2016年、「引退競走馬の行き先を知っていますか?」という衝撃的なテーマでコラボをご一緒させていただいた、岡山で引退競走馬のリトレーニングを行なっているNPO法人「サラブリトレーニング・ジャパン」(2019年9月に「吉備高原サラブリトレーニング」より名称変更)。
競走馬といえば、今年7月に17歳でその生涯の幕を閉じた「ディープインパクト」は、競馬好きの方だけでなく、誰もが知る国民的なサラブレッドでした。ただ、彼のように輝かしい功績を残し、有名になる競走馬はほんの一握り。一方では適正や性格、ケガなどによって成績を残すことができず、競馬界を去る馬たちがいます。
そして競走馬を引退した瞬間、彼らはJRA(日本中央競馬会)などの競馬業界から登録を抹消され、居場所を失います。
JRAの公式なデータによると、毎年7,000頭のサラブレッドが引退しているにも関わらず、そのうちの5,000頭が行き先で消息を絶ち、密かに殺処分されたりするなど残念な結果となっていることも少なくないといわれています。
速く走ることをだけに命をかけられた馬が、その素質がなかった時、人知れず命を失っているという事実。
「競走馬としては結果を出すことができなかった馬かもしれない。しかし、状況次第で才能を最大限に引き出し、誰かに必要とされ、愛され、新たな生を全うすることができる」。
強い思いのもと、日々新たに生まれる引退競走馬をリトレーニング(再調教)し続けながら、馬の活用を模索し続けるサラブリトレーニング・ジャパン。今回は私・山本と西田、日高の3人で施設にお伺いし、お話を聞いてきました!
(「サラブリトレーニング・ジャパン」代表の西崎さんを囲んで。真ん中に写っている馬は、名馬「キングカメハメハ」を父に持つ元競走馬の「グラッツィア」。グラッツィアは現在、競技馬として活躍し、愛されながら第二の人生を送っている)
NPO法人サラブリトレーニング・ジャパン
「1頭でも多くの引退競走馬をセカンドキャリアへつなげると共に、馬と人が豊かに暮らせる社会を目指して」を目標に、馬の多様な利活用を創出するために活動するNPO法人。
INTERVIEW & TEXT BY MEGUMI YAMAMOTO
9月、岡山県吉備中央町にある「岡山乗馬倶楽部」の中に事務所を構えるサラブリトレーニング・ジャパンさんにお伺いしました。
(厩舎。掃除が行き届いた厩舎はにおいもなく、馬たちはそれぞれの部屋でリラックスして過ごしていました)
乗用馬や競技馬に混ざり、競馬界を引退した元競走馬が常に10頭~15頭ほどいて、日々のリトレーニングを経て、乗用馬だけでなく療育馬や伝統馬事を行う馬として各地へと巣立っていきます。
競馬の世界で結果を残すために、「とにかく、速く走る馬を」と生まれてきた競走馬の人生は、非常にシビアです。その様子を、事務局長の長崎禎誉(ながさき・よしたか)さん(35)が教えてくれました。
(「サラブリトレーニング・ジャパン」事務局長の長崎さん。前回コラボ時のTシャツを、スタッフの皆さんで愛用してくださっています!)
