CHARITY FOR

「10年で赤ちゃんの虐待死ゼロ」を目指す〜NPO法人フローレンス〜

あなたは、虐待死という悲しい結末を迎える赤ちゃんが日本にどれくらいいるか知っていますか?

その数は、2週間に1人。ニュースなどでも報じられていますが日本では2週間に1人、「産んでも育てられない親」が生まれたばかりの赤ちゃんを公園や海岸に捨て、赤ちゃんが虐待死している現状があります。

(資料提供:NPO法人フローレンス)

こうした問題の解決に取り組んでいるのが『NPO法人フローレンス』。「赤ちゃん縁組」という事業を2016年4月にスタートし、現在までに3人の赤ちゃんが暖かい夫婦の元に委託されています。

今週のチャリティー

NPO法人フローレンス

みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会を目指す非営利法人。

国や自治体等の補助もなく、広がらなかった「特別養子縁組」

赤ちゃんの虐待死を防ぐ有効な手段のひとつに「特別養子縁組」があります。

「特別養子縁組」とは、家庭を必要とする子どもが生涯に渡り安定した家庭で、特定の大人の愛情に包まれ育っていくための公的な制度。育ての親に託された子どもは法律上も、その夫婦の実子となります。

特別養子縁組は支援を行う民間の事業者に対して、国や自治体等から一銭たりともお金が出ません。

そのため、現在は第2種社会福祉事業の届出を行っている民間事業者22団体が、自主的に運営をしているのが現状。

当然安定した事業の運営が難しく、心ある民間の事業者が半ば持ち出し費用で運営するしかなく、なかなか広がらなかった取り組みと言えるのです。

赤ちゃんの命を救うための「赤ちゃん縁組」を展開するNPO

NPO法人フローレンスは、2016年4月から赤ちゃんの命を救うための「赤ちゃん縁組事業」を展開しています。

(資料提供:NPO法人フローレンス)

この中で注目して欲しいのは、特別養子縁組の支援事業者(フローレンス)は、「赤ちゃんを育ての親に委託する」以外にもたくさんの支援業務を担っていること。

前述の通り、多くの相談は行政等に相談するのが難しい複雑で困難な事情を抱えた女性からのSOSであるにも関わらず、国や自治体は現在一銭も補助を行っていません。

そのため、

  • ・妊娠に関わる全ての電話相談対応
  • ・養子縁組を視野に入れた継続相談(面談や行政手続)対応
  • ・出産時のサポートや医療機関との連携
  • ・赤ちゃん委託時の準備等のサポート
  • ・赤ちゃん委託後の育ての親サポート
  • ・家庭裁判所への審判申し立てと裁判手続き等のサポート

その他、育ての親希望者からの問い合わせ対応、パンフレット制作、広報活動、WEB制作等の事務局業務などに必要な人件費や運営費用は「育ての親」もしくは「事業者」が負担せざるを得ません。

そのため、フローレンスは委託した赤ちゃんの生みの親の支援にかかった実費と、事業を継続していくために必要な事業運営費の一部を、実費費用として負担をお願いしているそう。

そもそも、赤ちゃんの委託時に「育ての親からもらう費用」に利益を上乗せすればいいのでは? と思う方もいるかもしれません。

しかし、営利目的でのあっせんは第2種社会福祉事業で禁じられています。さきほどの実費費用の他、フローレンスは、特別養子縁組の支援に必要な不足分を「赤ちゃんの命を守りたい!」と考える人から寄付を募っています。

生みの親には寄り添い、育ての親には覚悟を問う

実は、特別養子縁組の仕組みそのものは珍しいものではなく、フローレンスが発明したものでもありません。昔からある制度のの一つでしかありません。

じゃあ、フローレンスの何がすごいのか。「生みの親には寄り添う」「育ての親の審査は慎重に」というスタンスを貫いていることに重要なポイントがあります。

1つ目の「生みの親には寄り添う」。 フローレンスでは「にんしんホットライン」というWEBサイトを運営し、電話・メール・LINEによる相談を受けています。

フローレンスのスタッフ橋田さんによると「中絶できる時期を過ぎた相談(養子縁組の説明をするような)は全相談の1割ぐらい」とのこと。

お金の問題で悩んでいれば、(フローレンスでお金の支援はできませんが)妊婦検診補助サービスなどの行政の公的サポートやその他制度について案内したり。

家族やパートナーとの関係について悩んでいたら、じっくり話を聞き本当の問題はどこにあるのかを整理し、今後すべきことの順番を一緒に考えたりしています。赤ちゃんの命を守るためとはいえ、頭が下がる想いです。

