CHARITY FOR

お腹の中の赤ちゃんに病気や障がいがあった時、妊婦や家族を支え、「-1才(うまれるまえ)の命」と向き合う環境を〜NPO法人親子の未来を支える会

「元気な赤ちゃんが生まれてくるように」。親であれば誰しもが当然抱く思いです。しかしこの世に生まれてくる25人に1人の赤ちゃんが、特別なケアが必要な状態で生まれてくるといいます。もし、お腹の中の赤ちゃんの病気や障がいを告げられたら。悩みや不安を、どこで、誰に相談したら良いのでしょうか。

「医療の進歩によって生まれつきの病気はかなりわかるようになりましたが、病院でサポートできる部分には限界があります。日本には『お腹の中の赤ちゃんに病気や障がいがあることが判った時』に特化して、赤ちゃんや家族を支える場所がこれまで存在しませんでした」。

そう語るのは、今週JAMMINが1週間限定でコラボするNPO法人「親子の未来を支える会」代表の林伸彦(はやし・のぶひこ)さん(34)。

産婦人科医として「胎児医療」を海外で学んできた林さん。「それぞれの家族がそれぞれの思いで新しい命と向き合っていけるように、医療的・社会的な面から、また精神的な面から、生まれる前の命と向き合うサポートをしたい」。

そう話す林さんに、活動についてお話を聞きました。

(お話をお伺いした林さん。イギリスの病院の外来での1枚)

今週のチャリティー

NPO法人親子の未来を支える会

誰もが安心して妊娠や子育てをできる未来を目指して、生まれる前から親子の未来を一緒に考え、支え、行動するNPO法人。当事者同士が交流できるオンラインピアサポートシステム「ゆりかご」の運営や、胎児医療のサポートを行っている。

INTERVIEW & TEXT BY MEGUMI YAMAMOTO

「-1才(うまれるまえ)の命」と向き合う

(「日本では生まれた時、0歳です。不妊治療中など妊娠前の時期〜うまれる前の命のことを「−1才の命」と表現しています」(林さん))

──今日はよろしくお願いします。まずは、貴団体のご活動について教えてください。

林:
一言で言えば、子どもに生まれつき病気や障がいがあっても暮らしにくくならないようにという活動を、その子が生まれる前からやっている団体です。

──生まれる前からですか?

林:
はい。生まれてくる子どもに何らかの病気や障がいがあるということがわかった時、パニックになってしまって、その後の暮らしのことまで想像できずに出産を諦めてしまう方もいらっしゃいます。必要な情報を得て、まずは冷静に向き合えるような環境づくりをしています。自分たちの価値観と照らし合わせながらよりしっくりくる選択をするお手伝いができたらと思っています。

──もう少し具体的に教えてください。

林:
医学の進歩によって、生まれつきの病気は生まれる前の段階でかなりわかるようになってきました。しかし一方で、それがわかった時、親御さんはどうしてもつらいんですね。生まれて1日経ってから病気がわかるのもつらいけれど、生まれる前にわかるのでは印象がすごく違う。生まれつきの病気はどこか「すごく特別」という感覚があると思います。
生まれる前に病気だと知るといろんなことが不安になってしまうので、その時にお母さんや周囲の人たちを支える仕組みが必要だと思っていて、胎児を医療的にサポートするのはもちろん、妊婦であるお母さんや、お父さんの精神面もサポートしています。

現在はメールや電話で相談を受け付けているほか、オンラインで同じような境遇の人や家族に出会い、思いの共有や意見交換できる場「ゆりかご」を運営しています。

(「ゆりかご」ではオンライン上で、匿名で様々な仲間と繋がることができる。「産まない選択をした家族の話も聞けるのは、他にない特徴です」(林さん))

家族に寄り添い、それぞれの「ベストな選択」を後押し

(日本には 赤ちゃんに「病気や障がいがあった時」に特化して、妊婦や家族を支える仕組みがこれまで存在しなかった。「お腹の中の赤ちゃんの病気や出生前検査について、安心して相談できる場所が必要だと考えています」(林さん)

林:
お腹の中の赤ちゃんに病気があるとわかった時、病院から病気のことや手術のことは伝えられますが、お母さんたちの不安を完全になくすことは難しいです。病院も病気や手術の説明だけでなく、受け入れるためのプロセスに寄り添ったり、どうしたら納得する選択を見つけられるかのカウンセリング等を行ったりしていますが、外来の時間は限られていますし、個人情報保護を理由に仲間と繋がることは非常に難しいです。

