小児がんや慢性疾患などで長期の入院や療養を余儀なくされた子どもたちは、病院にいる時間が長くなる分、社会体験が不足しがちです。
「学校に戻っても自分の居場所がないかもしれない」「勉強についていけないかもしれない」、そんな不安を抱える子どもたちへ学習や復学を支援する団体が、今週JAMMINが1週間限定でコラボするNPO法人「ポケットサポート」。
代表理事の三好祐也(みよし・ゆうや)さん(34)は、自身の幼い頃の入退院の経験から、長期間入院している子どもたちをサポートしたいと団体を立ち上げました。
「学校よりも病院のほうが居心地が良かったんです。院内学級に通い、勉強もそれなりにして、友達もいて、安心安全で居場所を感じられた。でも、たまに退院できて地元に帰るとギャップを強く感じることがありました。食事や運動の制限もあり、みんなと同じことが同じようにできない。自分はここの一員なのかなと疎外感を感じていました」と当時を振り返る三好さん。小児がんや慢性疾患のため、長期入院や療養によって学習や体験の機会を失ってしまう子どもたちの空白(ポケット)を埋めたいと団体を立ち上げました。
ご活動について、お話を聞きました。
(お話をお伺いした三好さん)
NPO法人ポケットサポート
病気による困難を抱えた子どもたちへの支援を通じ、子どもたちが希望を持って生活できる活動を目指すと同時に、病気の子どもたちへの理解が進み、彼らが安心して過ごせる地域や社会を目指して活動している。
INTERVIEW & TEXT BY MEGUMI YAMAMOTO
(夏の科学実験教室での一コマ。「みんな、液体窒素を使った理科実験に興味津々!病気による学習や体験の空白もこうやって楽しく補っていきます」(三好さん))
──今日はよろしくお願いします。まずは、貴団体のご活動について教えてください。
三好:
小児がんや慢性内臓疾患などで長期の入院や療養が必要な子どもたちに対して、学習・復学・自立支援を行っている団体です。3つのミッションがあって、ひとつは学習や復学、自立を支援できる環境づくりをすること。もう一つは、病気を抱えていても前向きに生きる力を育むこと。もう一つはそういった子どもたちがいるということを知ってもらう啓発だったり、当事者同士や専門家の方、ボランティアさんや支援者さんなど、地域で思いを持った人たちをつなぎ、そういった人たちが地域に出ていくことで、将来希望を持ち、安心して暮らせる社会を作っていくことです。
──なるほど。
三好:
僕は、5歳の頃に慢性の「ネフローゼ症候群」を発症し、義務教育のほとんどを病院で過ごしました。当事者として、また慢性疾患のため継続的な治療や生活の中で規制が必要な子ども(「病弱児」と呼ばれる)を支える一支援者として、たくさんの人たちとつながっていく中で団体を立ち上げるに至りました。
何も僕が一人でやってきたことではなくて、関わってきてくれた人たちの思いが連なって生まれてきたもので、僕たちはこれを「ポケサポイズム」と呼んでいます。
(入院していた頃の三好さん。病気が発症して初めて迎える病院での誕生日。「5歳から幼稚園の卒園式、小学校の卒業や中学校の入学も病院で過ごしました」(三好さん))
(子どもと一緒に勉強に取り組む三好さん。「入院中でも勉強することを諦めたくない。『退院した後、学校へ行きたい』『友だちと遊びたい』といった気持ちは、治療の意欲へとつながります。『学ぶことは生きること』なのだと、この活動をしていて気づかされることが多くあります」(三好さん))
──病気の子どもたちは、どんな課題を抱えているのでしょうか。
三好:
物理的なものから心理的なものまで、課題は幅広いです。
まず、入院そのものが子どもにとっては大きな変化です。この間までは元気で走り回っていたのに、ある日突然「動いてはいけません」という状態になる。お父さんお母さん、きょうだいやペットからも切り離される。家族との分離体験が、子どもにもたらす影響は少なくありません。
家族から離れ、入院して薬を飲んだり毎日診療を受けたり、初めての経験に「自分は何もできない人になっていくのではないか」と不安に感じ、それが自己肯定感の喪失にもつながっていくことがあります。
