CHARITY FOR

「がん・病気になっても、自分らしく生きられる社会をつくる」〜一般社団法人CAN net

日本人の2人に1人がかかると言われている病気、「がん」。
さらに、3人に1人はがんにより命を落としています。

早期の発見・治療によって症状の改善が期待できますが、再発の可能性もあり、人生の長い時間をかけて付き合っていく必要がある病気といえるかもしれません。

がんになったとき、治療によっては、それまでのライフスタイルを変えることを余儀なくされます。

職場復帰はできるのか、以前のような生活を送ることができるのか…。
多くの人は、お金のこと、家族への告知、副作用による見た目の変化など「治療」という言葉では片付けられない多くの不安を抱えています。

そんな不安に答える活動をしているのが、今回のチャリティー先「CAN net」。

今回は、理事/事務局長の千葉さんにお話をお伺いしました。

最前列中央がCAN net理事/事務局長の千葉直紀さん。スタッフの皆さんと。

今週のチャリティー

一般社団法人CAN net(キャンネット)

札幌・旭川・東京を拠点に「がん・病気になっても、ならなくても、誰もが自分らしく生きられる社会」を目指し、生きるを学ぶ教育や必要なサポートを生み出す活動を行っています。

「病気になっても、ならなくても、自分らしく生きられる社会」を目指して活動しています

——CAN netの活動について教えてください。

はい。キャンネットは「病気になっても、ならなくても、誰もが自分らしく生きられる社会を目指す」を活動理念に、「1、病気になる前」、「2、病気になった時」、「3、病気になった後」の3つを柱に活動しています。


——それぞれのご活動内容について詳しく聞かせてください。

まず、一つめの「病気になる前」ですが、大人や子ども、企業向けの勉強会を主催しています。

社会人向けの学び場「CAN path(キャンパス)」では、「生きるを学ぶ」をテーマに、活動拠点である札幌・東京・旭川を中心にミニセミナーやワークショップを開催しています。

がん・病気にまつわる医学的な知識をはじめ、社会的な保障や生き方について、医師や看護師、弁護士などの専門家の方たちや、僧侶、ヨガセラピストなどユニークな講師陣を招き、必要な知識や心構えを学びます。

▲毎月各地で開催しているCAN path(キャンパス)の写真。「自分らしく生きる」ことを目的に、職業や立場の垣根を超えて、様々なテーマで参加型の学びを行っています。

二つめの「病気になったとき」は、よろず相談窓口「がんコンシェルジュ」や、がん・病気になったときに役立つ地域の支援団体や利用できるサービス、制度などの情報をまとめて掲載したWEBサイト「COLORFULL(カラフル)」を運営しています。

よろず相談窓口「がんコンシェルジュ」は、活動当初より行っているWEB上での無料の相談窓口です。

がんを告知されたとき、治療以外の悩み、たとえば「家族にどう伝えるか」とか、「治療に専念するために仕事を辞めなければならないが、治療費をどう賄えばいいか」などについて、弁護士やファイナンシャルプランナー、社労士さんなど専門知識を持つ人たちとチームを作って、相談に個別に対応しています。

これまで3年ちょっとで、200件を超える相談をいただきました。

▲よろず相談窓口「がんコンシェルジュ」サービスのイメージ。旭川では、対面で相談できる場である「コミュニティる〜む ぽっけ」という地域サロンの活動も行っています。

——ただでさえ「どうしよう」とパニックになってしまうと思うので、そんなサポートはとても心強いですね。

「医療美容」も、自分らしくいきるために大切なテーマ

三つめの「病気になった後」ですが、退院された方の就労の支援や、コミュニティサロンの運営のほか、治療や手術によって身体後遺症を負った方たちに対して「医療美容」と呼ばれる支援を行っています。

——「医療美容」ですか?聞きなれない言葉ですが、どういったものなのでしょうか。

「アピアランス」と呼ばれる、治療の副作用や手術などによって起こる見た目の変化の問題が起こります。この外見変化の問題に対応する美容スキルを、我々は「医療美容」と呼んでいます。

例えば、実際は一部ですが、抗がん剤治療の副作用に「脱毛」があるのはよく知られていますよね。

脱毛だけでなく、抗がん剤のなかには、爪や皮膚を黒く変色する作用があるものもありますし、顔や四肢がむくむものもあります。

また、部位によっては、人目につく場所に手術痕が残ることもあります。

——そういった症状が日常生活に与える影響を考えると…好きなファッションやメイクが楽しめなかったり、人目が気になって出歩くこと自体が億劫になったりしてしまいますね。