──十分な情報がないと、不安も大きいですね。

林:
子どもを産むのか産まないかは、家庭ごとに本当にいろいろな背景を踏まえて決まってきます。たとえば、すでに病気や障がいのある方が家族にいるのかとか、社会保障の現状はどうなのかもそうですし、お母さんが次のお子さんを持てる年齢なのか、近くに子ども病院があるのかないのか、おじいちゃんおばあちゃんのサポートが受けられるのか受けられないのか、キャリアパスの中でどういう位置にいるのか等…、本当にたくさんのことが関係してきます。

こういった背景や思いを一つひとつ紐解きながら、それぞれのご家族が答えを出すまでには時間がかかります。私たちのところへ相談に来られる方の中には、病院では10分15分一方的に話をされて、「いついつまでに決めてきてください」と言われたと泣きながら相談される方もいます。

産むのか産まないのか、産んだらどんな未来があるのか、産まなかったらどんな未来があるのか。ここは時間をかけて寄り添い、気持ちや情報の整理をしていく必要があると思っています。そのために病院とは別の機関が必要だと思っていて、僕たちの団体はそのような機能を果たしていきたいと考えています。

(「親子の未来を支える会」では病児とその家族、支援者の集いを開催している。「医療者が病院以外で家族の様子を知れる場でもあります」(林さん))

──具体的にはどんな話をするのでしょうか?

林:
「こうすると良いです」といった誘導的なアドバイスは一切していません。じゃあどんな時に僕たちが役に立つのか。たとえば夫婦間で意見が分かれたという時や、生まれてくる子どものおじいちゃんおばあちゃん、つまり自分やパートナーの両親に出産を反対された時。どうやって皆が納得できる答えを出していくのか、そのためのヒントが必要になります。そんな時に一つひとつ情報を整理しながら、答えを導くお手伝いをしています。
また、僕たちの仕組みでは、匿名で同じような立場で実際に産む選択をしたご家族、産まない選択をしたご家族、それぞれとつながり、話を聞くこともできます。

(開催したイベントにて。「行うイベントには必ず子連れのご家族も参加されます」(林さん))

「胎児ホットライン」設立へ

(年に1度開催される活動報告会にて。「ゆりかご」の説明をする副理事長の佐野さん)

林:
団体を立ち上げて今年で5年目になりますが、これまで受けてきたご相談や事例を踏まえて、さらに深くサポートしていくために「胎児ホットライン」の設立に向けて、現在動いています。

──「胎児ホットライン」とは?

林:
これまでは電話相談と当事者同士のピアサポート「ゆりかご」を主軸に活動してきましたが、活動の中で見えてきたのは、ご家族ごとに必要としている支援が異なるということです。
仲間とつながりたい方もいれば精神的なサポートを必要とされている方もいるし、医療的な情報を求めている方もいます。それぞれの状況に応じて必要なサポートをつないでいくのが、この「胎児ホットライン」の目的です。

──なるほど。

林:
「胎児ホットライン」では、これまでの活動に加えて電話・LINEの相談窓口の開設や、胎児診断を受けたお母さんやその周囲の方、お父さんやおじいちゃんおばあちゃん、上のお子さん、医療者に向けたブックレットの作成、医療者向け勉強会の開催を予定しています。

必要な情報ということでいえば、お金に関する情報も大切です。お腹の中の赤ちゃんに病気があると診断された時、子どもを育てていく上でどれだけの治療費が必要になるのかや、それぞれの地域で受けられる支援などをお伝えし、お金の不安を具体的に見える形にするサポートも行います。

(現在作成中のブックレット。「赤ちゃんに病気や障がいがあるとわかったときに使うブックレットです。自分を責めてしまう気持ち、こんなはずじゃなかったと思う気持ちなど、多くの人に共通する気持ちについて共感する文章で始まります。ただ寄り添うだけでなく、具体的に有用な情報も載せています」(林さん))

──より具体的なイメージが湧きますね。

林:
そうですね。「お金の不安があって産むかどうかを悩んでいたけれど、これなら大丈夫」という場合もあるし、逆に「産みたい気持ちがあるけれど、実際はどうしても経済的に難しい」という場合もあって、産む・産まないの選択が変わることもあります。

病気や障がいのある子どもを育てるとき、課題は沢山あります。しかし具体的な情報を知ることで、より不安を感じることもあります。ただ、見えない不安に怯えるよりも、もう少し見える不安に落とし込めた方が、目の前に起きている事実、そして生まれてくる目の前の命に対して、しっかり向き合えるのではないかと思っています。

