CHARITY FOR

犬は「家族」。全国から咬傷犬を受け入れ、家族として愛を注ぐ〜一般社団法人わんずふりー

静岡県焼津市にある「わんずふりー」は、咬傷事故を起こして譲渡不適切とされた犬を全国から引き取り、家族として、24時間自由な自然環境で共に暮らしています。

「深く心を病んでしまった犬が心の傷を癒し、本来の姿を取り戻していくためには、本当の愛と自然の力を借りる以外にないんじゃないかなと思います。その子のために、自分の命をかけられるか。そのぐらい深い愛がないと、咬傷犬と向き合っていくことは難しいと思います」。

そう話すのは、わんずふりー代表理事の齊藤洋孝(さいとう・ひろたか)さん。
かつて、経営していた会社の資金繰りに追い込まれた齊藤さんは、自ら命を絶つことを決めました。その時、そばにいた飼い犬の「ぽんて」が、齊藤さんのそばを離れず、行動を起こそうとする齊藤さんを引き留めたといいます。

「動物に助けてもらった命だから、残された人生は動物に捧げ、恩を返さなければいけない」。そう話す齊藤さん。
活動について、お話をお伺いしました。

お話をお伺いした齊藤さん

今週のチャリティー

一般社団法人わんずふりー

殺処分確定の譲渡困難とされた犬を、24時間自由な環境で保護、リハビリ、育成する、日本では数少ないスタイルの保護活動団体です。

INTERVIEW & TEXT BY MEGUMI YAMAMOTO
RELEASE DATE:2024/12/23

殺処分にいちばん近い犬を引き受け、
本当の愛と自然の力で、心の傷を癒す

シェルターの様子。「どの部屋を選ぶのかは自由、自分の好きな場所で過ごすスタイルです」

──今日はよろしくお願いします。最初に、わんずふりーさんのご活動について教えてください。

齊藤:
咬み、唸りなどの咬傷事故を起こし譲渡不適切とされた、殺処分にいちばん近い犬を主に引き受けるシェルターを運営しています。
シェルターというと檻やケージをイメージされる方もおられるかもしれませんが、ここは一般の家庭を大きくしたような造りで、とにかく自由な環境なのが特徴です。

犬たちは24時間、家の外に出たり入ったりも自由で、いつでも自然の土や草、太陽を感じることができます。基本的に24時間ここにいて、犬たちとすべての生活を一緒にする、大家族みたいな感じのシェルターです。今は38頭の犬がいます。

──そうなんですね。

太陽を浴びながら思い思いに好きなように過ごす、わんずふりーのメンバーたち

齊藤:
ここに来た子たちは最初、びっくりします。「えーっ、何ここ?」っていう感じで。「自由に遊んでいいよ」って伝えると、大抵の子は、ニコッて笑顔になります。自然や愛を感じられると、心がおおらかになると思うんです。そしていつしか咬むことを忘れるというか…、咬む必要がなくなるんです。

深く心を病んでしまった犬が心の傷を癒し、本来の姿を取り戻していくためには、本当の愛と自然の力を借りる以外にないんじゃないかなと思います。

「この人は私のことを心の底から思ってくれる、守ってくれる」と犬が感じられること、そして大地の力。太陽や草木、土を感じることが、心と身体の治癒につながると感じています。

シェルターの外では、太陽や木々を自由に感じられる。「あえて雑草を残し、大地のエネルギーを大事にしています」

──犬たちは、どんな経緯で来るのでしょうか。

齊藤:
パターンとしては3つあります。
まず、個人で飼われていた犬で、本気咬みが激しく、犬の世話も困難となり依頼されるケース。緊急度や咬みの酷さを伺って、飼い主が皮膚を食いちぎられてしまったとか、トレーナー、訓練士、動物行動学病院など複数個所で改善できなかった場合のみ引き受けることにしています。
ただし個人の場合、いかなる理由であれ有料です。お金がほしいわけではありません。命に対して、人として出来得る最低限の責任をとっていただきたいからです。

もうひとつが、保護団体を経由して来るケースです。保護した犬がどうしても扱えないということでここに来るケース、そして各地域の保護団体さんが保健所にいる咬傷事故で殺処分になる子を助けてくれないかというケースです。

「『とらじろう』は、私がまだ看取りの保護をやっている時に『2年譲渡されない犬がいる』ということで、家族に迎えました。とらじろうは『咬む犬』でした。私が咬傷犬に対しての考え方を変えたきっかけも、このとらじろうがいたからです。とらじろうは強く、どんな咬傷犬も抑え込み、『とらじろう闘魂塾塾長』として、わんずふりーに君臨するナンバー2です。私は虎(とらじろう)の威を借るきつねなんです(笑)」