そうなんです。

いざ外に出ても、「抗がん剤治療により髪の毛が抜けてしまって、いつも通っている美容室に行けなくなってしまった」とか「周囲の目が気になっていつも通っていたスーパーに行きづらくなって、一駅離れたスーパーへ行っている」という声があったんですね。

ここで「医療美容」の出番なんです。

頭皮の脱毛なら、ウィッグを活用する。
肌の変色や手術痕ならカバーメイクを、爪の変色ならジェルネイルやマニキュアを施すことができます。

▲医療美容の相談会・勉強会の様子。傷口を隠すカバーメイクや人工乳房の技術に触れます。

——見た目は気分も作用するから、重要ですね。
実際に医療美容を体験された方たちからは、どんな声が聞かれますか?

「昔の自分に戻ることができた」、「一時的に気分が変わった」、「がんになって以来、一生できないとあきらめていたことが経験できた」といった喜びの声が届いています。

病気になっても安心していくことができる美容室などを掲載した「医療美容マップ」

——こういったサービスは、簡単に受けることができるのですか?

医療業界と美容業界の接点はなかなかなく、「病気を治療する」ことに専念する医療現場の人たちも、患者さんが治療による外見変化に悩んでいることは知っていても、そこのケアまでなかなか対応しきれないという現状があります。

私たちは医療美容にかれこれ3年取り組んでいて、医療・美容両業界に少しずつネットワークができつつあり、このネットワークを使って現場の橋渡しの役目を担っています。

病院へ美容関係者を派遣したり、そのための美容関係者向けの講習会も行っていきたいと思います。

また、病気を経験した方がご自身で医療美容のサービスを受けられるように、私たちの活動拠点のひとつである札幌では「北海道 医療美容マップvol.1」を作成しました。

——「医療美容マップ」ですか?!

はい。
札幌市内で、医療美容サービスがうけられるお店を20店舗紹介した情報冊子です。

▲病気の時の外見変化への対応方法や美容室をまとめた「北海道 医療美容マップvol.1」。札幌市内の様々な病院や専門学校に配布しました。

——「医療美容サービスが受けられるお店」とは具体的にはどんなお店ですか?

頭皮の脱毛の例で言えば、ウィッグを置いている美容室や、ウィッグをカットしてくれる美容室です。

−—ウィッグをカットしてくれる美容室、ですか?

ウィッグを単純にかぶるだけでは少し不自然で、ウィッグであることが目立ってしまうような場合も、美容室でカットしてもらえば、その人に合ったナチュラルな雰囲気に仕上げることができます。

実は、人毛と人工毛(ウィッグ)とでは、毛を切るハサミも、切り方も異なるんです。

たとえそれまで通っていたお店には通えなくなっても、ウィッグの相談やカットに対応してくれる美容室を知っていれば、安心して利用できますよね。

▲毎年12月には医療美容の認知度向上も含めて、病気のイメージを変える啓発イベント『北海道 医療美容クリスマスフェスタ』を開催しています。

——「医療美容マップ」にはほかにはどんなお店や情報が掲載されているのですか?

外出できない方のための訪問美容の会社さんや、外見変化に対応したカバーメイクのレッスンを行っているサロン、乳がんで乳房を切除した方のための人工乳房の会社などの情報を掲載しています。

そのほか、病気になった方に行った独自のアンケート結果や、ウィッグの選び方や購入金額といった豆知識も載せています。

札幌市内の40の病院や医療や美容の専門学校に置いてもらっています。
2,000部作成しましたが大変好評で、ほぼすべてはけしまいました!

——ニーズがあったんですね!

そうですね。
それまでは病気になった方から個人的に相談を受けるなどして、医療美容のスキルを独学で学んでいた美容関係の方々にも喜んでいただきました。

医療美容に限らず、どんな選択肢があるのか情報を知っておくだけでも、病気と付き合っていくときに、その後の人生が少し楽になるというか、生きやすくなると思うんです。

「病気になったら人生終わり」という意識を変えていきたい

あたりまえのようでいて、人は皆何かを抱えて生きています。

「病気になったら人生終わり」でなくて、選択肢ってたくさん作れるんだよっていうことを、私たちの活動を通じて伝えていきたいと思っています。

▲入院経験者の声を集めてつくった絵本付きカタログギフト『お見舞いギフトブック』。お見舞いの品として使ってもらえたら嬉しいです!