(ブックレットは、「赤ちゃんに異常が見つかったカップルへ」「胎児診断を受けたカップルへ」「上のお子さんへの伝え方」など、異なる利用シーンを想定して全8種類を作成予定)

国内の胎児健診の現状

(イギリス留学では、胎児医療を専門に学んだ林さん。胎児治療チームの皆さんと)

──林先生は、イギリスで生まれてくる前の赤ちゃんの医療「胎児医療」を学ばれたとお伺いしました。多くの国では、生まれる前にお腹の中の赤ちゃんを診る「胎児検診」を行い、障がいや病気がないか調べるのだそうですね。

林:
何を知りたいかによって行う検査は変わってきますが、たとえば心臓病であれば超音波検査や、脊椎の異常を知りたければ血液検査や羊水検査、超音波検査、MRI検査などで知ることができます。イギリスでは超音波検査が軸となっていて、妊娠2ヶ月の助産師外来で、胎児健診についての説明があり、希望を尋ねられます。希望する場合には、妊娠3ヵ月の胎児健診で血液検査と超音波検査を受け、背骨や頭に異常がないか、心臓病がないか、ダウン症のサインがないかどうかなどを検査します。ここで気になるところがあった場合はさらに細かく検査をします。病気や奇形が判ると、赤ちゃんがお腹の中にいるうちから治療やケアができることもあります。

──日本では胎児健診はメジャーではありませんよね。なぜですか?

林:
日本では、赤ちゃんの病気を生まれる前に調べる胎児健診は「出生前検査」と呼ばれ、命の選択につながると考えられています。命の選択につながる検査を全員に提供しない背景には、1996年に制定された「母体保護法」という法律があります。

──どのような法律ですか?

林:
平たく言えば「病気や障がいを理由に中絶はできません。病気や障がいがあっても子どもは産みましょう」というものです。だから日本では、「妊娠初期の超音波や血液検査はやらない」のが一般的なんですね。

──つまり、「胎児健診は積極的にやらない」ということですね。

林:
当時は胎児健診自体がまだスタートしたばかりの検査だったこともあって、検査自体の正確性もかなり低いものでした。中絶自体が認められていない状況で精度の低い検査が広まると混乱を招いてしまうため、検査を一般化しないというのは十分理解できる決定だったと思います。
ややこしいのは、この母体保護法はそのままに2013年から「新型出生前診断(NIPT)(※)」が始まってしまったことです。

(※)…新型出生前診断(NIPT)…妊婦の血液を採採取し、血液中に含まれる胎児の遺伝子を解析して、胎児の染色体や遺伝子を調べる検査。ダウン症候群やエドワーズ症候群など染色体疾患を生まれる前に調べることができる。

(産まれた赤ちゃんを抱く林さん。きょうだいさんも一緒に。「妊娠中に出会った方と、その後も長く関わらせていただけるのが最高のやりがいです」(林さん))

出生前診断の矛盾と葛藤

(神奈川・湘南鎌倉総合病院にて、医療者向けの講演を行なった際の1枚)

──どういうことでしょうか?

林:
法律としては「病気や障がいがあっても産みましょう」と決まっているのですが、「新型出生前診断(NIPT)」の広がりにより、お腹の中の赤ちゃんにダウン症などがあるかどうかが、かなり容易かつ正確にわかるようになりました。その結果を受けて、家族で話し合い、出産を諦められた方々もいます。

染色体異常等を調べる”新型”ではない「出生前検査」についての議論が全く抜け落ちていることも課題です。
普段の妊婦健診で行う超音波検査でも、心臓病や腫瘍など、色々な赤ちゃんの病気が見つかる可能性があります。しかし、どこまで事前に説明するか、どこまでチェックするかは、医療者によってバラつきがあります。
また、生まれる前に心臓病がわかると、お腹にいるうちから胎児治療ができる等、赤ちゃんにとってもメリットがあります。それなのに、世間では「出生前診断」=「新型出生前診断(NIPT)」とみなされることが多く、産むか産まないかを判断する検査」というネガティブなイメージが強いです。胎児には保険証もないし、胎児治療も広がらないまま。ここに矛盾と葛藤があると思っています。

「『新型出生前検査(NIPT)』は良いか悪いか。命の選択につながるのか」という議論から抜け出さない限りは、日本では胎児医療は普及しないと考えています。

──96年の「母体保護法」は「胎児に障がいがあってもなくても産みましょう」ということだったのですよね。98年には「母体血液によってダウン症らしさを伝える検査について、医師が妊婦に対して情報を積極的に知らせる必要はない」という見解が厚生省から出されているということですが…、「新型出生前検査(NIPT)」はこのポリシーに反するように思うのですが、なぜこの検査が始まったのですか?

