昨年、組織としての活動100周年を迎えた「ボーイスカウト日本連盟」が今週のチャリティー先。
もしかしたら子どもの頃に活動に参加していたり、周りにボーイスカウトのお知り合いがいらっしゃった方も少なくないかもしれません。
「野外をフィールドに活動しているので『キャンプやハイキングをする団体』という印象を抱かれることが多いですが、これらはその人自身を高めるための一つの手段や方法に過ぎません。子どもの貧困や自殺率の高さが社会的な問題になっている日本で、子どもたち一人ひとりが自分の好きなことや可能性を見つけ、その後の豊かな人生を歩むための経験を積み重ねていく活動であるとお伝えしたいです」。
そう話すのは、ボーイスカウト日本連盟理事で、ファンドレイジング担当の井上義雄(いのうえ・よしお)さん(61)。
活動について、お話を伺いました。
お話をお伺いした井上さん
公益財団法人ボーイスカウト日本連盟
日本におけるボーイスカウト運動を普及し、その運動を通じて青少年の優れた人格を形成し、かつ国際友愛精神の増進を図り、青少年の健全育成に寄与することを目的に活動しています。
INTERVIEW & TEXT BY MEGUMI YAMAMOTO
RELEASE DATE:2023/09/18
石川県で開催された国内キャンプ大会「日本スカウトジャンボリー」にて、班で会場周辺の自然観察に取り組んでいるところ
──今日はよろしくお願いします。まずは、ボーイスカウトについて教えてください。
井上:
ボーイスカウト運動は1907年にイギリスでスタートし、日本には翌年の1908年に伝わりました。その後、1922年に全国統一団体である「少年団日本連盟」が創立され、昨年100周年を迎えました。
ボーイスカウトというと、集合的な組織や訓練を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、実はそうではなく、個性教育が主なんです。野外活動をベースにした教育を主に、一人ひとりが自分自身で人生を切り拓いていくための自発的な体験と、仲間との関係性を深めるプログラムを実施しています。
活動の中で、まずは本人が「自分はこれが好きだ」「これが得意かもしれない」という興味や特性を見つけ、それを、その後のより幸福な人生につながっていくような「強み」にまで伸ばしていく。そんな個性教育を大切にしています。
──そうなんですね。
ボーイスカウトの日々の活動の様子。自然を観察し、スケッチする子どもたち。「観察力や想像力を養っています」
井上:
ボーイスカウトは現在、世界173の国と地域で5,700万人以上が活動しており、世界共通のビジョンは「Creating a Better World(より良い世界をつくる)」です。より良い社会人として、自分の得意としているものを誰かの役にたて、貢献すること。その積み重ねが、社会や世界がより良くなることにつながると考えています。
社会や世界というと話が大きくなりますが、日々の活動では「班」や「組」という小さなグループの中で、まずは自分の置かれている状況や立場で、得意なことや興味のあることを活かして「自分の持っているものが、周りの人に役に立つ」という練習や体験を積み重ねていきます。
工芸品に色塗り。「小学校1~2年生の活動ですが、真剣な眼差しは大人顔負けです」
井上:
最初は班の中で「自分らしさ」を見出して、そこで得た技術や自信が、やがて世界へとつながっていく。
ボーイスカウトの創始者であるロバート・ベーデン-パウエル卿は、「この活動がつながっていけば、戦争はなくなるのではないか」と、このことをご自身の夢として掲げていました。
100年以上たった現在でも、残念ながら未だ戦争は終わっていません。それは果たして創始者の見果てぬ夢でしょうか?