(2016年秋に行った遠足イベントでは、「岡山の文化を知ろう!」ということで日本刀を展示している備前長船刀剣博物館へ。その前に鉄道ジオラマを観覧しながら新幹線が目の前を走る食堂でランチした時の1枚)
三好:
最初はそんな不安があって、次第に病院の生活に慣れて病状が安定してくると、次に訪れるのは「このまま自分はどうなっていくんだろう?」という不安です。
最初は治療で精一杯ですが、命が守られてなんとなく生活ができるようになってきた時、目の前の病気や治療のことから「学校はどうなっただろう」「友達はどうしているだろう」と気持ちが病院の中から外にシフトしていきます。
──自分が居た場所を考えるようになるんですね。
三好:
そうですね。どこかで病気である自分を受け入れないといけない時期もやってきますが、一方で退院できる時期になると、元の生活から長く離れていた分、「退院した後、どうしたらいいんだろう」という不安を覚えます。
退院の際に「もとの生活に戻る」という表現こそ使いますが、病気になる前に戻ることはできないんですね。病気を経験した自分は、病気を経験する前の自分ではない。病気を抱えながら共に生きていかなければならないんです。
病気が完治したとしても、そこまでかかった時間は取り戻すことはできません。
──生活としては元に居た場所に戻っても、入退院の経験が心の中ではいろんな思いとしてあるということですね。
三好:
僕も経験がありますが、入院中、ベッドに横になって見上げると白い天井があって、隣には点滴の棒があって…。入院中ってポジティブなことが考えられなくなるというか、「病気の自分」しか想像させてくれない空間なんです。そこから出たとしても、その経験って心の中に残っているんですよね。
僕たちが携わることで、この体験は決してネガティブだけではないんだということを感じて欲しいと思っています。
(タブレットを使った学習に夢中になっている子ども。一人ひとりに合わせたかたちで、少しの「自信」と「やる気」を支えていく)
(小児病棟のハロウィンにボランティアと参加した時の1枚。団体として、病棟で開催される病棟行事にお手伝いで参加することも)
三好:
当事者として思うことは、病気になって入院すると、たとえば「◯◯病の◯◯くん、◯◯ちゃん」というように自分の枕詞(まくらことば)がその病気になってしまうんですね。疾患を見られて自分を見てもらえないというか…。命を救うために入院しているわけなので治療が優先なのは理解できるし、ある種それは仕方がないことではあるのですが…、本当に仕方がないことなのかという疑問があります。
入院していた大学病院は、ちょうど僕が小学校2年生の時に院内学級ができました。保護者の方と病院の先生たちが市の教育委員会に掛け合ってくれて、それでできた学級なんです。そこに行けば同世代の子どもたちがいて、学校から担任の先生が派遣されて来て、宿題も出るし、テストもあるし(笑)、休み時間にはトランプをして遊んだりして、普通の学校となんら変わらない風景がありました。
「自分一人だけがしんどい思いをしているわけではない」「自分だけ特別なわけではない」と思える空間だったし、励まし合える仲間がいることがすごく力になりました。これを経験しているから、同じように一人で孤独を抱えたり不安を感じてたりしている子どもたちが本来の自分らしさを取り戻し、子どもらしく過ごせる空間を作りたいと思ったんです。
(三好さんが院内学級で小学校の卒業制作を作っていた頃。「院内学級が大好きで自分の居場所のように思えたのは、いつも楽しませてくれた先生や、ときにはケンカもするけど仲良くしてくれた友だちが『ひとりじゃない』って思わせてくれていたから」(三好さん))
──院内学級って、そもそもどんな場所なのでしょうか?
三好:
これは都道府県によって異なるのですが、僕たちが活動している岡山でいえば、病院内に部屋を借りて、そこを公立学校の特別支援学級とする形で院内学級が存在しています。
──そうなんですね!
