血液中の老廃物をろ過し、尿をつくりだす働きをしている腎臓。
この腎臓が正常に機能しなくなった時、血液を一度体の外に出し、腎臓の代わりになる機械に通して余分な水分や老廃物を浄化、きれいな血液を体内に再び戻す透析(血液透析)を、皆さんご存知だと思います。
日本には35万人の透析患者がいるとされています。
慢性腎不全の場合、一度失われた腎臓の機能の回復は難しく、一生涯に渡って透析治療を受け続けなければなりません。その時、問題となるのが、旅先や出張先の透析。日常的に通院が必要なため、普段暮らしている場所を離れた際、その先で透析を受けられる病院を探す必要があります。
「受け入れてくれる病院がすぐに見つかるかというとそうではなく、一仕事だった」と振り返るのは、自らも当事者として透析を受ける、今週JAMMINがコラボする一般社団法人「旅行透析」代表の池間真吾(いけま・しんご)さん(50)。
「透析を受けていても、自分らしい暮らしをあきらめてほしくない。ホテルを予約するように手軽に身近に、透析を予約し、受けられる環境をつくりたい」と2012年に活動を始めました。
コロナによって旅行や人の移動が制限されている今、活動は新たな局面を迎えています。
「日本だけでなく、国を超えて患者会を作りたい」。そう話す池間さんにお話を聞きました。
(お話をお伺いした池間さん)
一般社団法人旅行透析
「血液透析を受ける必要があっても、長期の旅行をあきらめない」。
旅行先や出張先で利用できる全国約4300箇所の人工透析病院の細かい情報をデータベース化して紹介、血液透析患者のQOLの向上のために活動しています。
INTERVIEW & TEXT BY MEGUMI YAMAMOTO
RELEASE DATE:2021/8/9
(「毎週月・水・金を基本に7時間透析を週3~4回しています。透析中は好きな映画やドラマをレンタルDVDや動画サイトで見ています。仕事が溜まっているときはノートPCを透析室に持ち込んで仕事しています」)
──今日はよろしくお願いします。はじめに、団体のご活動について教えてください。
池間:
出張や旅行、親族の不幸があった際などに訪れた先で、宿や食事を予約するのと同じように、手軽に透析の予約ができる環境を作りたいと活動を始めました。
血液透析を受けている方は、日常的に通院して透析を受けなければなりません。私も週に3〜4回、必ず透析治療を受けています。腎臓の機能の代わりを果たしてくれるものなので、これが受けられないと非常に苦しく、場合によっては命にも危険が及ぶこともあります。
旅先や出張先に3日以上滞在する際には、その地域で臨時の透析を受けなければなりません。
しかし現実として、透析病院は各地域の患者さんが主な対象で、外に向けた情報が少なく、当事者やご家族が十分な情報を得られないということがありました。僕自身が苦労を経験したので、旅先で透析を受けられる全国4300の病院の情報を統一したデータベースを作り、患者さんのフォローをしてきました。2012年に株式会社として起業し、サービスを無償で提供していました。
──そうなんですね。
池間:
昨年からのコロナの流行によって人の移動が制限される中、会社として存続することが難しくなり、悩んだ末に会社をたたみ、今は一般社団法人として活動しています。
(大阪・堀江の「やまびこ診療所」にて透析を受ける池間さん。「オーバーナイトで10時間の透析です。個室や準個室で好きな映画や動画が見たり寝ながら透析できるので、10時間もあっという間です」)
(3人のお子さんのパパでもある池間さん。「透析を受ける月・水・金は病院から帰宅するのが夜の10時過ぎ。妻も子どもたちも寝ています。家族のために長生きしたいので長時間透析をしていますが、週3回母子家庭になっているのでジレンマを感じます」)