林:
母体保護法が変わらないままに「新型出生前検査(NIPT)」がスタートし始めたのは、私自身とても不思議だと感じています。
しかし検査すること自体は法的に問題ないですし、実際「中絶」だけが検査の目的ではありません。また、これまで流産のリスクを伴う羊水検査を受けるしか選択肢がなかった妊婦さんたちが、流産リスクのない新型出生前検査を受けられるようになったことは医学的に至極正しいことだと思います。また、98年のポリシーはあくまでも「血液中のホルモン」を調べる検査についてのもので、「血液中のDNA」を調べる「新型出生前検査(NIPT)」は全く別物とも考えられます。

──胎児医療を海外で勉強されて日本に戻られて、現状に憤りを感じられたりはしませんか?

林:
日本は日本の考えで動いていると思っているので、僕個人としてどちらが良いというのはありません。イギリスにいた時に感じたのは、胎児健診を受ける方が多い分、「産まない」という選択をする方も多いですし、妊娠中につらいこともたくさんあるということでした。一方で、日本では赤ちゃんの病気や異常を理由に中絶というのは少なく、そういう意味ではつらい場面は少ないかもしれません。
しかし日本では、生まれた直後に赤ちゃんの病気がわかることが多く、それはそれで違うつらさだなと感じています。

(2018年末にはイギリスのチャリティー組織「CLAPA」を訪問。この組織は、赤ちゃんに口唇口蓋裂があった時に病院や地域と連携して妊婦のサポートを行っている)

新型出生前検査受検の拡大化、超音波機器の画質向上などにより
これまで以上に悩む人が増えると予想される

(イギリスのチャリティー組織「ARC:Antenatal Results and Choices」を訪問し、意見交換を行なった。林先生の後ろは、ディスカッションに使ったメモ)

──産む・産まない、その選択が、先ほどもおっしゃったようにしっかりと事実と向き合った上での選択なのか、ということですね。そして日本に、そこをサポートする場がまだまだないと。

林:
出生前検査にまつわる議論の背景にはいろんな社会課題がありますが、僕たちのスタンスとしては、「出生前診断」を勧めたいわけでも胎児治療を勧めたいわけでもなくて、現状いろんな誤解があるので、その誤解のせいで困ってしまう人を少しでも減らしたいということなんです。

2019年3月には、日本産婦人科学会が新型出生前診断を実施できる認可施設の基準緩和案を発表しました。その背景には、近年「未認可」で「新型出生前診断」を行う施設が多数出てきたことがあると思います。未認可施設の中には、検査のみ行って前後の説明を全くしないようなところもあります。

新型出生前検査では、生まれつきの病気のほんの1割くらいしかわからないのですが、その説明をなしに検査を受けると「出生前検査で異常がないと言われていたのに、生まれてみたら心臓病があった」などと納得できない人が出てくることも考えられます。検査の目的やどんなことがわかるかといったことを説明するのが、認可施設で行われている「遺伝カウンセリング」なのですが、その重要性を発信していくことも僕たちの役目だと思っています

(活動報告会にて。年に1度活動報告の場を設けており、その場がそれまでに繋がった人たちと再会する貴重な場にもなっているという)

──限られた時間のなかで納得する選択をするためにはどんなことが必要なのでしょうか?

林:
納得する選択にたどり着くためには、本当にたくさんのことが必要になります。
赤ちゃんについて分かってること・わからないことを整理する必要がありますし、家族にそれを説明して一緒に結論を出す必要があります。自分の想いと現実が食い違っていることもありますし、夫婦間で意見が異なることもあります。そんな中で、産む・産まない、どちらかを選ぶわけですが、もともと思い描いていた妊娠生活とはすでに違っていて、完全に納得するというのはとても困難です。

人工中絶を選んだとしても、中絶して終わりかというとそうではありません。その傷も、胸も痛く、つらく苦しい思いを誰にも話せないなど、抱えている方もたくさんいます。
どちらを選択しても、10年後20年後、これで良かったのだろうかと後悔することも出てきます。そんなときに、選択の過程で、いかに理解して、向き合って、その上で選んだという経験が非常に大切だと思っています。

産むのか産まないのか、限られた数日・数週間の中で、情報の面から、そして精神的な面からもサポートしていきたいと思っています。

(日本人類遺伝学会 第63回大会でブース展示。「多くの医療者・家族会の方々とつながることができました」(林さん))

医療者として思うこと

(イギリスの病院で診療していた際の1枚。「イギリスでは1時間かけて赤ちゃんを見るので、妊婦さんとも色々な話をして仲良くなれます」(林さん))

──林先生は東京大学理学部から千葉大学医学部へ転入という経歴をお持ちですが、なぜ理学部から医師を志されたのですか?