スカウト活動を通じて、社会で起きていることを身近に自分ごととして捉える子どもたちが増えていく。それはやがて、世界平和につながっていくと信じています。まさに草の根で活動し、地球規模で考えるを実践しているのがボーイスカウトなのです。
創始者のベーデン-パウエル卿。「かねてから少年たちの教育に関心を寄せていたベーデンパウエル卿は、野外教育を通じてたくましさを身に着け、将来社会の役に立つ人間に成長することを願い、子どもたちを集めて実験キャンプを行ったことからボーイスカウト運動ははじまっています」
石川県で開催された国内キャンプ大会のワンシーン。「国際的なメンバーで違いを認め合い、その上で協力して生活しています」
──今、日本にはボーイスカウトはどのぐらいあるのですか。
井上:
各都道府県に都道府県連盟があり、それぞれの地域で「団」として活動しています。現在、全国に1,700ほどの団があります。最盛期の1983年には33万人ほどのメンバーがいましたが、少子化などの影響もあり、現在は約8万人のメンバーが活動しています。
──そうなんですね。
井上:
「ボーイスカウト」という名前ではありますが、日本のボーイスカウトは、1995年から全ての部門で性別を問わず入れるようになっています。日本には、私たちと姉妹関係の組織である「公益社団法人ガールスカウト日本連盟」もありますが、地域によって、ボーイスカウトはあってもガールスカウトの団がなかったり、あるいはきょうだいで同じ団で活動したいという声があって、そういったニーズにもきちんと応えていくために、性別問わずというかたちをとるようになりました。
2018年に石川県で開催された「第18回日本スカウトジャンボリー」の様子。「全国のスカウトが集まる日本スカウトジャンボリー。全国から1万5千人ほどが集まり、一週間程度のキャンプ生活を過ごしながらさまざまなプログラムを体験しました」
2022年、ボーイスカウト日本連盟は創立100周年を迎えた。同年4月の「創立100周年記念事業オープニングセレモニー」で日本連盟の水野理事長を囲んで、決意を込める各年代のスカウトの皆さん
──100年を超える歴史がありながら、変化を恐れず進化していらっしゃるのがすごいですね。
井上:
大切にしている本質的な部分は守りながら、時代に合わせて変化していく部分もあります。
とはいえ、どれだけ時代がかわろうと、子どもが本来持っている好奇心や興味、それに対して「やってみよう」という、キラキラした溢れるエネルギーは変わりません。子どもの自発性を重んじながら、仲間との関係性を深め、一人ひとりの個性を伸ばしていく環境を大切にしています。
1924年に開催した「第1回全国野営大会」(福島県)の様子。「野営」とはキャンプ生活のこと
──具体的には、どのようなプログラムなのでしょうか。
井上:
年齢ごとに部門をわけて累進的な教育プログラムを実践している点が、ボーイスカウトの特徴の一つです。
就学直前〜小学2年生までを対象とした「ビーバースカウト」では、まずは仲間づくり。小3〜小5を対象にした「カブスカウト」は「組」と呼ぶ小さなグループで、自立心を身につけながら、ルールをもって活動することを学びます。小6〜中3を対象にした「ボーイスカウト」になると、子どもたちだけで「班」を作り、一人ひとりが役割を持って協力し、リーダーシップやメンバーシップを発揮していく経験を積みます。
中3の9月〜18歳を対象にした「ベンチャースカウト」になると、高度な野外活動への挑戦以外にも、興味を持った問題や課題について、個人やチームでアプローチし、一人で活動できる準備へと入っていきます。18歳〜25歳の青年を対象とした「ローバースカウト」では、総仕上げとして、それまでで得た知識や体験、技能をもとに、社会課題に対して奉仕し、それを自らの成長や喜びにつなげる活動をします。
左からビーバースカウト(小1-2)、カブスカウト(小3-5)、ボーイスカウト(小6-中3)、ベンチャースカウト(高校生年代)、ローバースカウト(大学生年代~25歳)、そして成人指導者。「部門を区別することで、上がっていこうという憧れにつながります」
──お揃いのユニフォームが特徴的ですよね。
井上:
揃ってユニフォームを着ているので、「皆に同じものを押し着せている」という印象を抱かれがちなのですが、ユニフォームには意図があって、ボーイスカウトがスタートしたイギリスで、「裕福な家庭の子も貧しい家庭の子も、家庭環境や背景に関係なく、対等に班の一員となって、個々が持っている特徴を伸ばし合おう」という思いがあって導入されたものです。
一人だと、自分の得意なことや良い部分ってなかなか見えないですよね。でも、周りに仲間がいて、一緒に活動していると「自分は周りの人よりこれが得意なのかも」「これが好きなのかも」と、自分のこともよく見えてくる。それぞれの個性の違いが、互いを刺激し合うんです。
仲良しな二人組。「指導者の帽子を借り、自分が大きくなった時の制服姿に思いを寄せながら、満面の笑みを浮かべています」
キャンプの夜、皆でキャンプファイヤーを囲んで輪になって団結しているシーン。「指導者に支えてもらいながらたくさんの仲間と一緒に活動し、ひと夏をたくましく過ごした様子が写真からあふれています」
──普段は、具体的にどんな活動をしているのでしょうか。
井上:
全国各地の「団」が、それぞれに意図を持って年間プログラムを組み、近所の公園や町の公民館などで活動しています。ボーイスカウト部門など小学校高学年になってくると、プログラムの計画にも子どもたちが参画してきますし、ベンチャースカウトやローバースカウトになってくると、ほとんど自分たちで決めて、大人はサポート役に徹するようなかたちです。
自分たちで立てた計画をやりきるには、当然、事前の入念な準備が必要です。そこで普段の活動では、3〜4泊のキャンプが自分たちだけでできるような練習も積み重ねています。
火起こしの速さを競う。「限られた条件の中で、より早く、より高く火を起こすことに挑戦しています」
──「そなえよつねに」という標語がありますね。これはどういう意味なのですか?