「その子のために、自分の命をかけられるか」

午後のひと時。遊び疲れてみんなでゴロ寝

──他では手に追えないという子たちに、わんずふりーさんではどんなふうに接しておられるのでしょうか。

齊藤:
私は、犬を人間の子ども同様に捉えています。自分の昔の体験を思い返して、すべて「私だったらどう感じるだろう?」という視点でやっています。

子どものころ、私は学校でも落ち着きがなくて、授業中先生に「お前だけ外に遊びに行っていい」って言われたことがありました。でも、「好きにして良いよ」といわれたら、意外と遊べないんです。それと同じです。犬たちも「自由に、好きにしていいよ」という環境があれば、咬んだり唸ったりする必要がないんです。

「『じぇりー』は、茨城の保護施設の暴れん坊、乱闘になって手に負えない子として看取り保護をしました。うちでは、凶暴性において過去一番だった『くまきち』の心を開く快挙を成し遂げ、どんな子にも均一にちょっかいをかけ、『心の相談室長』として、なくてはならない存在となっています」

齊藤:
ここにいる子たちには「自由にしていいよ」と伝えますが、ダメなことはダメだとはっきり伝えます。弱い者いじめなどは本気で怒鳴ります。

「大きな声を出して怒ってはダメ」とか「褒めながら教える」とか、世の中にはいろんなしつけの情報がありますが、大事なのはかたちではなく、心のやりとりです。人も同じで、自分のことを真剣に考えて褒めたり怒ってくれたら、それは必ず伝わるし、嬉しいですよね。

ダメなことに対して、真剣に「ダメ」と言ってあげられることもまた、愛情だと思います。ただし、暴力で押さえつけることだけは絶対にしません、必要ないですから。

シェルターにはスタッフが常駐し、犬たちと共に生活する。写真はみんなとのんびり、話をしたりして過ごす齊藤さん

──愛情とは、具体的にはどういうことでしょうか。

齊藤:
よく使うたとえとしては、「今、犬が海に落ちました。その時に、迷わず飛び込んで助けますか?」っていうことです。もちろん考えなしに行動するということではなく、「その子のために、自分の命をかけられますか?」ということです。

犬も、いざとなったら命がけで守ってくれる主人を求めているし、そういう人だからこそついていくし、心を開くことができると思います。
そのぐらい深い愛がないと、咬傷犬と向き合っていくことは難しいんじゃないかなと思います。

──こちらも本気で向き合うということなんですね。

齊藤:
「何とかしてください」と、お手上げ状態で飼い犬を連れてきた方が「愛情を注ぎ続けてきたのですが…」とおっしゃることがあります。
でも愛情っていうのは、相手に伝わってはじめて愛情です。
動物がそれを愛と感じなければ…、それは”LOVE”ではなく、”LIKE”だったのかもしれません。

里親さんのもとで暮らす卒業メンバーたち。(写真左上)「沖縄より保護した『桃太郎』。現在は家族の人気者として、いろんなところへのお出かけを楽しんでいるようです」。(写真右上)「沖縄より保護した『コロ助』。先住犬たちともうまくやっています」。(写真左下)「静岡で保護した『チャーリー』。今は箱入り娘のように大事にされています」。(写真右下)「静岡で保護した『ギル(元『ぱっく』)』。「里親さんのもとで、毎日何時間も散歩を楽しんでいます」。他に6頭を譲渡

「何があっても、その子のすべてを受け止める」

くくり罠にかかって仲間は死に、片脚が使えなくなった「くっきー」。「くっきーをなぐさめるかのような、じぇりーのやさしい瞳です」

齊藤:
犬も人間と同じで、一頭一頭すべて性格も感じ方も違っていて、皆が同じではありません。
人が「しつけ」などと言ってマニュアル通りにやろうとした時に、それが合わない、納得できない子もいるんです。感覚が敏感だったり繊細な子は、そこで人間に不信感を抱き、結果として唸ったり咬んだり、いわゆる「問題行動」と呼ばれる行動を起こしているところがあるのではないかと思います。

それはある意味、人間でいう不良少年少女の構造と一緒なのかなと思います。
マニュアルの授業、愛のない教育、かたちばかり気にする大人(飼い主)、信じられるものがないまま育つ、それが問題行動につながっていくのではないでしょうか。

3年半もの間、鹿児島の管理所にいた「まりお」。写真左はわんずふりーに来る前、写真右は最近の姿。「咬むことから飼い主に持ち込まれ、人に触れられずに長い月日を管理所で過ごした、ある意味強運の持ち主。いよいよ殺処分というときに鹿児島の保護団体『あんじゅりあん』の代表から連絡があり、引き受けました。写真では気難しそうな感じでしたが、すぐ寄ってきてくれて、現在は時を取り戻すかのように甘えん坊になっています」