──行く先々で透析を受けなければならない患者さんのためにというのは、池間さん自身が透析患者であるからこその視点ですね。
池間:
腎不全と診断されたのは12年前、38歳の時です。
那覇市で民宿やレストランを経営していたのですが、体がだるい、食欲がない、歩いていてもへたってしまって歩道橋を渡りきれないといった症状が出ていましたが、日々忙しかったし、こなさなければいけないことに追われて受診を先延ばしていました。
全く別のことで受診し、その際に思いがけず腎不全と診断されたのです。
体の至る所に影響が出ていて、透析を受けると決めてから3ヶ月半の入院で、20回近く手術を受けました。その間に民宿やレストランは手放し、退院後、当時は彼女だった妻の故郷、宮古島に移住しました。
(沖縄県宮古島に在住する池間さん家族。「防波堤釣りや船釣りに毎週末家族ででかけています」)
池間:
ご縁をいただいて観光協会の職員として働き始めたのですが、当時力を入れていた民泊誘致のために日本各地に出張し、その先々で透析を受ける必要がありました。しかし、先々で透析を受け入れてくれる病院がなかなか見つからず、全国35万人いる透析患者さんたちはこんな不便な暮らしを余儀なくされているのかと感じました。
出張先が決まると、昼休みにその地域の透析を受けられる病院を探して片っ端から電話するのですが、ことごとく断られて。14件断られたこともありました。
──そうだったんですね。
(「社団法人の事務所です。相談に訪れる患者さんも多いので、透析の本やパンフレットをたくさん用意しています」)
池間:
それでもなんとか受け入れてくれるところを見つけて各地で透析を受ける中で、患者さんのためにより良い透析を研究したり情報発信されている先生たちにも出会いました。そして透析や日常生活、食事についてもいろいろアドバイスをもらったり、学会にも顔を出させてもらうようになりました。
透析が必要だと言われた時は「人生終わったな」と思いましたが、「きちんと透析を受けていたら、健常者と同じように生きられるよ」ということも言ってもらい、心強かったですね。
失われてしまった腎臓の機能は回復することはありませんが、透析を受けながらもやりたいことに取り組んだり、自分らしい暮らしを送ることができるんだということを改めて感じられたというか。
熱心な先生のもとには熱心な患者さんが集まっています。そこでも「透析を受けられる病院に関する情報があまりに足りておらず、透析患者は移動がしづらい」とった話を聞きました。自分に何か手伝えないかと、出張や旅行先でも透析を受けられる全国の病院を調査して一律にまとめてデータベース化し、予約できるサービスを作ろうと思ったのです。
(患者同士の交流も。「日本中の透析患者が島根県に集まり出雲や宍道湖などを旅行しました。長時間や高血流のしっかり透析で有名な『松江腎クリニック』で旅行透析しました」)
(「『腎内科クリニック世田谷』理事長の菅沼信也先生です。オーバーナイト・長時間・高血流透析で旅行透析してくれます。学会や研究会ではいつも優しくアドバイスしてくれます」)
池間:
実は透析が今すぐ必要と診断されてから、半年間透析を拒否しているんです。本当に透析が必要なのか?他に方法はないのか?本を読み漁り、自分なりに病気のことを調べ、さまざまな方法を模索しました。
僕は34歳で独立するまで、マスコミで報道記者として働いていました。それもあって、気になったことは徹底的に調べないと気が済まないんです。結論として、やはり透析は必要だと納得しました。そしてさらに、透析の時間や回数を増やすことでQOLを大きく向上させると知りました。
──そうなんですか?!