井上:
「そなえよつねに(Be prepared)」は、スカウトと指導者のモットーです。
備えには「攻めの備え」と「守りの備え」の二つがあると思うんですが、私たちはこの言葉を、「攻めの備え」の姿勢として捉えています。
何事もやり通せるように、平時より心や技、体を磨いて、常に準備しておく。そうすることで、たとえばキャンプで、厳しい自然環境の中でも楽しめるようになる。それが「そなえよつねに」です。
長い棒と毛布を使い、簡易の担架を作り、けが人を搬送する練習。「実際の場面を想定して技能を磨くことで、突然の災害の時にも落ち着いて対処できるようになるのです」
井上:
いろんなことにあらかじめアプローチして、「さあやるぞ」と準備をしておくこと。それは、その人の人生を豊かにするだけでなく、社会に対し、「自分はいつでも、この分野で社会に貢献できますよ」という意思を常に表明し、役立てていくものにもつながります。
──なるほど。普段からの備えなんですね。
井上:
また英語の「Be Prepared」の頭文字「B.P」は、ボーイスカウト創始者のベーデン-パウエル卿の頭文字「B.P」と同じで、愛称でもありました。世界中のボーイスカウトで親しまれている言葉です。
2023年夏に韓国で開かれた、世界中のスカウトが集まる「世界スカウトジャンボリー」の様子。写真は自国の衣装を身に着けた子どもたち
部門に応じてさまざまな課目があり、決まった課題をクリアすることでバッジ(記章)を取得することができる。「取得したバッジは、制服などに着用することができます」
──ふだんから、そういった「備え」を身につけるために、活動でどんなことを実践していらっしゃるのですか。
井上:
その年代にぜひ知ってもらいたい、身に着けてもらいたい共通的な事項について「級」というかたちで表した「進級課目」と自らの興味に応じて取り組む「選択課目」を設けています。
「進級課目」は皆が共通して学ぶもので、「基本」「健康と発達」、スカウト技能としての「ハイキング」「スカウトソング」「野営」「野外炊事」、そして「奉仕」「信仰奨励」などの分野を含んでいます。
一方で、子どもたちが自由に選べる「選択課目」では、たとえば「看護」「介護」「木工」「写真」「測量」「環境保護」「釣り」「無線/有線通信」「養鶏」「農業経営」…、将来の趣味や職業の一助になるような、専門性の高い科目が用意されています。
──面白いですね。
カメラ・写真に関する課目へ挑戦するスカウトたち。「スマホで気軽に画像が撮れる今の時代に、あまり見慣れないフィルムカメラの仕組みに子どもたちも興味津々です」
井上:
これらの知識を身につけると、隊長や「技能章考査員」と呼ばれるそれぞれの専門性を持った審査員から認定を受けることができ、その証として「バッジ(記章)」をお渡しします。
──皆さんのお洋服についている、色とりどりのものですね。たくさんついているとかっこいいですね。
井上:
子どもが興味を持つと、大人顔負けの知識を発揮することがあります。テレビでもたとえば、お城に興味を持った「お城博士」の解説から皆が学ぶという番組があったりしますよね。ボーイスカウトのバッジは累計で130ぐらいあるのですが、子どもたちの興味のすべてを、組織の中だけでカバーしきれるとは思っていません。
彼らの興味に応え、可能性をもっと広げていくために、地域の専門性を持った方にも協力をお願いしています。
──そうなんですね!
