうまく伝えられないことがストレスになって、何かを叩いたり蹴ったりしてしまい、「ルールにそぐわない」と集団からはじかれてしまうようなケースも、残念ながら少なくありません。

(日常生活で使用するものには、細かく「何をするものか」「何をすればいいか」などを記載)

教育や医療の面で直面する問題も

(>世界自閉症啓発デーにあわせてブルーにライトアップされた横浜の港)

──これまでの子育てで、一番大変だったことはどのようなことですか。

中野:
学齢期の12年間はとにかく大変でした。日本の教育は集団行動を求められるため、個別の支援への教員の拒否はとても大きかったです。

長男が育った時代と違って、最近では自閉症の療育、教育については、随分と進んだようですが、先生からの理解を得られず親子で苦しんでいるという話はよく耳にします。自閉症のお子さんは個々に特性が違うので、先生の方も理解をするのに時間はかかるかと思いますが、自分の指導方法にはめ込むのではなく、目の前にいるお子さんの引継ぎされたアセスメントを元に、支援をしていってもらえたらと思います。

(スケジュールを記載した紙。「自閉症のある人は、いつ、だれと、どこで、何をしたら終わり、そして次になにがある、というのがわかることが、心の安定につながるようです」)

中野:
息子は学齢期が終わり自閉症専門施設に入所してからは、職員の方と共通言語が持てて、本当に気持ちが軽くなったのを記憶しています。

学齢期については次男も大変で、不登校になりました。次男が不登校になると長男もつられてか不登校になりました。三人で悶々と家で過ごした時間は本当に「どうして、うちの子どもたちだけ?」と思って、何をしていても涙がポロポロとこぼれました。

ある時ふと「もう学校はいいや」と思えたら気が楽になりました。ただ、特別支援学校に通う長男は、進路には問題なく気楽に前に進めたのですが、次男は高等学校を選ぶのに大変な思いをしましたし、一度入った私立の高等学校を途中で転校しています。

(「自宅の1階と2階にトイレがあるのですが、5歳の時に『上のトイレを使って』というのが理解できず、心理の先生に相談したところ『トイレに好きなものの名前をつけると良いよ』とアドバイスいただきました。1階にはバイキンマン、2階にはアンパンマンのぬいぐるみをそれぞれドアノブにぶら下げ、『バイキンマン(のトイレ)』『アンパンマン(のトイレ)』と呼ぶことにしました。さらに『↑/↓』のマークを加えて、上下という概念を認識することができました」)

──そうだったんですね。

中野:
自閉症のある人はいつもと同じやり方を好み、想定外の出来事が起きた時にパニックになる傾向があります。その意味で大変だと感じているのは医療の問題です。上の子は重度の自閉症ですが、小さいうちは何か症状があって病院に連れていくと怖がって暴れるので、ほとんど市販の薬で対応するしかありませんでした。

待合室で静かに待つことも難しいし、見慣れない白衣や聞き慣れない音などにも敏感です。お医者さんや看護師さんから大きな声で話しかけられるだけでパニックになったり、診察中も本人からすると何をされるのか予測がつかず、不安が大きくなります。

知り合いの方で、自閉症のあるお子さんが診察中に怖くて急に手を挙げたのが運悪くお医者さんに当たってしまい、その病院を出禁になってしまったという話も聞きました。
息子たちの場合は、自閉症の特性を理解して「うちに来てもいいですよ」と言ってくださる病院、歯医者さんや耳鼻科に通っていますが、先に述べたような特性から、何か症状があっても病院を敬遠しているうちに治療が遅れてしまうケースもあります。

(横浜市自閉症協会としてシナリオ作成や人物造形協力した映画「梅切らぬ馬鹿」(監督・脚本:和島香太郎、2021年)。「横浜市瀬谷区で実際に起きた事件を題材にした、地域で暮らす高齢の母親と自閉症のある息子のストーリーです。母親が高齢であることからグループホームに入居することになった息子の忠男。ある事件から地元のグループホーム反対運動が強まり、忠男は自宅に戻ることに。それでもお隣さんとはうまくいくようになり、地域で暮らす未来に明るい希望が少し見えた、というストーリーです」)

「何もわからない国に
ぽんと放り出されるような不安を抱えている」

(「次男はポケモンが大好きで、部屋はポケモン関係のグッズがいっぱいです。週末にはポケモンセンター、ポケモンカフェにでかけます。楽しいものに囲まれて生きることが、とても大事なことだと思います」)

