TAICHI NISHIDA

FOUNDER

               

1983年京都府生まれ。立命館大学在学中の2005年に訪れたスリランカではじめて途上国の現状を目の当たりにし衝撃を受ける。修士課程修了後、途上国の水問題等を解決したいと開発コンサルタント会社であるパシフィックコンサルタンツ株式会社に入社。政府の成長戦略・インフラ輸出戦略立案やミャンマー・ダウェー経済特区開発に従事。「自分に出来ることからしよう!」と2013年にJAMMINを設立。(記事公開:2016年10月)

「自分でも世界を変えられるかも」。スリランカでの直感が、JAMMIN立ち上げの原動力

JAMMINを立ち上げて2年になりますが、社会問題に興味を持ったのは大学4年生のとき。それこそ進路をどうしようかという段階でした。

高校時代からDJに明け暮れ、夜な夜なクラブに出入りしていました。大学時代は勉強よりも何よりもDJ中心の生活。音楽とファッションは常に最先端を求めてましたね(笑)。進路についても漠然とDJで食べていこうかなと考えてました。

大学では土木・環境を専攻していましたが、配属先の研究室では途上国への調査が必須でした。音楽に明け暮れる毎日で正直興味ないと思いつつ、調査に行かなければ大学を卒業できない。仕方なく訪れたスリランカで、人生観が変わりました。

それまで、社会問題や途上国とは一切関わりのない生活を送っていました。興味がないとかあるという以前に何も知らなかった。でも、スリランカに滞在中、決して衛生的とは言えない環境のもとで日々水を利用する現地の人たちを見ながら、実は目の前に存在している問題が自分のちょっとしたアクションで改善できるという体験をしたんです。

(スリランカで、子どもが川の水を汲む様子。)

途上国の一見絶望的な状況でも、自分の知識やアイデア、アクションで少しだけでもその状況を良くすることができる。「世界を変えることって、実は身近なことなんじゃないか」という直感が、スリランカに滞在するうちに信念に変わりました。それが僕の原動力であり、原点ですね。

一人よりも二人、二人よりも三人…少しでも多くの人を巻き込んでいくほうが影響力は強くなるし、周りの人が楽しみながら輪に加われるしくみができれば、より多く人たちと、世界を良い風に変えていける。僕自身が感じた「こんな自分の小さなアクションでも、世の中を変えていくことができる」という思いを、いろんな人といろんなかたちで共有していけると思ったんです。

(訪れた村で、水質調査のため井戸水のサンプルを採取。)

大学院へ進学、社会人経験、そして独立

スリランカでの経験があって、途上国の問題について自分の専門分野でもっと学びたいと思うようになり、大学院に進学しました。大学院時代は、ラオスやフィリピンに訪れ、様々な問題を目の当たりにしました。その頃から、この先の人生、途上国の問題に関わっていきたいという思いが強くなっていました。

途上国に関わることができる就職先を探し、大手建設コンサル会社に就職しました。大きい会社ならではのビッグなプロジェクトにも関わらせてもらいました。予算が数千億から一兆円規模の国家プロジェクトにも関わり、やりがいがある仕事ではありました。でも、目の前にはすぐ解決しないといけない問題があるのに、担当していたプロジェクトは完了までに10〜20年かかる。スリランカで感じた「世界を変えることは身近なことなんじゃないか」という直感と、自分がやっていることの間に、違和感というか…溝のようなものができてきたんです。

自営業をしている父親の影響もあり、常に「独立」の二文字が頭の中にありましたが、この頃から独立を意識するようになりました。そこが明確になるにつれて、自分が世界とどう関わっていくのか、どう社会貢献していくかというのを真剣に考えるようになりました。そして、ファッションなら自分の好きなことだからやっていけるんじゃないか、いろんな人をチャリティーに巻き込んで世の中を良くしていくしくみを作れるのではないかと思い、アパレル業を始めることを決意したんです。

               

30歳の誕生日の月にサラリーマンを辞めて独立、JAMMINが誕生しました。

(法務局でJAMMIN合同会社の設立届け提出!)

Tシャツづくりもプリントもド素人。立ち上げ当時は苦難の連続

とはいえ、アパレル業界に関しては完全なド素人。色んな人の話を聞きましたが、まー、厳しい意見を多くもらいました(笑)。まあ、アパレルだったからということではなく、完全な素人が新しい業界に乗り込むわけなんで、他の業界でも当たり前に言われることかもしれなかったですけどね(笑)。

Tシャツを作るといっても、パターン、生地、染色、裁断、縫製、プリントまでいろんな過程があって、そのひとつひとつを、逆にド素人だったからプライドも何もなく、分からないことは全部いろんな方に聞きにいって、教えてもらいました。本当に多くの方に助けてもらいましたね。

わからないことだらけでしたけど、今は少しずつTシャツの型を増やしたり、型にJAMMINオリジナルのこだわりを入れたりと、知識を応用してよりたくさんの方に喜んでもらえるようなTシャツ作りも始めています。

(立ち上げ時にお世話になったプリント工場。右も左もわからない中、プリントのことを一つひとつ教えていただきました。)

チャリティーは身近で楽しいもの。JAMMINを通じてそれを伝えていきたい

JAMMINができること、JAMMINの課題はまだまだあると思っています。やってみたいこともまだまだたくさんあります。

毎週コラボレーションする団体さんを通して世の中が抱える問題を知ってもらうことも一つのテーマではありますが、一番はJAMMINというブランドを通じて「チャリティーって身近なんだ」、「チャリティーって楽しいんだ」と思ってもらうこと。

スリランカで僕自身が感じた「こんな自分の小さなアクションでも、世界を変えていくことができる」という思いを、多くの方と共有していきたいと思っています。

(ホームレス支援を行っているNPO法人homedoorの松本さんと日経新聞取材を受けました。記念にパチリ!)



MEMBER

JAMMINのメンバーを詳しくご紹介しています。各メンバーページをご覧ください。

TAICHI NISHIDA

CO-FOUNDER

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AKIHIRO HIDAKA

DESIGNER

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MEGUMI YAMAMOTO

CONTENT EDITOR

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MUGI

MORALE BOOSTER

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