たとえ病気にならなかったとしても、年はとりますよね。そうすると、これまでできたことができなくなったり、何か課題は出てくるわけで。

年をとることにも、病気なることにも、普通に付き合えるような意識が生まれてくればいいなと思っています。

——なるほど。

私たちの団体名「CAN net」は、がん(Cancer)や病気を持つことで「できない」と諦めていることを、 多様な人のつながりで「CAN =できる」に変えたいという想いで作ったものです。

たとえマイナスなイメージが強い病気でも、誰もが病気になる可能性がある。

病気になっても病気と「自分らしく」付き合っていくことができる選択肢が、もっとたくさんあってもいいと思うんです。

「サードプレイス型NPO」を目指して

——CAN netさんが今後目指していることを教えてください。

私たちは活動をする上でよく言うのが、「業界引きこもり脱出」ということです。

その業界だけにとどまっていると、新しいものも生まれていかない。
本業だけでは、その業界を改善していくことが難しい。

——「医療美容」も、「美容」と「医療」、二つの業界がタッグを組んでできたことですよね。

はい。
「サードプレイス型NPO」と呼んでいるのですが、本業や家庭以外の「第3の場」として、業界の壁を超えて意見や情報交換できる場を提供していければと思っています。

▲医療美容の勉強会の様子。医療関係者や美容関係者、病気経験者など異なる業界の人たちが参加し、意見交換をします。

NPOというセクターを超えて、企業や大学関係者の方たちとも交流を深めていきたい。

個人のなかで、経験や知識、スキルをとどめておくのはもったいない。
まだまだ届いていない現場の声を、専門職の方たちや経験者の方の力を借りながら、少しずつかたちにしていきたいと思っています。

チャリティーは「医療美容マップvol.2」制作費としてお使いいただきます!

——貴重なお話をありがとうございます。最後になりましたが、今回のチャリティーの使途を聞かせてください。

先ほどお話した「医療美容マップ」を札幌市内だけでなく、北海道全域に広げたいと思っています。

札幌版は、好評で昨年作成した2,000部がほぼすべてなくなりました。

デザイン費や印刷費など諸経費込みで一部につき150円ほどなのですが、JAMMINさんとの今回のコラボで、500部の「医療美容マップ」を作成したいと思っています!

——1アイテムにつき700円のチャリティーなので、1アイテムで4.7部、約5人の方にパンフレットを提供できますね!
ありがとうございました!

▲旭川・札幌・東京の活動メンバーが集まって2016年5月に開催した札幌での合宿にて、記念にパチリ!

“JAMMIN”

インタビューを終えて〜編集後記〜

病と闘う覚悟をしたとしても、肉体面でも精神面でも、不安と隣り合わせで闘うなかで「心安らぐ瞬間」というものが、どれだけあるのでしょうか。

趣味や食事、ファッションが、それまでのように楽しめない。
元気な友人とも、何か壁を感じてしまう。

元気だったときと比較し、不満や不安、絶望を感じるのはむしろ人間として当然の心理かもしれません。

そんなとき、楽しめることがあったり、相談できる人がいたりと「心安らぐ瞬間」があるだけで、きっと時間の過ごし方が、少し変わるのではないでしょうか。

病も含め、一人ひとりが「自分らしく生きる」ことを選択していける社会を目指すCAN netさんの活動の輪が、今後もっと広がっていくことを願ってやみません。

今回のチャリティーアイテム1枚につき、「医療美容マップ」約5枚が作成できます。
チャリティーにぜひご協力ください!

CAN netのホームページはこちら

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“To be yourself is the greatest accomplishment”.
「自分らしくいることこそ、最も素晴らしい偉業である」。

どんな状況でも、1人ひとりが自分らしく生きられることこそが何よりも大切であり、そんな選択ができる社会を作っていくというCAN netの想いを表現しました。

モチーフのフサスグリの花の花言葉は「幸せの訪れ」。自分らしく生きることで、幸せの実が育っていきます。

Design by DLOP

チャリティーアイテム一覧はこちら!

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「未来をつくるプロデューサー」パシフィックコンサルタンツ株式会社。
60年の歴史と1,600人を超えるプロフェッショナルが、地域や社会の未来に貢献しています。
会社ホームページはこちら: www.pacific.co.jp

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