井上:
たとえば「自転車のことを詳しく学びたい」という子がいたら、地域の自転車屋さんに連絡を取って協力をお願いし、一緒に自転車屋さんを訪れて、ほんまもんの、生きた技術を見せてもらう。
バッジ獲得のために努力するということも一つそうですが、住んでいる地域の、専門性を持つ大人と現場を共にし、会話をし、認めてもらいながら成長していくというのは、子どもにとってすばらしい体験だと思います。
「環境保全などを行うインストラクターの方から、動植物の大切さを学んでいる様子です。葉っぱのかたちや手触りなどリアルな体験でしか学べないことが多くあります」
街頭で赤い羽根共同募金を呼びかけるスカウトの皆さん。「募金を呼びかける側だけでなく、募金をしてくださった方も笑顔であることが印象的です」
井上:
先ほど「地域」というキーワードが出ましたが、現代の日本において、ボーイスカウトの活動が「地域のつなぎなおし」の役割を担っていると、再び注目されているんです。
以前からそれぞれの団が、地域のお祭りや募金活動など、さまざまな行事に積極的に参加してきました。地域の関係性が薄れ、核家族化が進む昨今において、ボーイスカウトの活動は、今後ますます必要になっていくのではないかと思います。
さらに昨今、子どもの貧困や体験格差が問題になっています。経済的に困窮している家庭のお子さんは学校以外の体験が少なく、またそれが世代を越えて連鎖していくということも指摘されていますが、ボーイスカウトの仲間になってもらえたら、地域とつながりができ、さまざまな野外活動を体験してもらうことができます。つまり、私たちの活動を通じて「社会課題の解決」にもつながるのです。
ボーイスカウトが中心となり、地域に暮らす方や企業の方と一緒に海洋ごみを拾う活動。「地域に根差した活動を100年以上続けているのが私たちボーイスカウトです」
──確かに。
井上:
ほかの塾やスポーツの団体と異なり、指導する側の大人たちはボランティアで、活動費は毎月数千円程度と高くありません。ただ、夏のキャンプなどに向けての交通費や資材費などは毎月積み立てしていますし、ユニフォームや水筒などの用品を家庭で用意してもらう必要があります。
そうすると経済的に厳しく、活動参加が難しいというご家庭も出てきます。そこでボーイスカウト日本連盟では、2015年から「ともに進もう(ひとり親家庭等応援)助成プログラム」という基金をスタートしました。ご家庭で眠っている使わなくなったものや使用済み切手、そして指定寄付などで原資を募り、経済的に困窮した家庭のお子さんにもボーイスカウトを通じた体験活動の機会を届けるというしくみです。
──素晴らしいですね!
「世界スカウトジャンボリー」にて、各国の国旗が立ち並ぶキャンプサイトの様子。「150か国以上の人が集まるこの大会は、まさに世界を体感することができます。言葉や文化は違っても、同じボーイスカウトというだけですぐに距離が縮まります」
井上:
実は私も、母子家庭で育ちました。父親がいない分、『我が子にアクティブな体験をさせたい』と母が入れてくれたのだと思います。家庭の貧困状態は厳しいものがありましたが、おかげできょうだいのような仲間がたくさんできて、かけがえのない経験をたくさんさせてもらいました。まさに、人生で大切なことは、すべてボーイスカウトで学びました。
家族のあり方や家庭を取り巻く環境が変わっていく中で、経済的に困窮した家庭は6家庭に一つと言われていますが、母子家庭に至っては、2家族に一つに及んでいます。また、子どもの出生率は減っていますが、自殺率は上がっています。
かつての両親がいて子どもがいる「昭和の家庭像」はすっかり様変わりして、今では総世帯数の3割が「独居」、1割が「母子家庭」、2割が「夫婦のみ」です。何かあった時、ちょっと頼れるような拠りどころがない、家族の孤独や孤立の問題。
ボーイスカウトの体験は、子どもの体験格差を埋め、また自己肯定感を高めることにもつながります。これは私たちが活動を通して、社会に最も貢献できることではないかと思います。
親御さんにとっても良い点があります。地域とつながりが薄く、子育てに不安や悩みを抱えながら孤立している方も少なくない中で、ボーイスカウトの活動に参加すると、団という輪の一員となって親御さん同士が顔見知りになって会話ができ、地域の中に、ゆるいつながりが生まれていきます。