──日常生活での工夫などはありますか。

中野:
日々の暮らしでは、朝起きて、何時にご飯を食べて…という1日の流れがすでに決まっていて、そこと異なることが出てくるとやはりストレスに感じてしまうようです。
見通しがついたり終わりが視覚的に見えれば、不安は軽減されるようです。

ファーストフード店やコンビニに一緒に行くのですが、たとえば同じコンビニでも「○○店」と「××店」は別の店です。何曜日に何店に、また誰と行くかということも紙に書いて共有しています。

○○店に行く予定だったのに××店に行くとか、いつもお父さんと行く店にお母さんと行くとなると本人の不安度が高まるので、イレギュラーなことが発生する場合は、紙を一緒に見ながら、「いつもはお父さんだけど、今日はお母さんだよ」と説明します。そうするとニコッと笑って理解しているようですから、改善のための手がかりはあるのです。
本人にとっては、「状況がわからないこと」がただただ不安なんですね。

(「春が近づき暖かくなってきた日に長男がストーブを点けていたので『室温15度だから、ストーブお休み』と伝えると、その時は消してもまたすぐ点ける、そして私が注意をする、を繰り返していたので文字にして伝えたところ、納得してくれました。『納得してもらう=合意形成を得る』というのは、コミュニケーション能力に問題のある自閉症児者には大事なことだと思います」)

──そういうことなのですね。

中野:
はい。自閉症のある子を育てる親として感じることは、「わからないことに対する不安度がとにかくすごく高い人たち」だということ。

それを想像するに、私たちが知らない国に放り投げられるような不安感を抱いているのではないかと思うんです。

──どういうことでしょうか。

中野:
言葉も何もわからない国にぽんと放り出されたら、私たちも非常に不安になりますよね。右も左も話している言葉もわからない中で、でもトイレのマークがあればトイレに行けるし、レストランや売店の看板が出ていれば、少なくともそこでそれが買えるとか食べられるということがわかります。そうやって確認できれば、不安は少し和らぎます。

(クラシック音楽が好きな進さん。自宅には集めたCDがたくさん)

中野:
以前、祖母と海外へ行ったことがありました。
そうするとおばあちゃんは、言葉がわからないなりに、フルーツジュースの看板が出ているお店の前で、ジェスチャーで店員さんに注文をしていました。しかし、看板も何もなかったらどうでしょう?
右も左もわからない国で、伝えられない、わからない、理解してもらえない…、自閉症のある人の日々の生活はそこに近いものがあると思います。

──なるほど。それは本当に不安ですね。

中野:
毎日のリズムやルールが体に入っていると、真面目で正義感の強い人たちです。就労すると、作業が終わるまで休みもろくにとらずに仕事していたり、記憶力も抜群で、お客さんの名前を全員覚えていたりととても律儀な人たちなのです。

個別にまめなサポートがあると、より能力を発揮できる人たちなのです。あたたかく見守ってもらえたら嬉しいなと思います。

(世界自閉症啓発デーにあわせて開催されたイベント。「2018年、社会福祉法人横浜リハビリテーション事業団と横浜市自閉症協会共催の世界自閉症啓発デイin横浜のものです。聴覚障害者の皆さんが、青い色にデコレーションされたハーレーダビッドソンで、東京から応援に駆けつけてくれました」)

多動で会話のできない息子。
「どんな将来があるのだろう」と不安だった

もう一人お話をお伺いしました。
三重在住の中野喜美(なかの・よしみ)さん(72)の息子さん(43)は、特別支援学校高等部を卒業後に一般就労し、社会人25年になりました。現在は、自動車部品の製造会社で正社員として勤務しています。

(お話をお伺いした中野喜美さん。息子の元洋さん(写真右)、お孫さんと。「息子は料理を作るのも好きで、休みの日は献立を考えてお料理を作ってくれます」)

小さい頃から文字に興味があった息子さんは8歳より書道教室に通い、初段の腕前。現在に至るまで毎週教室に通い、自閉症啓発デーのイベントでは作品を披露するほどだといいます。

(三重県自閉症協会の啓発イベントにて、書道の腕前を披露する息子の元洋さん)

中野:
息子は幼児の頃、目も全然合わず、言葉を発するのも遅かったです。しゃべり出しても会話にならず「何か違う、何かおかしい」と病院に行ったのが最初でした。

といっても40年も前のこと、自閉症に関する知識も当時そこまで浸透していませんでした。何かで読んだ自閉症というものにすごく症状が似ていると思い、小児科の先生に「息子は自閉症というものではありませんか」と尋ねても「そんなわけない」と一蹴されました。
病名もつかず周りの理解も得られず、息子はコマーシャルを呟き、私の事を母親だと分かっているのか、この子にはどんな将来があるのだろうか…と不安でした。