フローレンスとして「子どものためには養子縁組の方が良さそうなのに…」と思えるようなケースであっても、本人が自分で育てる!という意思がある場合はその意思を尊重。「養子に出すというのは最後の選択肢であるべき。そして何よりも自己決定を最大限尊重し支援を行っている」とのことでした。

また、「途中で”やっぱり育てられない”と思ったらその時にまたいつでも相談してね」と自己決定を尊重しつつ、困った時にまた戻って来られる場所にするように心がけているそう。ここは難しい判断になりそうで、悩ましいところですね。

そして2つ目の特徴「育ての親への覚悟を問う」。 「不妊治療しても子どもができないけど、子どもがどうしても欲しい」「親が育てられない子どもは可哀想だから引き取ってあげたい」というだけでは育ての親になることは出来ません。

橋田さん曰く、
「赤ちゃんは一番弱い存在で、自分で親を選ぶことはできません。なのでマッチングする私達には重大な責任があります。
単に経済的に安定している。とか、要件を満たし登録した順に赤ちゃんを委託する。なんてことは絶対にあり得ません。
赤ちゃんや生みの親の背景を考慮して、どの育ての親のところで養育されるのが一番いいかということを、チームメンバーで何度も何度も話し合い、委託する夫婦を決定しています」とのこと。

フローレンスの育ての親登録までの審査では、形式的なフローに沿って淡々を行うのではなく、申込み後に夫婦ともに電話で話を聞き、書類審査を経て夫婦面談を行います。

その後、家庭調査をし、保育園研修と新生児育児研修、特別養子縁組の手続きに関する座学研修まで慎重な審査と手厚い研修を行っています。

(養親は保育園研修や新生児育児研修などを行い、赤ちゃんを迎える準備をします)

今週のチャリティーは「にんしんホットライン」での50件分の相談費用を集めることを目指しています

先ほどの仕組みの中で、フローレンスにとって資金がまず必要なのは「にんしんホットライン」に寄せられる妊娠相談の部分。有象無象に寄せられる相談を、専門的な知識を駆使し、生みの親の悩みに寄り添って対応いくことは簡単なことではありません。

フローレンスが行う妊娠相談のうち、1件あたりの相談にかかる人件費は約2,000円。決して高くないこの費用があれば、1本の電話やメール相談を通じて、1人の赤ちゃんの命を救うことが出来ます。

今週、皆さんからお預かりするチャリティーはこの費用の一部としたい!とのこと。もちろん応援しますよ!

(赤ちゃんが委託された瞬間は、立ち会った全員が涙していたそう)

“TAKAHASHI”

インタビューを終えて~編集後記~

今週のチャリティー、いかがでしたでしょうか? 考えさせられた!という方もいらっしゃるかと思います。

このテーマ、フローレンスの活動を通じて考えて欲しかったのは、「子どもって結局誰が育てて行くべきなの?」ということ。この1点に尽きます。

ちなみに、二児の娘のパパでもある私なりの答えはこうです。「親。家族。地域の人。行政。国。全員です」

子どもはどこかの親の元へ生まれてきます。もちろん子どもは親を選べません。一方、子育ての責任を全て親が持つべきか、というとそうではないと思っています(私達夫婦もじいじとばあばには甘えっぱなしです)。

なぜなら、今の世の中は不安定で複雑で、決して親を一人にしてはいけない。今私たちが出来ることは、みんなで子どもを見守れるよう、いい意味で「お節介」になることが大切ではないでしょうか。

そして、最後に。実際に自分が子育てをしたりしていると、時間的に何かをするのは難しい。じゃあ何が出来るかというと、このテーマについて多くの人に知ってもらうこと、寄付を通じて、フローレンスのことを応援すること。そう私は考えます! 是非チャリティーアイテムやいいね・シェアでの応援よろしくお願いいたします。

TEXT BY KEIGO TAKAHASHI

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様々な種類の動物たちが、ポツンと置かれた卵を見守りながら話し合いをしています。
EMBRACING CHILDREN FOR WHO THEY ARE「子どものありのままを抱きしめる」という言葉に、様々な人(社会)が子どもを一人一人真剣に見守る社会になって欲しいとの願いを込めています。
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