──心から相手を見て、思って、覚悟を持って接しているかということなんですね。

齊藤:
私は「信じる」という言葉をよく用いるのですが、ここに来た子たちのことを、心の底から信じています。「信じる」とはどういうことか。何があっても、どんなことをしても、その子のすべてを受け止めるということです。

「君が何をしようと、絶対に全部受け入れる」ということを、一頭一頭、毎日、言葉で、目で、行動で伝えます。そうすると犬も次第に「信じていいかも?」というふうになってくるんです。犬は人のことを本当によく見ていて、人の深層心理を察知しています。「すごく大変な犬だ」と聞いていたけど、ここに来ると、案外すぐに人に慣れてくれる子も少なくありません。

──すごいですね。

「『そら』は、飼い主が余命宣告され、高知に迎えに行った犬です。咬む高齢の秋田犬を保護してくれるところなどまずないわけで、飼い主さんは必死に探してうちにたどり着いたようです。飼い主さんの、自分の死よりも犬を心配する心に負けました。慣れてくれない可能性もあるので内心不安でしたが…、当日いきなり首を咬まれ流血しました(笑)。現在(写真右)は、高齢とは思えないほどよくはしゃいで甘え、『これでよかったんだな』と感じています。飼い主さんは、そらを託した1カ月半後に亡くなりました」

齊藤:
ここに来る子は、冷たくて重いチェーンの首輪をつけて来ることが少なくないんです。私は仕事以外で束縛されることが大嫌いな一面があり、「チェーン=拘束」のイメージが頭をよぎります。自分としてどうしても抵抗があって、ここに来たらまず真っ先にそれを外して、「開放してあげたい」と思うんです。

当然、外そうとした時にひどく咬まれます。もちろんしっかり準備して、専用のグローブの下に防刺手袋、ステンメッシュ手袋をはめてやるんですが、それも貫通するぐらい咬みます。痛いし若干は怖いけど、それよりも「開放してあげたい」という気持ちの方が強い。だから私も、どれだけ咬まれてもひるむことはせずにやりとげます。
これをきっかけに心を開き、懐いてくれる子もいます。

動物福祉の先進国でさえ「咬む犬は犬にあらず」、行動修正できるかを判断され、無理と判断されれば殺処分になります。
咬むと「犬が悪い」ということになるのですが、犬の問題行動は、先天的な問題や病気を除き、ほとんどが人為的に作り出しているんです。

だからそういった子も、誰かが責任を取り、生涯楽しく生かしてあげる施設があってもいいんじゃないかと思うんです。人間の責任として…。

「凶暴性においては過去一番だった『くまきち』。本当の『狂犬』でした。何も寄せ付けない、何も信じない、すべてに怒っていました。そんな彼に、犬生初であろう友達ができました。その名は『じぇりー』。じぇりーは何度攻撃されても、くまきちに近寄っていました。数日後、くまきちのしっぽがかすかに動いたのです。次第にしっぽの振れが大きくなっていきました。くまきちは亡くなるまでの1年間、じぇりーだけを認めていました。くまきちにとって、じぇりーはかけがえのない友達だったのです」

どんなに狂犬でも、人間側の理由で隔離しない

「こぎちゃん」。写真左は、わんずふりーにやってきた時の写真。「ここに来る子たちは、触れないのでケージかクレートで来ることが多いです。こぎちゃんは、とても人懐っこい明るい子です。しかし、彼の責任ではない何かを抱えている…」

齊藤:
咬む理由はさまざまですが、中には過去に受けたトラウマが原因で、人間でいう「解離性同一症」違う自分を作り出してしまう犬がいるように思います。なにかで豹変する子がけっこういますが、それとは質が違うんです。

今うちにいるコーギーの「こぎちゃん」がその可能性があるように感じます。こぎちゃんが心を完全に開放するのに、死ぬまで時間がかかるかもしれないと思っています…。

普通に生活する分には落ち着いてきたのですが、目の輝きが消えた瞬間、必死にもう一方の自分を押し殺そうと私から離れ、私を傷つけないよう葛藤しているのが分かります。彼もつらいですね。

毎日カーペットクリーニングをする際、齊藤さんのそばを離れようとしないこぎちゃん

齊藤:
こぎちゃんはまだ2、3歳ですが、その間だけで飼い主が4人も5人も変わった子です。過去何があったのかはわかりません。いろんな人のところを転々として、相当数のトレーナーや訓練士が関わってきたようです。「咬む子でもいいよ」と皆さん受け入れられたわけですが、とにかく咬み方がすごくて、最後の飼い主さんが咬まれて入院した病室からのメール相談で受入れを決めた子でした。

