CHARITY FOR

がんになっても「選択肢」を持ち、自分らしく生きられる社会に
〜キャンサーネットジャパン

今週のテーマは「がん」。
JAMMINでは、これまでにがん患者さんをサポートする団体といくつかコラボしてきました。

今週コラボするのは、NPO法人キャンサーネットジャパン。科学的根拠に基づいた情報を発信し、がん患者さんをサポートしています。

今や、インターネットで知りたい情報を簡単に手に入れることができるようになりました。そんな中で、信憑性に欠ける情報や誤った情報を鵜呑みにしてしまうことがあるのも事実です。

キャンサーネットジャパン事務局長の木原康太さんにお話を伺いました。

▲キャンサーネットジャパン事務局長の木原さん。

今週のチャリティー

NPO法人キャンサーネットジャパン

“がん”と診断された方や、そのご家族が、納得して治療に臨めるよう、科学的根拠に基づいた正しいがん医療情報を発信しています。がん経験者・家族・支援者や医療従事者と共に、がんになっても生きがいのある社会の実現を目指します。

INTERVIEW & TEXT BY MEGUMI YAMAMOTO

「科学的根拠に基づいた情報」発信で患者や家族をサポート

──ご活動について教えてください。

木原:
私たちキャンサーネットジャパンは、“がん”と診断された方や、そのご家族が 病気を正しく理解したうえで治療に臨めるよう、科学的根拠に基づくがん情報を広く発信しています。

──「科学的根拠に基づく」とは、具体的にどのような情報ですか?

木原:
エビデンス(証拠・根拠)がある情報、つまり、臨床試験により、データとして客観的に証明され学術雑誌に論文として掲載されている情報で、効果が検証されている情報のことです。実は、インターネットや一般誌、テレビなどでは、研究段階や、効果が検証されていない情報が数多く発信されています。

がん患者さんやそのご家族が、容易に治療の情報を得られるようになってきている一方で、その情報は玉石混交で、本当に正しいのか、裏付けがなされた情報なのか判断できないという問題が出てきています。

周囲からはがんの治療法や処方薬、また、民間療法やサプリメント、日常の食事まで色々と薦められて、患者さんはそれらを言われるままに、藁をもすがる思いで試す。しかし、それでは、患者さん自身がつらくなってしまいます。

患者さん自身やご家族が、正しい情報の見極め方を理解すれば、自分たちが主体となって治療を選択することができます。

そのために私たちは「科学的根拠のある」情報を伝え、患者さんやご家族には「正しい情報の見つけ方」を身につけてほしいと思っています。

▲小学校でのいのちと心の授業の様子。みんな意欲的に学んでくれました。

──インターネットで調べると、すぐに色々な情報を知ることができます。でも、事実かどうかわからないままに鵜呑みにしていたら、大変なことになってしまいますよね。

「正しい情報を知ること」が、自分らしくがんと向き合うための第一歩

木原:
はい。まずは、ご自身の“がん”を正しく理解することが大事だと思っています。がんの種類、ステージ(進行具合)、手術、放射線、抗がん剤などの基本的なこと。正しく“がん”を知ると、頭の中が整理されます。

それから、ご自身にあった治療方法を選択していただきたいと思います。仕事を頑張りたい。家族との時間を大事にしたい。子どもを産みたい。髪が抜けるのは嫌だ。など、治療への考え方は人それぞれなので、そこに「正しい」とか「間違っている」ということはないと思うんです。

ただし、それぞれの選択肢のメリット、デメリットを理解した上で選択することが非常に大切です。

──そうすると、がんについて、治療法などの医学的な情報を主に発信していらっしゃるのですか?