長崎:
競走馬には必ず馬主さんがいます。一頭の馬をトレーニングセンターに預託して調教やメンテナンスを行うだけでなく、日々ただ生きるために必要な餌にも、すべてお金が必要です。
望ましい成績を残せなかったり、事故やケガによって引退を余儀なくされた時、かかったお金を少しでも回収したいと考える馬主さんも少なくありません。生かしておくだけでも、餌や管理のためにお金はかかりますから。
(一頭一頭に細やかなケアをされているのがとても印象的でした。こちらは馬を洗うスタッフさん)
長崎:
引退競走馬の問題については「そもそも競走馬の生産頭数を減らすべきだ」という主張もあります。しかし、古くから馬産地として栄えた北海道などでは、多くの人の生活が馬の生産で成り立っています。単純に数を減らせばいいという話ではなく、それよりも「引退を余儀なくされた馬たちをどう活用していくか、馬と人とが現代の社会でどう共生できるか」を考えていく必要があり、それが一つ私たちの役割だと考えています。
(一頭一頭、引退の背景や性格を教えてくださいました。餌や手入れも、体調や年齢にあわせて一頭一頭すべて管理されているそうです)
さて、ここからは代表の西崎純郎(にしざき・すみお)さん(37)に、活動や馬への思いをお伺いしました。
馬術競技選手として活躍し、数々の競技会で優勝経験のある西崎さん。2018年の「福井しあわせ元気」国体では馬術競技で優勝した、現役のアスリートです。輝かしい経歴を持つ西崎さんが、馬と初めて出会ったのは13歳の時でした。
(「サラブリトレーニング・ジャパン」代表の西崎さん。馬への思いを熱く語ってくださり、こちらも胸が熱くなりました)
西崎:
僕は東京の生まれですが、4歳で岡山にやってきました。反抗期にやんちゃをして親も手のつけようがないという時に「馬に乗せてみたらどうだろう」と乗馬クラブに連れていってもらったことがきっかけです。
その時初めて、温もりを感じたんです。当時、多感な時期で、社会や人に冷たさを感じてもいました。でも、馬はとても温かかった。その温もりが忘れられませんでした。あとは、馬に乗ると視線が高くなり視界が広がって、パノラマで景色が見えるようになるんですね。その開放感や高揚感にも強く惹かれ、そこから馬に夢中になりました。
(高校時代の西崎さん(写真上段左)。やんちゃな少年だった)
──馬は、西崎さんにとってどんな存在ですか?
西崎:
「神馬(しんめ…神が乗る馬として神聖視された馬)」や寺社にある「絵馬」などからもわかるように、馬は日本で古来より「天と地を司る使い」とされてきました。馬といると、五感を超えた第六感、インスピレーションや洞察力を与えてくれる。僕にとって馬は「目的地に連れていってくれる存在」なんです。
──というのは?
西崎:
馬と信頼関係を築き、その温もりを感じながら背中にまたがって共に走った時に、馬は僕を、行きたいところに必ず連れて行ってくれるんです。
──他の生き物ではなく、なぜ馬だったのでしょうか?
西崎:
それは自分では決められない大きな計らいの中にあって、神さまが決めたことだと思います。初めて馬に乗った日から、そして「将来何をやるんだ」と言われた時も、とっさに「馬」と答えていました。今日に至るまで、馬はずっと僕を導いてきてくれた存在なんです。
──すごいですね。
西崎:
だから、馬に関わること以外はあまりやるつもりはないんです。馬のために何かをやるということ、そのための道を切り拓いていくということが自分の役目であり、役割だと思っています。「サラブリトレーニング・ジャパン」が行っている引退馬支援ももちろんですが、NPO活動の他にも、馬を中心に、障害のある方の就労支援や、馬を用いた療育支援(放課後等デイサービス)なども行っています。
──まさに馬を中心として様々なご活動をされているのですね。
(2019年9月、「引退馬フォーラム」にて、「吉備高原サラブリトレー二ング」から「サラブリトレーニング・ジャパンへ」と名称変更を発表。活動を全国に広げていきたいと思いを語った西崎さん)
──日本以外の国で、馬のリトレーニング文化はないのですか?