こぎちゃんは目の前で何かが動くと、反射的に咬みついてしまいます。
つい先日は、床にあったものをとろうとかがんだ妻が、中の筋肉の組織が飛び出てしまうぐらい強く咬まれました。私が同じ行動をしても不思議と大丈夫なのですが…。

──ええっ、大丈夫ですか。

齊藤:
米粒状の筋肉組織が飛び出してしまうんです。もちろん自分事ではないので救急病院に駆け込みましたが…。

「『ぴよ』は保健所で脅し攻撃を多発し、何とか殺処分を逃れてうちにきました。今はアイドル顔負けの美貌となっています(笑)」

──凶暴だから隔離するとか、そういうことはされないんですか。

齊藤:
犬側の理由で、「皆と一緒にいたくない」という子もいるので、そういう子には自分の意思で自由に入れるエリアを用意していますが、それは本人たちが決めることです。

こぎちゃんに限らず、人間側が危険だという理由で、犬を隔離したことは一度もありません。

こぎちゃんは、精神障害、脳に病気などがあるかもしれません。でも、関係ないんです、家族ですから。
どうであったとしても、一生彼の味方なんです。

日常の一コマ。「ちょっとした外出から戻ると、お出迎えにきてくれる犬たちです」

自殺の決行を引き留めた「ぽんて」

齊藤さんの命を助けた「ぽんて」。「とても穏やかな子で、怒ったことは一度もなかった、やさしい巨犬でした」

──斎藤さんは、なぜここまで本気になって、このような子たちと向き合われるのですか。

齊藤:
命を助けてもらった恩返しです。
私は22歳で起業し、20~30代の時は贅沢三昧でフェラーリやポルシェを乗り回していたんですが、「助手席にいたらかっこいい」「警備会社よりも安全だ」という理由だけで、グレートデンという大きな犬を迎え入れました。

のちに最初に迎えた「テスタ」が亡くなり、その喪失感は大きく、同じくグレートデンで、片目で耳が聞こえなかった「ぽんて」を迎えました。

2012年頃だったでしょうか。経営していた会社がリーマンショックのあおりを徐々に受け、資金繰りが回らなくなりました。なんとかしようといろいろと試みましたが、根本的な解決はできず、次第に追い詰められ、「このままだと完全に終わる」と思いました。

当時、50名ほどの従業員がいたのですが、完全に終わる前に、従業員の給料と再就職までのお金だけはなんとか集めたいと思いました。どう工面するか。生命保険しかないなと。
自殺だと生命保険がおりない可能性があるので、なるべく世間様に迷惑のかからないよう、車両単独事故で死のうと思いました。

「天気が良い日は、犬たちの心も晴れます」

齊藤:
あとは決行するだけという夜のことでした。
好きなウイスキーを飲みながら「明け方になったら逝こう」と思って。そしたら、冗談みたいな話ですが、ずっと私の横で寝ていたぽんてが、私が席を立つとドアの前に寝転んで邪魔をして、絶対に玄関に行かせないんです。それが2、3回ありました。
今思うと、ぽんては、私が考えていることがわかっていたんだと思います。

最初は、まさか止められているとは思いませんでした。「どいてどいて」って言って。でも、頑なに動かない。3回目ぐらいで「もしかして、止めてる?」と思いました。

その時にぽんての顔を見てからですね。私の中で、何かが完全に切り替わりました。

自分が死んだ後、この子たちのことを、何も考えていなかった。自分の無責任さとクズ人間さにハッと気がついて、「絶対にやるぞ」って腹が決まったんです。「死んだと思って、もう一度やろう」って思えたんです。

──そうだったんですね。

毎月行われる譲渡会の様子(こちらはクリスマスイベント)。「譲渡会は活動を知ってもらうこと、咬傷犬の存在や、体罰なしでここまで穏やかになれることを証明、周知したい思いから参加しています」

齊藤:
その1週間後ぐらいに奇跡が起こり、大きな仕事が舞い込んで、そこから、すべてが好転していきました。それ以来現在まで、連続黒字経営を続けています。

ぽんてに命を助けられたという思いが自分の中にすごくあって、動物に助けてもらった命だから、今度は自分が動物を助け、全財産を使って死ぬまで恩を返していこうというのは、私の中で自然な流れでした。

