CHARITY FOR

NPO法人ブリッジエーシアジャパン

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ベトナム野菜はカラダにピース!?

みなさんは、野菜を買うときに気をつけていることってありますか? 生産者がこだわった野菜は、やっぱりおいしいですよね。無農薬だったり、お気に入りの生産者だったりと、最近では気をつかっている人も多いと思います。実は、私(著者)の実家は家で野菜を作っていて、野菜にはちょっとうるさいというのもあります。

そして、こだわりの野菜を買えるのは日本のほか、欧米では買いやすいですが、その他の地域に海外旅行に行った場合、無農薬とかわからないし、そんなこと気にしてられない、という方も多いのではないでしょうか。でも、もし日本と同じように海外でも安心して食べられる野菜があれば嬉しいですよね。実は、ベトナムでその取り組みを進める日本のNPOがあります。

今週のチャリティーはNPO法人ブリッジエーシアジャパン(以下、BAJ)。“おいしくて、安心して食べられる野菜”をベトナム・フエで作ろうをする彼らの活動について、今回、特別にBAJの担当の方にお話を直接お伺いすることが出来ましたので、ご紹介していきます。

旧王都“フエ”でBAJが見つけた“ある課題”

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(日本の支援者さんがフエを訪れた時に、支援者さんと子どもたちと、農家さんとで伝統料理を作った様子)

JAMMIN:ベトナムは農業が盛んだと聞きましたが、BAJさんの事業地(トゥアティエン・フエ省フエ市)の様子はどうですか?

BAJ押村:フエ市は過去に王宮があったという土地柄、ベトナムの中でも宮廷料理が有名です。そんな伝統的な側面と反して、現在では都市化が進んでいます。以前まで農村だった地域の宅地化がすすみ、以前より家同士の間隔も狭くなってきました。すると、養豚業における糞尿の匂いが問題となり、ご近所同士でのいざこざへと発展するという問題が生じています。どうすることもできずに廃業に追い込また養豚農家は生活が苦しくなっているのが現状です。

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JAMMIN:そうなんですね。ちなみに、市民の方の農業(食)に対する意識は高いのでしょうか?

BAJ押村:意外かもしれませんが、ベトナムの農村部では日本並みに野菜に対しての意識が高いんです。農薬をたくさん使って育てられた野菜は腐らないから食べずに、お供え物用にしか使わないってくらいですね。小さな頃から、両親に食に対しての知識を教え込まれてるんです。ですが、生産者と消費者をつなぐ仲介業者に野菜を卸すと、問題があったんです。質の良い野菜を作ったところで市場では質の良くない野菜と一緒に売られてしまい、見分けられないんですよね。

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(ベトナムの市場で野菜が売られる様子)

クレームが出る→廃業するしかない、という悪循環を止める

JAMMIN:なるほど。具体的にはどのような活動にBAJは取り組まれているのですか?

BAJ押村:養豚業の糞尿については、農家に「バイオガスダイジェスター」という、糞尿発酵させ、メタンガスと液体肥料に変えて匂いの発生を抑える設備を設置してきました。

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(バイオガスダイジェスターの仕組み)

これで、今までは廃業するしかなかった農家たちが、養豚業を続けることができるようになってきています。さらに、糞尿から出来た液体肥料を使うことで、化学肥料を使わずに野菜も作れるようになりました。

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(大きく育った野菜たち)

仲介業者の問題は、日本でも最近増えつつある直売所を作ることで解決しようとしています。これで、今までは仲介業者に悩まされていた生産者が、美味しくて安全な野菜を消費者の顔を直接見て、届けられるようになりました。液体肥料で作られた安心・安全な野菜は、野菜にはうるさいベトナム人をうならせるほどでした。

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今週のチャリティーを通じて出来るになること

JAMMIN:今週のチャリティーを通じてできるようになることを教えてください。

BAJ片山:実は、フエ市は農業に適した土地とは言い難いんです。雨期は雨の日が続き、夏になると全く雨が降らなくなります。そこでBAJは、そんなフエ市でも野菜がより作りやすくなるように農家への資材の支援を準備しています。この取り組みには農家一軒あたり、日本円にして2万円の費用が必要です。30人の方がTシャツを購入して頂ければ、1軒の農家を手助けすることが出来ます。

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(畑の世話をするPhuさん)

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(冬季対策としてビニールハウスも試験的に導入)

JAMMIN:今後の展開や見通し、ビジョンについてお聞かせください。

BAJ片山:事業地の農家の中には狭い農地ながら、農薬を使わずにに安心して食べられる野菜を作っている農家もありました。農家だけでなく消費者も、野菜が安心して食べられることを求めていましたが、先ほども申しあげたとおり、市場では農薬をたっぷり作った野菜と農薬を使わない野菜が一緒に売られています。

これからは、今まで適切に結びつけられていなかった農家と消費者をもっと結びつけられる場所を作りたいと考えています。農家の人たちは食べる人たちのことを考えながら野菜を育てる、食べる人たちは農家の人たちのことを想いながら野菜をいただく。生産者と消費者がお互いに想い合い、サポートし合う、そんな関係を築いていければと思っています。フエのこの直売所のモデルがきっかけとなって、これまでの生産者と消費者の関係の在り方をベトナムの人たちが見直すようになることを願って、様々な情報発信をしていきたいと思います。

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(直売所の様子)

今週は現地で売られている野菜をモチーフにデザイン

いかがでしたでしょうか? 今回紹介した直売所の野菜達、美味しそうですよね! 是非、フエに観光や仕事で訪れた際はもちろん、テレビなどで見かけた時にはBAJのこの取り組みのこと、思い出してもらえると嬉しいです!

そして、1週間限定デザインでは、ベトナムの現地で作られている野菜をモチーフにデザインしています。是非、ベトナムの野菜たちがどんな風に描かれているか、覗いてみてくださいね。

食物を愛するよりも、誠実な愛はない。(バーナード・ショー/作家)

TEXT BY YUHEI KAI

基本情報

法人名:特定非営利法人ブリッジエーシアジャパン
活 動:東京に事務所を構え、地域住民と話し合いながら進め、住民が自立して運営できるようにミャンマーとベトナムで国際協力活動を行う非営利法人。
住 所:東京都渋谷区本町3-48-21 新都心マンション303号
H P:http://www.baj-npo.org/

NGO/NPO担当者からのメッセージ(チャリティーの入金報告)

GIFTED ¥33,000 CHARITY NPO法人ブリッジエーシアジャパン(8/10〜8/16)

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