林:
なぜ医者になったか…そうですね、最初は医者にはあまりいいイメージなくて、科学者になろうと思って東大へ行きました(笑)。

──えっ、そうなんですね!それがなぜ?!

林:
理学部で学んでいる時に、研究の対象を人の病気に結びつけることがあるんです。たとえばタンパク質の研究をしていて、「これは○○病と関連していて、このタンパク質の構造を理解すると、○○病は治るかもしれない」といった風に、理学的な立場から医学に触れることが多かったんです。
「この知識を持って医学部に行ったら何かできるんじゃないか」と思って医学部に入りました。

(医学部時代の林さん)

──日々命に向き合っていらっしゃると思うのですが、先生にとって「命」とはなんですか?

林:
神秘的で、奇跡的なものだと思っています。逆にいうと、どんな命も完璧ではありません。完璧な人なんていないし、生まれる前であろうと後であろうと、いつ障がいや病気を持つかはわかりません。
そこに対して「医療」という側面から切り込めるところもたくさんありますが、今までの「病気の部分だけ治す」というやり方では、仮に命は救うことができても、その先どうしていくかまではたどり着くことはできないのではないかと思っています。「命とはなにか」に答えは出せませんが、「答えのないもの」というのが答えかもしれません。
命の意味とか価値は比べるものではない。それぞれがそれぞれの解釈をすればいい。

──生きている実感とか、その人らしくある瞬間が命そのものなのかもしれないですね。医療者としてどうありたいといった思いはありますか。

林:
おかしいなと感じたことを、そのままにしたくないと思っています。おかしいことはおかしいと言える人でありたいと思いますね。
僕の場合は、「医療者だけで問題は解決できない」という諦めが先に来ていると思います。その分、いろんな分野の専門の方たちが周囲にいるので、どんどん巻き込んで、少しでも社会を良い方向に持っていくことができたらと思います。

(東大時代はジャグリングをしていたのだそう)

チャリティーは「胎児ホットライン」設立のための準備資金となります!

(「22q11.2欠失症候群」というダウン症候群の次に多い染色体異常をテーマに、年に1度、集まる機会を設けている)

──最後に、今回のチャリティーの使徒を教えてください。

林:
現在僕たちは「胎児ホットライン」設立の準備を進めています。ブックレットの作成や相談窓口対応などを順次行い、2020年内には、すべてのサービスを完成させる予定で動いています。
今回のチャリティーは、この「胎児ホットライン」設立のための準備資金として使わせていただきたいと思っています。

──貴重な話をありがとうございました!

(「団体を立ち上げた頃、皆で鍋を囲みながら夜通し語り合いました。眠りにつくまえに撮った、思い出の1枚です」(林さん))

“JAMMIN”

インタビューを終えて〜山本の編集後記〜

医療機関を受診する際、不安に感じることはたくさんあります。体の中で何が起きているのか、どうすれば良いのかは、お医者さんに頼らざるを得ません。
不安いっぱいの中で、その時にお医者さんがどんな風に向き合ってくれるのかが実はものすごく大切なのではないかと思っていて、お腹の中の赤ちゃんとお母さん、その家族や周囲の人たちをひっくるめて「納得できる選択を見つけられるように寄り添いたい」と話される林先生のお話を聞きながら、悩んでいたり困っている人たちにとって、このご活動がすごく大きな希望の光になっていくだろうと感じました。「胎児ホットライン」設立に向けて、チャリティーアイテムで是非応援してください!

・NPO法人親子の未来を支える会 ホームページはこちら

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大きさも模様も様々なタマゴを描きました。
お母さんの愛をたくさん受けて育まれる「-1才(うまれるまえ)の命」と、一つひとつの命や家族が歩む道の多様さを表現しています。

“We are all different and that is beautiful”、「みんなが違っていて、そしてそれは美しい」。
どんな障がいや病気があっても、そしてどんな選択や決断も、否定されることなく受け入れられる社会になってほしい。

メッセージには、そんな思いが込められています。

Design by DLOP

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