三好:
入院している間は、病院を住所としてそこの学区内の公立学校に一時的に通うというかたちです。場所によっては特別支援学校の分教室が病院の中にある場合もあるし、一括りに「院内学級」と言っても、形態はいくつかに分かれています。
(ポケットサポートが毎年開催する「ポケサポ夏祭り」での1枚。「ボランティアと一緒に射的に挑戦!初めてのことは誰だって難しいと思ってしまうけれど、誰かがそばにいてくれたり笑顔で支えてくれることでチャレンジして乗り越えていくことができます」(三好さん))
(事務所を週に1度開放しての支援拠点「ポケットスペース」では相互交流支援や学習支援を行っている。「同世代の子どもたちだけでなく、ボランティアの大学生や看護師などいろんな世代の人たちとの関わりの中、学習や遊びを通して空白(ポケット)を自分なりのペースで埋めていきます」(三好さん))
──ポケットサポートさんは具体的にどのような支援をされているのですか?
三好:
平成30年度から岡山市の委託事業として慢性疾患の子どもたちの自立支援のための相互交流支援業務を行っています。現在は2箇所の病院を定期的に訪問して相互交流支援をしています。
基本的には机と椅子を借りてオープンなスペースで行うのですが、体調によってそれが難しい場合は、個別に病室に訪れてベットサイド学習訪問もしています。ベッドサイド訪問については事前に申請を出してもらって、ドクターと看護師さんからOKが出た場合にだけ対応が可能になります。感染予防のため、衛生管理については病院側の指示を仰ぎ、僕たちが行くことが治療の妨げにならないよう細心の注意を払っています。
──支援は学習だけに限らないのですか?
三好:
はい。学習に限らず、相互交流支援を行っています。
勉強や復学に不安があれば一緒に勉強するし、お絵かきをしたかったらお絵かきをしたり、おしゃべりをしたければおしゃべりをしたり、また、本人ではなく看護師さんの方からから「こういう関わり方をしてほしい」と希望をいただき、そこを中心に子どもと関わることもあります。
関係づくりを意識しながら、一人ひとりの子どもに合わせたサポートを心がけています。
──なるほど。他にはどのようなご活動をされているのでしょうか?
三好:
週に1度、事務所を開放した学習支援活動をしています。看護師さんを配置して、緊急時にも医療的な対応ができるようにしていて、定期的に交流イベントも開催しています。
さらにもう一つが、訪問やテレビ電話による個別の学習支援です。入院や療養していた間の学力を取り戻すために勉強したいけれど、一般の家庭教師には体調のことをなかなか理解してもらえなかった、気にしてもらえなかったといった背景から、主治医の先生のご紹介やホームページを見ていただいた親御さんからご依頼いただくことが多いです。
──症状を配慮しながら、団体ならではのきめ細やかな支援ができますね。
(個別の学習支援の様子。「訪問だけでなく、当団体では3年前からインターネットを使った双方向web学習支援事業にも取り組んでいます。2018年9月に文部科学省も遠隔授業による出席を認める通知を出したりと病気の子どもたちの教育を取り巻く状況は少しずつ変化していっていますが、完全にポケットの子どもたちを支えるところまでは至っていません」(三好さん))
(栄養士を目指すボランティアさんがレシピを考え、調理実習で子どもたちとバレンタインのチョコレート作りを行った時の1枚。「参加する予定だった女の子が当日体調を崩してしまい、男子だけでチャレンジすることに!このようにその日の体調によって、活動が左右されることも病弱児支援にとってはあるあるなのです」(三好さん))
三好:
病気になって体がちょっと不自由だったり、体力がなかったりということがあるかもしれません。でも四六時中調子がわるいわけではないし、一緒にできることだってあると思うんです。
自分の経験を振り返っても、勉強したり宿題したり、病院の外の人と関わっている時が、病気の自分から離れられる時でした。
「病気やから寝とき(寝てなさい)」と言われて、ひとりぼっちで天井を見上げる、みたいな状態に置かれているからそうなってしまうだけであって、その時間にもし、子どもたちに環境を用意してあげることができて、教育や体験、経験を育み、空白(ポケット)を埋めることができたら、それはきっと子どもたちがよりよく、自分らしく生活していくことにつながっていくのではないでしょうか。
──本当ですね。
三好:
以前、イベントでみんなでピザを作る会を開催したことがあるんです。
いつもはお米しか食べない子が参加していて、お母さんは「きっとピザも食べないだろう」とおにぎりを持参していました。ところがその子はみんなと一緒に生地をこねて、好きな具材を包丁で切って、生地に載せて焼いて、ピザを食べたんですね。
家にいたら「この子はお米しか食べない」「包丁も使えない」子だったかもしれません。しかし外に出て人と関わる中で、視界が広がり、興味が湧いて、新しい挑戦ができた。ピザが食べられなくてもいいし、包丁が使えなくてもいいんです。ただ、周囲が見守りながら、やれるところまで一緒にやろうよ、みんなと一緒にやろうよ、そんな雰囲気を大事にしていきたいと思っています。
──もっともっと可能性って広がっているよ、限定しなくていいんだよ、ということですね!