池間:
はい。透析というと1回3〜4時間、週3回というところがほとんどですし、多くの患者さん、ご家族、周りの方たちもそのように認識されているのではないかと思います。ですが実際は、時間をかければかけるだけ良いのです。1回の透析を4時間より5時間、できれば8〜10時間かけてやるとより良いのです。
(台湾・台北市「華康診所」の豪華個室透析室で旅行透析。「台湾式足つぼマッサージの出張に毎回来ていただいています。透析中に台湾観光もできる気分で一石二鳥です」)
池間:
そうすることでその後の生活が全く楽だし、さらに透析自体の回数を増やせば、もっと元気な生活を送れます。ただ保険が適応されるのは月に14回までで、それ以上については一回3万円ほどの透析費用がすべて自己負担になりますが‥。
「透析患者さんの肌は浅黒い」というイメージがあると思うんですね。これは完全なる透析不足によるものです。透析が足りていないために体の毒素が抜けきらず、色素が沈着しているのです。
──そうなんですね。
池間:
よそからの透析患者を受け入れないことも、透析の時間を短くしていることも、それは病院側の効率化のための都合です。病院と患者との間の主従関係というか…どうしても患者さんが弱い立場に置かれることが少なくないように思います。
──患者さんが選択肢を持てない状況ということですね。
(「住んでいる宮古島には日本有数のビーチがいくつもあり、サンゴ礁が砂浜の目の前で、カラフルな熱帯魚や海の生き物がたくさんいます。休日で引き潮の際は、子どもたちと海の生き物探しをします」)
(「透析中に軽い運動をする透析運動療法が推奨されています。私は透析ベッドの上で自転車運動をしています」)
池間:
透析は一生受け続けるものです。情報や知識があれば、「これしかない」ではなく、患者さんが自分で選択して生きていくことができます。
僕自身も、最初は一回3時間からスタートし、交渉して少しずつ時間を伸ばしてもらって、今は7時間かけて透析しています。そもそも腎臓は、体内で24時間フル稼働して血液を浄化しているわけですよね。それを週にたった3回、1回3〜4時間という短さでやりきるというのは、かなり無理があります。
──確かに。
池間:
14件立て続けに断られたという話をさきほどしましたよね。当時、僕は1回5時間の透析を受けていました。もしあきらめて「しょうがいないや、今回は4時間でいいや」と我慢したら、もっとはやくに病院は見つかったんです。つまりこれは、患者が治療をどこまでをあきらめるか、妥協するかということなんですよね。
(カンボジア・プノンペンにある「ジャパンライフポリークリニック」で透析を受ける池間さん。「真夜中も日曜日も旅行透析してくれます。長時間透析もOK。医師・看護師・技術スタッフの皆さんとはSNSで今でもつながっています」)
──うーん…。妥協を強いられてしまうような構図があるのですね。
池間:
「何もそんな、旅先の一回ぐらい我慢すればいいじゃないか」という話もあるかもしれません。でも透析はその時だけじゃなくて、その後の生活を支えるものです。自分の意思ではないかたちを選択し、それによって出てくる不調を我慢しなければならないというのは、少し違うのではないでしょうか。
──患者さん自身が、主体的に選択していく姿勢も大事なのですね。
池間:
はい。ただ、情報が圧倒的に少ないですね。透析を受けていても元の生活に近い生活に戻れるんだという希望が持てず、絶望を感じている患者さんもいます。
腎臓は自覚症状がほとんどないので、それまで普通に生きてきた人が、ある日突然腎不全と診断され、いきなり身体障害者手帳1級(重度なもの)になる。これはものすごく大きなギャップで、人生自体をあきらめてしまう人もいます。
(「発展途上国に旅行透析に行くと、日本人患者はVIP待遇です。しかし現地の腎不全患者さんの多くが透析を受けられずに死んでいることを聞きショックを受けました」)
池間:
でも、そうではない。もっと自由に生きられるのです。
旅行もそうです。出張をあきらめなくていいし、旅行して新しい景色に触れたり、帰省して家族や友人に会ったりすることをあきらめなくいいんです。
食事制限もそうです。透析患者は、塩分やリン、カリウム、タンパク質を控えるといった厳しい食事制限があります。1日に摂取できる水分量も細かく制限されます。納豆やバナナ、ほうれん草など、一般的には「体に良い」とされている食べ物をほとんど食べることができません。でも、あれもダメ、これもダメと制限ばかりでは参ってしまいます。知識を持っていれば、全部我慢しなくてもいいんです。
