2017.1.6 | CATEGORY : PAST CHARITY
氏名: 清水 康之
役職: NPO法人 自殺対策支援センター ライフリンク代表
略歴: 元NHK報道ディレクター。自死遺児たちの取材をきっかけに、自殺対策の重要性を認識。
2004年にNHKを退職し、ライフリンクを設立。10万人署名運動等を通して2006年の「自殺対策基本法」成立に大きく貢献する。
2016年、基本法施行から10年目の大改革を主導し、「自殺対策基本法の大改正+政府の推進体制の強化+地域自殺対策予算の恒久化」の実現に大きく貢献する。自殺対策の「つなぎ役」として日々全国を奔走中。自殺対策全国民間ネットワーク代表。元内閣府参与(自殺対策担当)。
2016年9月の世界自殺予防デーに合わせて、全国で初めての「日韓の自死遺児交流会」を開催しました。
親を自殺によって亡くした韓国の子どもたち(自死遺児)を日本に招き、日本の自死遺児との交流を通して親睦を深めました。
お互いの国の自殺対策や遺族支援の現状と課題について話し合い、その上で、それぞれが自身の過去を振りかえることで、胸の内に抱えてきた気持ちを分かち合う時間をもちました。
自殺により大切な人を亡くしたとき、遺された人の多くは、衝撃や悲しみ、止められなかったことへの自責の念、社会の偏見や無理解などから、極度の心的ストレスにさらされがちです。
その上、法的・経済的な負担を負わされることも少なくありません。
家族の自殺のことを誰にも言えず、事故や病と偽って、大切な家族の死を自らの人生の一部として受け容れることができないまま生きざるを得ない自死遺族も大勢います。
同じ経験をした人と出会い、安心して話すことができる場は遺族にとって大切であり、貴重です。「日韓自死遺児交流会」が、そのような場の一つになればと考えて、本会を開催いたしました。
本会の終了後、参加された自死遺児の皆さんからは「これからどう自分の人生を歩いていけばよいのか、考える貴重な時間となった」、「(家族の死と)向き合う勇気を得ることができた」、「自死遺児が胸を張って生きていける社会をつくるために何かしたいと強く思った」といった感想を多くいただくことができました。
日本では、親を自殺で亡くした遺児たちが自らの体験や思いをつづった手記を発行し、本人たちの意思で実名と顔を公表したことが、自殺対策の法制化や自死遺族支援を進める原動力となりました。本会には当時手記を書いた方も参加され、韓国の自死遺児にとっては大きな励みとなりました。『自殺って言えなかった。』自死遺児編集委員会・あしなが育英会編 サンマーク出版(2002/10)
チャリティーアイテムをご購入いただいた皆さまからのご寄付は、以下の5つの活動を中心とする、ライフリンクの自殺対策事業全般に活用させていただきます。
①自殺対策の基盤作り
自殺対策基本法や自殺総合対策大綱の策定など、社会全体で自殺対策に取り組むための基盤作りを推進していきます。
②自殺の実態解明
社会的な枠組みの中で、効果的な対策を実施するための基礎データの収集、分析等を行っていきます。
③自殺対策モデル作り
自殺の実態に基づいて、対策をどう立案し、またどう推進すれば良いのか、その具体的なモデルを作って広く社会に提示していきます。
④行政の監視
自殺対策基本法に謳われている「行政の責務」が果たされているか、監視していきます。
⑤社会への啓発
実務面でのあらゆる活動を社会的啓発につなげ、自殺対策を実務と啓発の両輪で走らせていきます。
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私たちライフリンクは、「誰も自殺に追い込まれることのない社会」の実現を目指し、皆さまのお気持ちを励みにしながら、これからも自殺対策推進の一助となるように力を尽くしてまいります。
本チャリティーアイテムを通じて、少しでも自殺対策についての理解・共感の輪が広がっていくとうれしいです。
この度は、皆さまからの温かいご支援、誠にありがとうございました。