三好:
そうですね。
学校の勉強も同じで、「入院していたからできない」「わからない」という子に、つまずきや空白を埋めるサポートをすると「できた!」「解けた!」となります。それが自信になって学校生活にすんなり戻れたり、宿題のプリントをちゃんと最後まで終わらせられたり、すごく些細で小さな一歩かもしれないけれど、先に進むための大きな一歩につながります。理解して関わり、見守りながら空白を埋めていくことができたらと思っていて、それが僕たちの「ポケットサポート」なんです
──団体名の由来なのですね。
(病院の中で誕生日を迎える子に向けて、ボランティアたちがサプライズでメッセージカードを作成。「渡した時は、驚きと同時に、ちょっと(?)涙を流してくれました。この写真のボランティアさんたちは、教育や福祉の道へ進んで現場で働きながら、今でも様々な形でポケットサポートを支えてくれています」(三好さん))
(「ポケサポ夏祭り」にて、岡山の夏祭りで恒例の踊り「うらじゃ踊り」を踊る。「うらじゃの連の方やボランティアさんたち、保護者の方たちも交じって夏を楽しみます。病気があっても、車椅子での生活だとしても『どうやったらできるだろう』と常に考え、命の危険がない限りできる事をしていきたいと思っています」(三好さん))
三好:
たとえば理科の勉強が抜けている時に、その部分を補うことだけがサポートのすべてではないと思っています。勉強が追いついていないことによる喪失感や自信のなさを埋めることができたらと思っていて、きっかけは理科の勉強かもしれないけれど、もう少し浅い部分なのか深い部分なのか、彼らがひっかかりやつまずき、空白に感じている部分があるのではないかということは、常に気にかけるようにしています。
──なるほど。
三好:
子どもたちの中には、不安や悩みが強いタイプの子もいれば、傷つかないようにバリアを張るタイプの子もいます。
まずは「できるよ」と伝えて、関わりの中で信頼関係を築いていくと、ぽろっと本音が出たりするんですね。その時に表面的ではない、深部のところをすくえるかどうかだと思っていて、学校の先生や医療スタッフではない第三者としての関わりというのは、一人ひとりのパーソナルな良いところをみつけて、支えることだと思っています。
(「スタッフやボランティアさんたちは常に子どもたちのことを考え、寄り添いながら一緒に笑顔になれる時間を作りたいという気持ちで活動を行っています」(三好さん))
(2018年6月、三好さんの母校である岡山大学にて、「赤鼻のセンセイ」として知られる副島賢和先生を招いた講演会「どんな感情も大切な心のメッセージ~涙も笑いも、力になる~」を開催。約250名が参加し、ポケットサポートの活動や病気の子どもたちへの教育支援について耳を傾けた。今年も8月10日に開催予定)
──三好さんがこの活動を始めたきっかけを教えてください。
三好:
幼い頃に長期入院した経験は、僕にとっては普通の経験ですが、社会ではまだまだマイノリティに分類されます。病気を抱えながら、経験を生かして活躍できるんだということを、ロールモデルに出会うことがなかなかない当事者の子どもたちに伝えたかったというのが一つあります。
入院していた時の不安や悩みは一過性のものになりがちです。喉元過ぎると熱さを忘れるじゃないですが、退院して、病気を抱えながらもなんとなくふつうの生活に戻っていくというか…。「病気だから仕方がない」は本当に仕方のないことなのか。長期の入院や療養の経験をした人がたくさんいるのに、その経験が今何かに生かされているのか。これは実は社会的な課題なのではないかと感じ、NPOを立ち上げました。
病気による制限はあるかもしれません。しかし、制限の中では思いっきり遊んだり学んだり、経験したりできるわけです。その環境を、僕たちが提供できてればと思っています。
(県内各大学との連携により、ポケットサポートの活動に登録している学習支援ボランティアの数は現在約40名。「初回の説明会に加え、フォローアップ研修などを通じて、子どもたちとの関わりや、病弱児教育について学んでいます」(三好さん))
──今後のビジョンはありますか?