木原:
最新の治療法など医学的な情報のほかにも、生活周りの情報や栄養、心のこと、外見変化についての情報も発信しています。

▲全国でがん医療情報を学べるセミナーを開催しています。これらのほとんどは収録し、ウェブサイト上で無料で公開しています。

──インターネットでの情報発信のほか、動画配信や冊子の作成もされていますね。

木原:
はい。私たちキャンサーネットジャパンは、がんについて「知る・学ぶ・集う」の3つの軸で活動していて、インターネットをはじめ、セミナーや勉強会などの場も有効に利用しています。

まず第一に大切なことは、がんについて「知る」こと。

「知る」ことで、自分にあった治療法や、がんとの付き合い方等、道筋を立て、がんと向き合うことができます。患者さんやご家族が分かりやすくがんを「知る」ことができるよう、動画や冊子を作成し、ウェブサイトやSNSを活用して情報発信しています。

一概に「がん」といっても、「胃がん」、「肺がん」、「乳がん」など、様々な「がん」があります。

これらがんの種類ごとの基本的な知識や治療法についてはもちろんのこと、診察室で使われるがん医療の専門用語について「もっと知ってほしいシリーズ」として、これまでに24種の冊子を作成・発行し、全国の病院に届けてきました。

▲「もっと知ってほしいシリーズ」。これまでに24種類の冊子を発行しています。

木原:
冊子を希望される方には1冊あたり500円以上の寄付でお届けしていますが、データはホームページから無料でダウンロードが可能です。希望があれば病院にも配布しています。

また、専門医による詳しい治療の解説を動画で公開しており、必要な情報を、必要な時に必要なだけ得ることができます。

──がんと告知されて不安な方にとって心強いですね。

木原:
次に「学ぶ」ですが、様々なセミナーや講演会を1年間に40〜50回開催しています。これらはキャンサーネットジャパン独自のものから、がん関連の学会と協同して開催する患者さん・ご家族向けのプログラムやセミナーなどもあります。

その他、e-Learningで最新のがん医療情報を学べる、乳がん体験者コーディネーター養成講座(BEC)を開講したり、CNJがんナビゲーター認定試験(CCN)を行っています。

BECの受講者は500名近くにのぼり、終了・認定された方々は、ご自身の仕事の中で、またはボランティア活動や患者会活動において、本プログラムで習得されたがん医療情報の基本的知識、最新の情報へアクセスするスキル等を活用されています。

▲学びの場では、患者さん、ご家族、医療従事者、全ての立場の方が同じ時間を共有します。

活動を通じて、がん患者が「一人じゃない」と感じられる場を

木原:
最後に「集う」ですが、私たちのプロジェクトのひとつに、がん経験者やボランティアによる「CNJがん情報ステーション」があります。

がん経験者向けの「おしゃべりサロン」や「アロマテラピー講座」などを通じ、「私は一人じゃない」と感じられる場を作っていきたいと思っています。

──周囲に気を遣ってしまって誰にも相談できなかったり、逆に周囲から気を遣われて孤立してしまったり。そんなときに、同じ経験をした人と交流できるというのはとても心強いですね。

木原:
そうですね。患者さん同士の横のつながりは、本当に大事だと感じています。

「知る」「学ぶ」「集う」、この3つの活動を通じて、患者さんが自分らしく生きていくお手伝いができればと思っています。

▲集いの場は、同じ体験者だからこそ、気持ちが分かち合える大切な場所です。

患者と医師をつなぐ「橋渡し」の役割

──今でこそインターネットで情報を手にいれるのが当たり前の時代になりました。そんな中でいかに情報を取捨選択していくか、利用者の価値観や道徳観のようなものも以前に増して問われてくるように思います。「セカンドオピニオン」という言葉も、普通に聞かれるようになりました。

キャンサーネットジャパンは、どういった経緯で立ち上がったのでしょうか。

木原:
キャンサーネットジャパンは、1991年に医師たちによって設立された団体です。
今のように患者さんが得られる情報も少なく、ずっと閉鎖的だった時代、理事長をはじめ、立ち上げに携わったメンバーたちは、現場で苦しむ患者さんを多く目の当たりにしてきました。

アメリカでは、当時すでに患者さんが学会に参加していたり、患者さん向けにがんや治療法についてわかりやすく解説した冊子が普及していました。

日本ではまだ「医者の言うことが絶対」とか、患者さんが自身の本当の病名を知らないというケースもあり、患者さんが別の治療法や生き方を模索する術がありませんでした。そんな時代に「情報を必要としている患者さんに、正しく行き渡るように」との思いで、活動をスタートさせました。

設立から26年。現在は、医療業界も患者さんの意識も変化し、情報が開示されることが当たり前になりつつあります。しかし、やはりまだ、患者さんが「がんであること」を周囲にオープンにできない風潮があるのも事実です。