果物も滅多に食べられませんが、カットした状態で1日水にさらしておくと成分が水に流れ出るので、そのまま食べるよりは全然いいとか、どうしても食べたいなら透析を受ける直前なら食べられるとか、いろいろ知恵はあるんです。
──池間さんのお話をお伺いしていると、自分らしい暮らしを模索する中で、さまざまな知識を得ていかれたのだなと感じます。
(カンボジア・プノンペンの透析施設「ジャパンライフポリークリニック」にて、旅行透析に来た日本人患者が安心して病院内食を食べられるようにと表示している提供メニューの成分表)
(ベトナム・ホーチミン「グエンチーフォン病院ハイテク透析センター」にて透析を受ける池間さん。「先進国の患者、駐在員の患者、ベトナム人の富裕層患者が透析しています。この日は透析するのが私一人だけで、大部屋透析センターが貸し切り状態でした。一方、隣のベトナム人の透析室ではベッドが足りないので24時間診療。戦時中の野戦病院のような古い建物で透析していました」)
──海外で透析が受けられる病院のデータも調べられたそうですね。
池間:
はい。旅行代理店さんからの依頼もあって、国内だけでなく、主に東南アジアを訪れた際に透析を受けられる病院を探すようになりました。実際に現地に飛んで、透析患者として僕が透析を受けてこの目で見たり感じたりしたことをレポートしつつ、日本からの透析患者さんを受け入れるにあたってのサービスの交渉や営業をしていました。
そうやって飛び回っている時、現地の腎臓病患者の現状を知ったんです。
(ミャンマー・ヤンゴンの「国立ヤンキン小児病院」にて、腎不全で透析を受ける3歳の男の子。「蛇にかまれ毒がまわり、腎臓がやられてしまいました。透析医療費や交通費などを捻出するために、親は家を売り土地を売り親戚中からお金を借りて借金まみれです。一生高額な医療費を払い続けなければならないので一家心中しようとしたそうです。国境なき腎臓病患者支援会は交通費を数年分寄付しました」)
池間:
日本では年間500万円ほどかかる透析の費用は保険が適応され、患者にはそこまで大きな負担はありません。しかしカンボジアやタイ、ミャンマーといった途上国ではそのような制度はなく、透析を受けさえすれば元気に生きられる命が数多く失われていることを知りました。それこそ、透析を受けられずに顔に色素が沈着して真っ黒になってしまった患者さんがたくさんいて。年間100万人以上もの人が、透析を受けられずに腎臓病で即死していることを知ったのです。
──ええ…。
(ミャンマー「ヤンゴン小児病院 腎臓病センター」にて。「子どもで透析が必要になると、親元を離れ病院内の寮で一人暮らしです。遠くに自宅がある子は何年も自宅に帰れません。親の見舞いは年に一度あるかないか、何十時間もかけてバスで来ます」。池間さんが代表理事を務める国際NGO『国境なき腎臓病患者支援会』では、親子が少しでも面会できるようにとバス交通費を援助している)
池間:
「透析が受けられない」ということだけでなく、この病気や透析に関する知識も持たないことによる過酷な状況もあります。
患者の家族は、「いつか病気が治る」と信じて収入をすべて注ぎ込み、家や土地も売って、親戚中にも頼み込んでなんとか透析費用を集めます。しかしこの病気は完治するものではなく、透析は一生受け続けなければなりません。治療のために本人だけでなく家族をも巻き込んで不幸に陥る現実を目の当たりにしました。
(ミャンマー「マンダレー小児病院 腎臓病センター」にて、子どもの患者と医師の皆さんと。「子どもたちは病院に何年も住んでいるので医師が親代わりです。病院から学校に通います。学校から病院へ戻ると週3回は4時間透析。成人するまで十数年病院に住みます」)
池間:
治療を受ける患者の中には、「自分が生き続けたら、家族の皆が不幸になる」と、透析の血管チューブを引き抜いて自殺する人もいます。訪れた先の病院で、同じ透析が必要な患者さんから「旅行するお金があったら、治療のお金を寄付してくれよ」と直接尋ねられたこともありました。
自分は平和な日本から現地を訪れて、透析のためにああしてくれないか、こうしてくれないかといろいろ交渉しているのに、一方で現地では透析さえ受けられずに苦しむ人がいる。これは何か違うんじゃないか、これでいいんだろうかと思いました。
日本は臓器移植が進んでいませんが、その分、透析の技術は世界トップレベルです。
そんな日本にいる自分が、国を超えて、同じ患者として患者側の立場から教えてあげられることがあるんじゃないか。患者として途上国の人の命を救うこともできるんじゃないか。国を超えた患者会を作りたいと思い、2019年に一般社団法人「国境なき腎臓病患者支援会」を立ち上げました。