──そうだったんですね。

(「何年か前の三重県自閉症協会の作品展の時に息子と撮った一枚です」)

中野:
5歳の時、私たちの住んでいる三重にあった「あすなろ学園」という小児精神科に特化した病院と出会えたことをきっかけに自閉症に理解のある方たちと出会い、同じ自閉症のある子を持つ親御さんたちともつながることができました。当時はまだこのような病院が少なく、全国からお子さんが通っていました。

幼児から小学生の頃は、奇声を発したり、多動で手を離せばどこかへ走って行って迷子になるので、気が休まらず必死でした。今となっては、大変だった出来事を一つひとつは覚えていませんが…、「集団の中での生活が本人の成長にもつながる」という主治医の言葉もあって、周りに助けてもらいながら小中と普通学級に通いました。

(書に集中する元洋さん。「書に集中している時は不思議なほど体の力が抜けていて、話しかけても平気でそのまま書き続けています」)

中野:
次第に文字に興味を示すようになり、そのことが、私たちがコミュニケーションをとるきっかけになりました。街中の看板やよその家の表札などを読んで聞かせ、家では見てきた文字を書くとおとなしくうれしそうにする姿を見て、「文字にこんなに興味があるなら、きれいな文字を書かせてあげよう」と思い、8歳から習字を習うようになりました。
書道教室に通い始めて10年で初段を獲得し、今日に至るまで36年通っています。

──すごいですね!

中野:
皆さんが褒めてくださって、本人のモチベーションにもなっているようです。

(元洋さんの作品)

見通しがつくと、落ち着くことができる

(「習字を習い始めて20年の節目に念願の個展を開きました。友達や従姉妹などいろいろな人たちが実行委員会を作ってくれて、半年の準備を経て開催できました。先生と息子を囲み、実行委員の皆さんと撮った一枚です」)

中野:
自閉症はその特性に注目されがちですが、皆と同じこともたくさんあります。
同じ人間なので、自閉症であるとかないとかにこだわらず、あまり考え過ぎずにその人として付き合ってもらえた方が本人も楽なのではないかなと思います。

ただ、困っている時に少しの手助けがあるとすごく生きやすくなるので、特徴を知ってくださる方が一人でも多いとありがたいなと思いますね。

──どのような特徴がありますか。

中野:
人それぞれですが、早口でパパッと言われたことは理解するのが難しいところがあります。耳からの情報よりも目で見た情報の方が入りやすいということがいえます。
言葉は抽象的で不確かなところがあるので、息子の場合は、口で伝えるだけでなく紙にも書いて、目のつくところに置いて伝えます。
目で確認できるので、本人は「紙に書いてあることは確定なんだな」と安心できるようです。

(「旅行も好きで、時々バス旅行に出かけます。今はコロナのためステイホームで、少し寂しいです」)

中野:
また不安が強く、毎日何回も同じことを確認します。予定変更や想定外の出来事が苦手です。
たとえば週末に買い物に行く予定がある時に、行くことがわかっていても「買い物行く?やめとく?」みたいな確認を、何回も何回もします。何があっても「買い物に行く!」という確約が欲しくて、確かめずにはいられないようです。

(「息子はサプライズが苦手です。伝えたいことは文字にして伝えると、本人が納得しやすいです」)

社会人25年。
「理解しようとしてくださる方たちのおかげで、長く続けてこられた」

(出勤前、会社の作業服を着て鏡の前で髪を整える元洋さん。「髪を整えて、今日もがんばろう!」)

──社会人になって25年とのことですが、お仕事ではいかがですか。

中野:
息子はすごく真面目で、根気よく仕事ができる人です。そういう意味では本当に恵まれたものを持っています。自閉症ながらも周りの方たちが助けてくださり、かわいがってもらえるのも真面目な働きぶりのおかげだと思います。

支援学校を出た後、最初の会社は13年ほど勤めました。リーマンショックや会社の合併などで転職を2回経験し、今の職場は8年目になります。長く続ける中で、1日をどのように進めていくかということが、本人の中でも把握できているのだと思います。

1日のスケジュールが見えていると落ち着いて生活ができます。自閉症のある人の特徴として、見通しがつくと安心できるということが言われています。会社で仕事をすることは、毎日ほぼ同じで休憩なども時間通りなので、気持ちは楽で、落ち着いて仕事に集中できるのだと思います。逆に次に何をするかわからないとか、内容が変則的な仕事などは向かないと思います。

(毎朝、自転車に乗って通勤する元洋さん。「行ってきます!」)