西崎:
例えば中国は、古くから騎馬民族の文化があるので「目的に合った馬に乗る」という意識が定着しています。用途によって馬を使い分けるというか、たとえばサラブレッドは走る馬だし、乗馬を楽しむ馬はまた別の馬。役目が終わったら食用にするといった風に、馬との付き合いはわりとドライです。ヨーロッパも似たような風潮があります。
(馬術競技中の西崎さん。「とにかく馬を信じ、人馬一体となって動くこと。馬は絶対に裏切らないと信じで競技に臨むことが重要です」(西崎さん))
──そうなんですね。
西崎:
ただ、馬のリトレーニングの流れ自体は、イギリスからスタートしています。
アイルランドやアメリカ、オーストラリアなども競馬の文化がありますが、日本は、国民的なスポーツとして競馬人気が最も高い国。であれば、日本がまずこの課題に取り組んでいかなければならないのではないでしょうか。
(2019年11月、岡山乗馬倶楽部で行われたイベント「吉備高原パカパカフェスタ&サンクスホースデイズin岡山」での一枚。チャリティアンバサダーである馬事文化応援アイドル「桜花のキセキ」と公開ラジオ収録。全国に向けてPRを行った)
西崎:
2年前、乗馬クラブのクラブハウスを建て替えることになり、自分のデスクを片付けていた時に、10年前に自分がこの乗馬クラブを立ち上げる時に作った企画書が出てきたんです。なぜ乗馬クラブをやりたいのか、なぜ馬なのか、今後どうしたいのかを伝えるために僕自身が書いていたのは「人と馬の再生復活工場」という言葉でした。
(10年前、岡山乗馬倶楽部を設立する際に西崎さんが作成した企画書。「人と馬とが岡山県吉備中央町で復活できるような事業ができればと立ち上げました。今でもその思いは変わりません」(西崎さん))
西崎:
ハンディキャップを持っていたり何か困難な背景を抱えていたりする社会的弱者に対して、社会はどこか冷たい。傷つき、行き場を失った引退競走馬もまた同じです。人と馬が互いを受け止め、温もりを感じながら成長し合えるような場をつくっていきたいという思いは、乗馬クラブを立ち上げた当時から変わらなかったんだと再確認しました。
「人馬一体」、馬づくりが人づくりにつながるし、馬のためにやれることを実行した先に、人の笑顔や温かいつながりが生まれると僕は信じています。
──社会に冷たさを感じた10代の頃のご自身と、引退して行き場を失った元競走馬の姿がどこか重なられたのですね。
西崎:
それもありますね。
高校を出て乗馬クラブに勤め、町営の牧場だった今のこの場所を、本当に少しずつ、手を加えながら整備してきました。ありがたいことに少しずつできることも増えてきましたが、どんなに忙しくても、馬に乗る時間を作るようにしています。
僕の事業がどうなろうと、馬には関係ないんですよね。
今でも馬に乗ると、「自分が今どこにいるのか」を知ることができます。常にニュートラルなところにいてくれる存在、それが馬です。競技選手としてあとどれだけやれるかはわかりませんが、そうではなくなったとしても、馬にはできるだけ長く乗っていたいと思います。
(元競走馬「リノ・ラウレア」と対話する西崎さん)
──西崎さんと馬は、例えるならどんな関係ですか?
