2014.9.26 | CATEGORY : MAGAZINE
「スタディーツアー」という最近、若者を中心に人気の海外旅行をご存知でしょうか?
「ゆっくり身体を休めたい」「リラックスしたい」が定番だった海外旅行に新しいコンセプトの海外旅行として最近注目を集めています。
スタディーツアーとは、NGO/NPOの方と一緒に社会問題の現場を見たり、体験したりするツアー。自主的に参加する海外への社会見学に近いです。ちなみに、東日本大震災の時に多く見られた、がれき撤去などの現場で自ら作業を行うツアーはボランティアツアーと呼ばれています。
スタディーツアーで体験できることは大きく3つあります。
①個人や少人数ではリスクが高くて行きづらい場所にも行ける
②仲間と一緒に参加することで対話や議論から新しい視点が得られる
③自分のキャリアやしたいことを考える・見つめるきっかけになる
特に1つ目は大きなポイント。スラムへ個人で行くのはリスクが高過ぎるもの。普段から現地で活動するNPOと一緒に行動するからこそ、現地の住民や関係者から本音の話を聞くことができます。社会問題に感心がある人だけでなく、普通の海外旅行に飽きた人にもオススメです。
フィリピンは人口が1億人を7月に突破したと政府が発表。現在も高成長を続けています。その成長の裏側では格差も拡大。有名なスラム”スモーキーマウンテン”も存在するなど国内の所得格差が問題となっています。
その格差の中でこぼれ落ちてしまった人々の支援をするのが今週のチャリティー先、NPO法人アクセス‐共生社会をめざす地球市民の会(以下、アクセス)。特に女性、子ども、青年を主要な支援対象として活動。スモーキー・マウンテン周辺のスラムに住む子どもたちに対して、初等教育や基礎医療が受けられるよう支援されています。
アクセスの大きな特徴は、現場での支援活動だけでなくスタディーツアーを開催し、若者のアクションを促し続けていること。単に寄付やボランティアという参加の方法だけでなく、もっと深い体験や経験をしてもらうことで、日本の若者の社会貢献意識をドライブさせています。
この点が、JAMMINで応援させて頂きたいと思った大きなポイントでもあります。
アクセスのスタディーツアーにすごく興味があったので、先日アクセスが開催したスタディーツアーの事後学習会へお伺いしてきました。今回はアクセスが実施するスタディーツアーの内容やその魅力をご紹介していきます!
アクセスが実施したスタディーツアーに累計700名もの方が参加。京都に拠点を置くアクセスのツアーに参加するために東京からわざわざ参加する人もいるほど!
ツアーは長期日程の場合、11泊12日で実施。約10名が1グループとなり、スモーキーマウンテン・首都マニラがあるルソン島、噴火被害のあったピナツボ火山、第二次世界大戦の歴史を学びます。さらには、アクセスが活動するコミュニティの住民へ個別インタビューまで付いています。
一番のツアーのハイライトは、旅行中にホテルの部屋で行われる5・6回のディスカッション。最初はみんな緊張して自分の意見をなかなか言わないそう。しかし、同じ体験をするうちに徐々に緊張はほぐれてきて、旅行中盤〜後半のディスカッションはみんな熱い想いをぶつけ合って大白熱!このディスカッションはツアーの中でも重視されているアクティビティの一つ。
一方的に教えられるのではなく、近い立場同士が本音で言い合うことで新しい学びの体験をして欲しいとの考えから実施しています。
以上の濃〜い内容で、旅行代金は航空券抜きで約10万円。貴重な体験が出来ると思えば高くないのではないでしょうか。
そしてアクセスの一番の特徴は帰国後には事後学習会も開催すること。貧困を自分の目で見た後に「貧しい人がいたね」だけで終わって欲しくない。そんな想いから事後学習会を実施。
・スタディーツアーの振り返り
・参加者で議論するワークショップ
・国際協力の関わり方や働き方
・アクセスの活動の参加の仕方(先輩たちの熱いプレゼン)
などなど。アクセスのスタディーツアーでは、新しい仲間と出会えて、これをきっかけに何か始めたい!そんな風に思った参加者の気持ちを強力にバックアップしてくれます。
いかがでしたでしょうか?アクセスのスタディーツアーは内容が濃すぎて私の筆力では語り切れませんでした。。。次回は11月に開催予定とのことなので、是非アクセスのHPで募集状況を是非チェックしてみてください。
そして、事後学習会へ参加して一番面白かったのは、参加者本人から聞けたリアルな声。その模様は明日公開します。お楽しみに!