1年経たないうちに個人で保護活動をはじめ、のちに仕事をしながら今の施設づくりに着手して、5年かけて住めるようにはなりましたが、まだ完成には至っていません(笑)。

保護頭数を増やすためにシェルター建設に着手し始めた頃の一枚。「シェルターは自分たちで作りました。犬をつれて建築、写真は、ようやく犬舎兼リビング床に着手した頃です」

齊藤:
最初の10年間は個人で、今と同じ咬んだり譲渡不適切とされた子を、看取りを前提に引き取り、家族として過ごしてきました。2021年に法人化し、現在に至っています。

昔の私を知っている人たちは、「保護活動をやっている」と言うと、「裏にどんな金儲けがあるんだ」と聞いてきました。それぐらい、昔の私は自分のことしか考えていませんでした。

しかし動物の保護に力を入れるようになって、本当の幸せを見つけ、意識や考え方も、すべてが変わりました。

「自分以外の何かのために生きる」。
そこにお金で買えない本当の安らぎと幸せがあり、すべてが良い方向に導かれることを、身をもって知りました。

「クリスマス会に、メンバー全員分のクリスマスケーキをいただきました。みんな初めての犬用ケーキ、不思議そうに食べる姿を見ながら、とても幸せな気持ちになりました」

「犬は、種族の違う家族」

朝日に包まれながら、穏やかな時間が流れる

──斎藤さんが、やっていてよかったと思われる時はどんな時でしょうか。

齊藤:
毎日あります。昨日も、他の犬とは遊ばない犬が、他の犬と遊んでいるのを見て、おぉーっ!て嬉しくなりました。モチベーションってわけじゃないですが、本当に毎日、日々の少しの変化に感動し、幸せだなって思うんです。

毎日、皆で日光浴をするんですが、皆気持ちよさそうに寝ています。それを見ているだけでもお金で買えない本当の豊かさがここにあるんだって感謝しています。

──斎藤さんにとって、犬とは?

齊藤:
「家族」です。ねこも好きだし、子どもも老人も好きだし、犬だけ特別ってことは全然ありません。
一緒に暮らせば、それは皆家族なんです。そこに血のつながりは関係なく、守るべき対象なんです。種族の違う家族。そんな感じでしょうか。

新シェルター予定地。「敷地面積12000坪、周囲に住宅なしの立地です」

──最後に、チャリティーの使途を教えてください。

齊藤:
遅くとも2028年までに、2〜300頭の犬を受け入れられる、敷地面積1万坪の新しいシェルターを開設します。
土地はすでに自費でなんとか用意しました。今と同じく犬が自由に過ごせるスタイルで、現在の500坪から20倍さらに大きくしたような施設を作ります。

今回のチャリティーは、新規シェルター建築費用の一部として、活用させていただきます。
日本から、咬傷犬も殺処分にしない、やさしい未来を世界に発信していきたいと思っています。ぜひ、応援いただけたら嬉しいです。

──貴重なお話をありがとうございました!

2024年4月、静岡の地域情報サイト「まいぷれ静岡」のイベントにて。イベント終了後、提携団体「ラディアンテ静岡」の皆さんと記念撮影!

“JAMMIN”

インタビューを終えて〜山本の編集後記〜

言葉で表現するのがとても難しいのですが、齊藤さんが発される言葉はもちろん、その佇まいや眼光からも、齊藤さんの強い思い、覚悟や本気が伝わるインタビューでした。それは一瞬ピリッとするようで、しかしとても温かく、穏やかでやさしい、澄んだ空気でした。

いのちを迎え入れるということ、それが何を意味するかということはもちろんそうですが、その前に、まずは人間である私たち一人ひとりが、自身のいのちや「自分にとっての本当の幸せ」と本気で向き合って、時に挑みながら、覚悟を持って生きていくことができたら。そうしたらきっと、動物たちへの接し方も、変わっていくことがあるのではないかと思いました。犬たちが自由に過ごせるシェルターの開設を、ぜひ応援してください!

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【2024/12/23~2025/1/5の2週間限定販売】

犬たちがのびのびと自由に過ごす様子を描きました。何の制限や抑圧もなく、それぞれ好きに過ごす様子を描くことで、ありのままの姿で受け入れられる安心感や信頼感を表現しています。犬は、わんずふりーさんのメンバーを描いています!

“Family. Being loved no matter what“、「家族。何があっても愛される場所」という言葉を添えました。

チャリティーアイテム一覧はこちら!

JAMMINは毎週週替わりで様々な団体とコラボしたオリジナルデザインアイテムを販売、1点売り上げるごとに700円をその団体へとチャリティーしています。
今週コラボ中のアイテムはこちらから、過去のコラボ団体一覧はこちらからご覧いただけます!

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