中野:
職場で、息子のことを理解しようと近づいてくださる方がいたことが、仕事がよく続いてきた理由だと思います。私から事細かにいろいろと説明しても一度にそんなに覚えてもらえないし、「指示はメモでお願いします」とだけ伝えて、あとは職場にお任せしていました。

息子は言葉が少ないながら、真面目な働きぶりを周りの方たちが認めてくださって、本当にいろいろと助けていただきました。逆にいえば余計なこともあまり言わないので(笑)、うまく話せないこともプラスになったのではないかなと思います。

一度、こんなことがありました。
入ったばかりの職場で、説明を受けても本人はよくわからなかったのでしょう、お昼のお弁当の注文の申し込みをしないまま皆と同じようにお弁当を食べたら、一番最後に食堂にやってきた社長さんの弁当がなかったのです。そんな時にも助け舟を出してくださる方がいて、本当にありがたいなと思いました。

(元洋さんの個展にて。「ありがたいことに1週間で約1000人の入場者がありました」)

社員旅行でシンガポールへも。
「楽しめる時間を、これからも」

(京都を訪れた際、桜の木の下で)

中野:
この会社では、社員旅行でシンガポールにも連れて行ってもらったんです。

──ええ!すごいですね。

中野:
「一緒に行って誰が面倒を見るんだ」というふうになった時に、部長さんが「僕は一緒に行きたいな」と言ってくださったと聞きました。ちょっと目をかけてくださる方がいれば、変わってくるんだなと思います。

──想定外のことや見通しがつかないことが苦手とお伺いしましたが、息子さんご本人は海外旅行は大丈夫だったのでしょうか。

中野:
家では確認がしつこいですが(笑)、本人なりに外面があって、周りを見てついていったようです。

──ご本人もよく周りを見て、行動されているんですね!

中野:
今は仕事も、週末の休みも、本人なりに楽しく過ごしているようです。
CDを集めるのが好きで、394枚という数のCDを彼なりに分類しています。私にはその分類も理解できませんが、本人が楽しめる世界や一人で楽しめる時間を持っていることが一番いいことですから、何もいわずそっとしています。

先のことは見えないのであまり心配しすぎてもしょうがないと思っていますが、毎朝、暗いうちから張り切って出勤していく彼の姿を見送りながら、この先も今の暮らしを、なるべく続けられたらと思っています。

(元洋さんのCDコレクション。本人のルールできれいに整理されている)

チャリティーは自閉症啓発デーに向けて、自閉症啓発のための資金として活用されます!

(毎年4月2日の世界自閉症啓発デーには、癒しや希望を表す青をシンボルカラーに街中でライトアップやイベントが開催されます。過去のイベントの様子。皆さんもぜひ、啓発デーを共に盛り上げてください!)

昨年初めてコラボしていただいた日本自閉症協会さん。今回お二人のお母様からお話を聞くことができ、自閉症をより深く知ることができました。

世界自閉症啓発デーに向けて、3/14〜の1週間の日本自閉症協会さんとのコラボ、JAMMINのサイトでアイテムをご購入いただくと、1アイテムにつき700円が日本自閉症協会さんへとチャリティーされ、自閉症のある子どもたちへの周囲の理解を広げるため、保育士や幼稚園、小学校の先生に向けた自閉症への理解を助ける動画の制作費、また自閉症と診断を受けた子どもとその家族のために、アドバイスや情報を記載した冊子を作成するための資金として活用されます。

ぜひ、チャリティーアイテムで応援よろしくお願いします!

(日本自閉症協会のスタッフの皆さん。今回のコラボデザインTシャツを身につけて写真を撮ってくださいました!)

“JAMMIN”

インタビューを終えて〜山本の編集後記〜

お話を聞かせてくださった二人の中野さん。インタビュー事前や事後に「より具体的に伝わるように」とお写真や追加の情報を送ってくださったりと本当に事細かにサポートしてくださり、その心遣いにとても感動しました。
こんな細やかな心遣いが、いろんな人が生きやすい社会につながっていくのではないでしょうか。「あっ、もしかしたら伝わっていないかな」「困っているかな」とか「こうやって伝えた方がわかりやすいかな」といった丁寧な試行錯誤は、相手だけでなく自分のスキルも磨いてくれるのではないかなと思った次第です。

・日本自閉症協会 ホームページはこちらから

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明るく灯る電気の気球に乗って、町を眺める人を描きました。
自閉症のある人の才能や可能性が、社会や未来を明るく照らす様子を描いています。

“You are the creator of your own experience”、「あなたこそ、あなたの経験(人生)を創るクリエイター」というメセージを添えました。

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