今はコロナで海外への渡航は難しいですが、インターネットを通じて少しずつ活動を続けています。
(ミャンマー「マンダレー小児病院 腎臓病センター」にて、腎不全で透析を受ける4歳の男の子。「2歳から病院内で一人暮らしです。親はお金が無いので見舞いに一度も来られません」)
(カンボジアの僻地にある「スヴァイリエンの総合病院」へ医療機器修理のボランティアに同行。「発展途上国カンボジアには世界中から医療機器の寄付がありますが、故障すると修理ができずに放置されています。発展途上国には物資を寄付するだけではダメなことを知りました」)
──池間さんのそのバイタリティーはどこから来ているのでしょうか。
池間:
腎不全であると診断されてから結婚した妻との間に、3人の子どもがいます。よくいえば家族のためでしょうか。今年50歳になりますが、動脈硬化も進んでいるし、多分普通の人より寿命は短いだろうと思っています。後どれだけ生きられるかわからないけれど、父親として子どもたちに恥ずかしくないことをしたいと思っています。コロナの状況が落ち着いたら、妻と子どもと現地を訪れたいと思っています。
自分自身のことでいえば、小さい頃から旅が好きで、マスコミの世界に入りましたが政治家になりたいという夢もあったし、脱サラして自営業をしたり、やっぱり「自活したい」という気持ちが強くあります。
──海外のご活動に関してはいかがですか。
池間:
腎不全と診断され、死の恐怖を経験しました。だから、日本では受けられるはずの透析が受けられなかったり、正しい知識がないがために日々たくさんの人が命を落としていると知って、何かひとつでもマイナスがプラスに転じるようなことができればと思っています。
腎不全と診断されて、すべてがダメになって、どん底を見ました。でも、マイナスに感じたことをとにかくプラスに、逆に自分の得意分野に変えようと思ってやってきて、実際プラスに転じたし、今はこれを生業にしています。
自分が学んだこと、QOLを上げるために実践してきたことや、僕と同じようにどん底を味わっても人生はプラスに転じられるんだということを、やっぱり広く伝えていきたい。
病気はマイナスかもしれません。だけどここで知り得たことは人生を豊かにしてくれました。そしてこれから、人の人生も豊かにしてあげられるのではないかと思っています。
(ミャンマー「マンダレー小児病院」にて、腎臓病の子どもたちの寝室。「ここから学校に通い週3回は透析します」)
(ミャンマー「ヤンゴン小児病院」に腎臓病の子ども患者のために使ってほしいと寄付金を渡した時の一枚)
──最後に、チャリティーの使途を教えてください。
池間:
昨年からのコロナの影響で、旅行透析の方も活動がほとんどないような状況ですが、チャリティーはすべて、途上国で透析が必要な子どもをはじめとする患者さんたちの透析費用として使わせていただきたいと考えています。
──貴重なお話をありがとうございました!
(ヤンゴン小児病院にて。「腎臓病の子どもたちから、腎臓の形の工作模型など手づくりの思い思いの品々を逆にプレゼントされます。すべて日本に持ち帰り、大事に事務所に飾っています。私の宝物です」)
インタビューを終えて〜山本の編集後記〜
「病気になっても、自分らしく生きる」。これは今回の腎不全・人工透析に限らず、これまでコラボしていただいたさまざまな団体さまから伺った大きなテーマのひとつです。
「自分らしく生きる」ことは、もしかしたら「自分らしく生きない」よりももっと難しいことかもしれません。勇気も覚悟もいるでしょう。ご自身の治療に関して、「こういうものだから」と決めつけたりあきらめるのではなく、自ら道を切り拓いて来られた池間さんは本当にカッコ良いなと思いました。ご活動はもちろんのこと、池間さんの姿にたくさんの方が勇気づけられるのではないでしょうか。
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・国境なき腎臓病患者支援会 ホームページはこちら
腎臓とカタチのよく似たそらまめをモチーフにしたデザインです。互いに肩を並べ、手を取り合いながら成長する姿は、団体の活動を通じ、国境を超えて透析が必要な患者さんたちが手を取り合い、情報共有しながら豊かに生きる様子を表現しました。
“If you can dream it,you can do it”、「描くことができたなら、それはかなえられる夢だよ」というメッセージを添えました。