この現状を変え、また、患者さんが主体となって「自分の治療を選択し自分らしく安心して暮らせる社会」を目指して、今後も患者さんに寄り添い、医療従事者と患者さんとの橋渡しとして活動を続けていきたいと思っています。

▲立ち上げ間もない頃、スタッフ総出で市民公開講座チラシの発送作業。

チャリティーは、8月に開催されるフォーラムの開催費用の一部になります

──最後に、今回のチャリティーの使途を教えてください。

木原:
8月19日(土)・20日(日)に、東京・日本橋で開催する「ジャパンキャンサーフォーラム」の開催費用として使わせていただきます。

「ジャパンキャンサーフォーラム」は、私たちが2014年から、がん患者さん、ご家族をはじめ、がんに関わるすべての人に「がん医療の最新情報を届けたい」「がん患者さんの想いを伝えたい」「がん医療をとりまく問題についてみんなで考えたい」との想いではじめた、がん医療フォーラムです。

昨年には会期を2日間に延長し、過去最多となる2,106名(全プログラム参加者総数5,704名)の方にご参加いただきました。

▲昨年のフォーラムの様子。ブースは来場者で溢れ、交流の場となりました。

木原:
毎年、講師・司会・事前準備・当日運営と、100名を超える方々にボランティアでご協力いただいているにも関わらず、本プログラム開催費用はキャンサーネットジャパンの持ち出しで運営しています。

それでも、「とても勉強になった、ありがとう」、「家族ががんになって、不安の中色々な情報を探し回り、何を信じれば良いのか分からなくなっていました。今日参加して本当に良かった」、「これからも、毎年続けてほしい」といった言葉を来場者から掛けていただくと、何が何でも続けなければならないと感じます。

NPOだからこそ、こういった活動を継続して行ける、そこに、キャンサーネットジャパンの存在意義があると思っています。

▲今年開催される「ジャパンキャンサーフォーラム」ポスター。

木原:
今年のテーマは「SHIN – 新・真・信-時代の幕開け」。最新のがん情報はもちろんのこと、真実のがん治療とは何か、また、それを追求する医療者、患者の信念にも触れる、正に一歩踏み込んだがん医療フォーラムをお届けしたいと思っています。

今年は特に、助成金もなく、資金集めに頭を悩ませており、毎年参加費は無料だったのですが、今年は全面的に有償にしようか、という案も、実は出ていました。結局は今までどおり無料で、という方向になりましたが…。

そんな中で、JAMMINさんにこのお話をいただいたときは、スタッフ全員一致で首を縦に振りました(笑)。カッコいいデザインに仕上げていただきましたので、皆さん、ご支援の程、宜しくお願いします!!

フォーラムにも、Tシャツを着て是非遊びに来てください!Tシャツを着てきてくださった方には何かイイコトがあるかも…!(笑)

──ありがとうございました!

▲昨年のジャパンキャンサーフォーラム・1日目のスタッフ。今年もスタッフ一同、皆様のご来場をお待ちしています!

“JAMMIN”

インタビューを終えて〜編集後記 by山本〜

「がん」と診断されたとき、冷静に受け止められる人は少ないと思います。

そんな中で、周りの人の「あれが効いた」、「これで治った」という情報を耳にしたり、インターネットの情報を見たりしたときに、そこに頼りたい気持ちになるのは、むしろ自然な心理かもしれません。

溢れる情報の中で自分にとって「正しい選択」をするには、多くのハードルが存在するのも、また事実ではないでしょうか。そんな中で、科学的根拠に基づいた情報を発信しながら、がん患者さんたちをサポートするキャンサーネットジャパンの活動。

情報に触れ、人に触れる中で、がんと向き合い、「私はこうする」と決めていくことができる生き方。「2人に1人はがんになる」とも言われる今、その大切さを感じます。

全国フォーラムに向けて、ぜひ今回のチャリティーにご協力ください!

キャンサーネットジャパン ホームページはこちら

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いくつかのドアの先には、様々な光景が広がっていいます。

がん患者さん一人ひとりを導き、それぞれの選択肢があるんだよ、ということを示す
キャンサーネットジャパンさんのご活動を表現しました。

Design by DLOP

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60年の歴史と1,600人を超えるプロフェッショナルが、地域や社会の未来に貢献しています。
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