西崎:
師であり、友人であり、恋人ですね。その時々でいろんな役割をしてくれる、本当に僕の人生になくてはならない存在です。
活動の中でいろんなご意見や批判もいただきますが、人にどう思われるか、どうジャッジされるではなく、自分にできる限られたことの中で「馬のためになるならば、やろう」というのが、僕のモチベーションです。
馬は、僕の人生のすべて。馬と人とが共生できる未来を切り開いていくことが、僕の役目です。
(馬のリトレーニングセールの一場面。「馬と人の信頼関係を作ることに一番注力を注いでいます。特に最近は、騎乗してのリトレーニングではなく、地上でのコントロールができるようにとグラウンドワークを積極的に取り入れています」(西崎さん))
さて、ここからはリトレーニングの様子を見学させていただきました。
円形の馬場でリトレーニングをしていたのは、「ステイゴールド」を父に持つ元競走馬「レッドアルティスタ」。現役時代の成績は37戦3勝、2012年生まれ、7歳の牡馬です。
(ちょうどリトレーニング中だったレッドアルティスタ。さすがサラブレッド、屈強な体つき)
競走馬は、手綱をくくりつけられ、ロープで調教されるのだそうですが、ここに来て最初に学ぶのは「いかにロープがない状態で人と信頼関係を結び、人の指示に従えるようにするか」ということなのだそう。ロープがない状態で主従関係がしっかり築かれていると、後々のリトレーニングがとてもスムーズなのだそうです。
ちょうど、この訓練が2回目だというレッドアルティスタ。半径5mほどの馬場を、リトレーニングスタッフを中心にずっとぐるぐると走り続けています。この練習にどんな意味があるのでしょうか。馬場の真ん中にいたリトレーニングスタッフの岡内崇(おかうち・たかし)さん(36)に聞きました。
(円馬場をぐるぐると走るレッドアルティスタ。中央にいるのがリトレーニングスタッフの岡内さん)
岡内:
ずっと走り続けていると、「チューイングサイン」というのですが、次第にベロを出したり瞬きの回数が増えたりといった変化が表れます。これは、馬がリラックスしてきたサイン。
最初は人間に警戒心を抱いているので、性格にもよりますが人間を攻撃しようとする馬もいます。レッドアルティスタにも噛まれました(笑)
でも、逃げて走り続けるうちにだんだんハッピーな気持ちになって、「あれ?この人と仲良くなったらいいことがあるんじゃないか」と馬に思ってもらう訓練です。
(真剣勝負の訓練。馬への深い愛情が伝わってきます)
「リトレーニング(調教)」と聞くと、なんとなく命令して、それを馬にさせるようなイメージを抱いていたのですが、まったく覆されました。馬自身の感性や意志を生かしながら、次第に関係を築き上げていくような訓練だったのです。
西崎:
彼らは競走馬時代、1秒でも0.1秒でも速く走るためだけに訓練を受けてきました。でも「頑張れ、頑張れ、もっとやれ」と言われ続けたら、馬はどんな風に感じるでしょうか。引っ張ったり怒ったり、力づくで従わせるのではなく、ナチュラルな感性で「この人といると安全で、安心で、快適なんだ」と彼らが感じる関係性を創り出していきます。
馬はもともと群れで暮らす生き物。リーダーがいれば、そこに従った方がハッピーだと感じる生き物です。人間との関係を再構築し、人に対してリスペクトを抱いてくれるようにリトレーニングをします。この関係が出来上がると、その次のステップが格段にやりやすくなります。
(体高1.6メートルを超える大きな馬ですが、優しい瞳が印象的でした。馬は耳の向きやかたちで、感情を表現するのだそう。ちなみにピンと耳が立ったこの状態は、ご機嫌な様子を表しているそう)
お話をお伺いしながらも、ぐるぐると馬場を走り続けるレッドアルティスタ。しかし、ここにやってくる引退馬の中には、曲がることができず、直線しか走れない馬もいるといいます。
西崎:
競走馬はとにかく直線をいかに速く走れるかを徹底的に調教されるので、まっすぐ走ることはできても、曲がることが苦手な馬は多いです。
右には曲がれるけれど左に曲がれないとか、その逆の馬もいます。これは、その馬が現役時代に活躍していた各競馬場の特性によるもの。カーブが右回りの競馬場にばかり出場していた馬は、そちらばかりの筋肉を使い、もう片方の筋肉がかたまってしまっているために右にしか曲がれないということがあります。