日本ジャンボリーで、スカウトに向けて語る元宇宙飛行士の野口聡一さん。「野口さんは幼少期からボーイスカウト活動を続け、スカウトアンバサダーに就任いただいています。宇宙飛行士になれたひとつは、スカウト活動をずっと続けていたことが評価されて、とのこと」
ご飯を炊く飯盒をきれいに磨くスカウトの姿。「それぞれが役割を持って、協力し合いながら活動しています」
──井上さんは子どもの頃からボーイスカウトに参加していらしたとのことですが、活動の中で印象に残っていることはどんなことですか。
井上:
昨年100周年だった時に気づいたのですが、ボクのスカウト歴は50年でした(笑)。先輩から学んだこと、失敗も含めボーイスカウトで得た体験が、私自身の今の性格や生き方の質につながっています。
仲間と一緒に何かを成し遂げる体験、一人ではなし得ないことを、仲間と汗を流して達成したこと、つらくしんどいプロセスを経て、成功して共に涙を流して喜んだこと…。すべて、私の生き方の源泉になっていると強く感じています。
──今後の展望を聞かせてください。
井上:
「Creating a Better World(より良い世界をつくる)」実現のために、受け継がれてきた松明(たいまつ)を、少しでも良くして次に手渡していこうということ、つらい立場や逆境に置かれることもあるかもしれないけれど、その状況を最善と捉え、少しでも良くしていく方法を積み重ねながら、自分自身で人生を切り開き、よりよい社会を築いていこうということがまず一つです。
もう一つは、ここで得た経験や知識、技術を社会に役立てて社会に貢献することを表明し、子どもたちが自らの意思で人生やより良い社会を築ける社会を実現していきたいと思っています。
「タレントの宮川大輔さんも幼少期からボーイスカウト活動に携わっていました。テレビ番組などでボーイスカウトの魅力を発信していただくこともあります。写真は、宮川さんがボーイスカウトの世界大会にお越しになった際の一枚です」
──最後に、チャリティーの使途を教えてください。
井上:
チャリティーは、困窮した家庭の子どもたちにボーイスカウト体験を届ける「ともに進もう基金」として活用させていただきたいと思います。
家庭環境に左右されず一人ひとりの興味や得意なことを伸ばし、自己肯定感を育てながら、やがて社会に参画し、貢献できる青年を育てていく活動に、一人でも多くの子どもたちが参加できるよう、応援していただけたらと思います。
──貴重なお話をありがとうございました!
年に1度開催される、ボーイスカウトの全国大会にて。「全国から指導者などが集まり、研鑽に励みます。主役は子どもたちなので、大人が集団で前面に出るということはあまりありません。事務局も裏方に徹しています」
インタビューを終えて〜山本の編集後記〜
小さい頃も今も、時々見かけることのあるボーイスカウト。しかし活動については詳しく知らず、とても興味深い、そして楽しいインタビューでした!
井上さんが仰っていた通り、お揃いの制服を着ていたりしてどこか固いイメージがあったのですが、しっかりと芯があるからこその、柔軟で軽やかなご活動なのだなと思いました。
経験格差やつながりの貧困が問題になっていますが、さまざまな体験を通して広がる子どもたち一人ひとりの未来の可能性は、まさに井上さんがおっしゃる通り、平和な未来にも直結するのではないでしょうか。
【2023/09/18~24の1週間限定販売】
星空の下、焚き火を囲う動物たちを描きました。
大小さまざまな動物たちが、パチパチと弾ける火を囲んで同じ空間を共有する姿は、共に過ごす時間の中で、仲間の大切さと自分の得意なことや個性を見つけ、主体性と喜びを持ってコミュニティと関わっていく様子を表しています。
“Creating a better world/ Be Prepared”「より良い社会をつくる」、そのために「そなえよつねに」というメッセージを添えました。
JAMMINは毎週週替わりで様々な団体とコラボしたオリジナルデザインアイテムを販売、1点売り上げるごとに700円をその団体へとチャリティーしています。
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