三好:
学会でも病気を抱える子どもたちへのサポートについて取り上げられるようにはなってきましたが、まだまだこれからの分野です。医療や教育はどうしても縦割りになりがちですが、今後も医療機関や教育機関、行政とも連携しながら、切れ目のない支援を提供していきたいです。
病気の子どもたちの支援は直接当事者からお金を得ることが難しいので、活動を継続、発展させるために資金調達にも挑戦していきたいと思っています。
(毎年恒例のクリスマス会には、NPO法人チャリティーサンタとのコラボで本物のサンタさんが来訪、子どもたちに直接プレゼントを手渡してくれる。「他にも、支援活動している病院に入院中の子どもたちにクリスマスプレゼントを贈るプロジェクトも行っています」(三好さん))
(「ポケサポクリスマス2016」にて、病気の子どもたち、そのきょうだいとご家族、スタッフに加えNPO法人チャリティーサンタ、ドラムサークルファンタリズムの方たちと一緒に記念撮影!)
──最後に、今回のチャリティーの使途を教えてください。
三好:
交流イベントの一つである夏祭りの開催費用として使わせていただきたいと思っています。2012年から毎年行っているイベントで、今年で8回目の開催です。
──どんなお祭りですか?
三好:
車椅子の子どもや炎天下に長時間外にいることが難しい子どももいるので、夏の風物詩であるお祭りに参加することが難しかったりします。
僕たちが開催する夏祭りは、バリアフリーの室内で、看護師さんにも医療的なサポートで入ってもらいながら、スーパーボールすくいや射的をやったり、流しそうめんをやったりと、病弱児もみんなでワイワイ楽しめる空間です。
チャリティーは、具体的には会場費や企画制作費、案内チラシの制作・郵送費、学生ボランティアさんの事前研修費や看護師さんへの謝金として使わせていただきます。是非コラボTシャツを着て応援いただけたら嬉しいです!
──貴重なお話、ありがとうございました!
(「ポケサポ夏祭り2018」にて、スタッフやボランティア、参加者の皆さんとの集合写真)
インタビューを終えて〜山本の編集後記〜
子どもの頃、学校を2〜3日休んだだけでも、次に登校する時には若干の不安を覚えたものです。長期の入院や療養となると、授業のことだけでなく、「学校に戻ったとき、自分の居場所はあるのかな」という不安も出てくるでしょう。
いざ学校に戻ってからも自分がいなかった間の学校の出来事や勉強を周囲と共有できなくて、孤独に感じることもあるでしょう。そんな時に自分らしくいられる居場所があれば、それが自信となって、他の場所でも自分らしく振る舞えるようになる。その居場所こそが、ポケットサポートさんの活動そのものなのだと感じました。
たくさんの宝物を積んで前に進む船を描きました。
子どもたちが様々な経験や思い出の宝物を胸に、未来へと羽ばたいてほしいという思いが込められています。
さりげなくオールのうちの一本が鉛筆になっていて、これはポケットサポートさんの「学習支援」を表しています。
“There is always something interesting”、「いつもそこに、何か楽しいことがあるよ」というメッセージを添えました。
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