また、ゆっくり走るとか、人について走るという経験がなかったため、ここでそれを一から学ぶことになります。一頭一頭の性格や特性、得意不得意を見極めながら、半年ほどかけてリトレーニングを行っています。
(訓練後、レッドアルティスタをブラッシングする岡内さん。競馬と馬が好きで、引退競走馬をリトレーニングする団体の活動に賛同し、ここでリトレーニングスタッフとして働いているのだそう)
(足を痛めているレッドアルティスタ。消炎剤を塗る岡内さん)
(「これからお馬さんに乗るんだよ!」馬場へ向かう子どもたちの足取りは軽やか。自然と笑みがこぼれます)
私たちがお話を聞いていた時、バスに乗って療育プログラムに参加する10名ほどの子どもたちがやってきました。
大きな馬場で順番に並んで馬に乗る子どもたち。目はキラキラと輝いています。
子どもたちを乗せる2頭のうちの1頭は、右前脚蹄葉炎のため28戦4勝という成績で現役引退したセン馬(去勢した牡馬)「ワンダーアシャード」。子どもたちとの触れ合いが、彼にとっても人間と共生していくための良い訓練になっているといいます。
(背中に子どもを乗せ、パカパカと優しく歩く元競走馬「ワンダーアシャード」)
リトレーニングを受けた馬たちの行き先は様々。これまでの主な行き先は乗馬クラブでしたが、今後、馬が活躍できる舞台をもっと増やしていきたいと、サラブリトレーニング・ジャパンでは災害救助馬や観光など、様々な分野での活躍を模索し続けています。
(引退競走馬の様々な可能性を探り続けるサラブリトレーニング・ジャパン。まちづくりに引退競走馬を活用できないかと、岡山理科大学経営学部と連携しながら可能性を探っている。こちらは大学での授業シーン)
(虫除け効果があるとされるアルファルファを焚く。馬にリラックスを与える効果があるとされるラベンダーオイルの香りをかがせたり、爪に天然のクリームを塗り込んだりと、インタビューの間を通じて、西崎さんはじめスタッフの皆さんの、深い深い馬への愛情を感じる時間でした)
最後に、今回のJAMMINとのコラボキャンペーンのチャリティーの使途を長崎さんにお伺いしました。
長崎:
引退後、ここに来た元競走馬をリトレーニングするための資金として使わせていただきたいと思っています。常時、ここには10〜15頭の引退競走馬をリトレーニングしています。
一頭の食費だけでも、毎月20万円はかかります。6ヶ月リトレーニングを受けたとして、それだけで120万円かかります。競馬界では「この仔はもう走れない」と烙印を押された馬たちであっても、実はリトレーニング次第で、可能性に満ちた未来を送ることができます。
一頭でもたくさんの引退競走馬を受け入れ、輝く第二の人生を送ることができるよう、ぜひチャリティーにご協力いただけたら幸いです。
(スタッフの皆さん。リトレーニング中のサラブレッドとの1枚。「全国のファンの方からの想いを胸に、スタッフ一人ひとり、日々リトレーニングに従事しています!」(長崎さん))
インタビューを終えて〜山本の編集後記〜
サラブリトレーニング・ジャパンさんで過ごさせてもらった半日。吉備中央町の広大な自然の中にある施設は、いるだけで心がゆったりとリラックスできただけでなく、優しい目をしてどこかこちらのことを理解し、受け入れてくれているような馬たちと触れ合うとで、本当に楽しく、リフレッシュできる時間を過ごさせていただきました。
ちなみに、事務局長の長崎さんに馬の体の中で好きな部位をお伺いすると「鼻」とのこと。触らせてもらうとプニプニで、とっても気持ち良かったです!
サラブリトレーニング・ジャパンさんの活動を通じて、一頭でも多くの馬が、新たな一歩を踏み出すことができますように…!
競走馬としては輝かしい結果を残すことができなかったとしても、リトレーニングによって新たな才能が花開き、輝く第二の人生を送ることができるんだという思いを、前回のコラボ同様、力強いタイポグラフィーで表現しました。
“Keep looking up.There may be a rainbow waiting for you”、「どんな時でも、顔を上げて。きっとあなたを待っている虹があるから」というメッセージを添えています。
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