頭が良く、とても人懐こい鳥さんたち。最近はSNSでも、かわいい飼い鳥さんの姿を目にすることが増えました。
ところで皆さんは、大きな鳥の場合、40年も50年も長生きすることをご存知でしょうか。
家庭の事情や入院、高齢化などで飼えなくなってしまった鳥を保護し、お世話しながら、新たな里親を探す活動をしているNPO法人TSUBASA(つばさ)が今週のチャリティー先。
保護した一羽一羽と向き合ってお世話をしながら、正しい飼い方や付き合い方を十分に知らないままに飼ってしまい、「思ったのと違った」「なつかない」などと手放されてしまう不幸な鳥さんを減らしたい、飼い鳥と人とが長く一緒に暮らすことができる社会を作りたいと、飼い鳥に関する啓発活動にも力を入れています。
TSUBASAのスタッフの城ヶ﨑裕海(じょうがさき・ひろみ)さん、高橋麻由美(たかはし・まゆみ)さん、涌井智美(わくい・ともみ)さんにお話を聞きました!
お話をお伺いした、左から城ヶ﨑さん、涌井さん、高橋さん
NPO法人TSUBASA
さまざまな理由から飼い主と一緒に暮らすことができなくなった鳥を保護し、新たな里親を探す活動を行うNPO法人。行き場を失った鳥のレスキューの傍ら、飼い主と鳥とが終生幸せに、そして健康に暮らせるよう、飼い鳥の適正な飼養に関する情報の発信も行っています。
INTERVIEW & TEXT BY MEGUMI YAMAMOTO
RELEASE DATE:2023/4/24
キエリボウシインコの「タロット」は、50歳以上のおじいちゃんインコ。「飼い主様が倒れられ、家に一羽残されていたところを飼い主様の親族に発見され、今に至ります。引き取り時には、タロットの好きな物などが細かく丁寧に記されたノートを受け取り、大切にされていたことが痛いほど伝わってきました。ご機嫌な時や大好きなスタッフを前にした時には、とても嬉しそうにおしゃべりしてくれるタロット。高齢鳥ではありますが、大好きなスタッフと一緒に、ケージ外に出る練習や。苦手なタオルを克服するためのトレーニングに奮闘中です」
──今日はよろしくお願いします。最初に、TSUBASAさんのご活動について教えてください。
城ヶ﨑:
飼えなくなったインコやオウム、フィンチなどの飼い鳥を保護し、新しい里親さんへ譲渡する活動をしています。不幸な鳥さんを減らすために、鳥業界・ペット業界を変えるべく、鳥さんの適正飼養についての勉強会やセミナーなどを開催し、啓発活動にも力を入れています。
愛鳥家さんが学ぶセミナー「愛鳥塾」、そのほか、鳥と暮らす上で、飼うにあたっての基本的な考え方、栄養学や行動学など、知識を広く網羅できるTSUBASA主催の認定講座「バードライフアドバイザー(BLA)」を実施しています。さまざまな活動を通じ、最終的には鳥と社会と人が幸せになることを目指して活動しています。
施設の中庭にて、羽繕いし合う「タロ」と「オッペン」。「それぞれ別々のご家庭からやって来ましたが、初見でフィーリングが合ったようです。普段は別々のケージで生活しているため、放鳥時間は2羽にとって特別な時間になっているはずです」
高橋:
最近はSNSで、かわいい鳥さんの投稿を見ることも増えました。しかしそれは一部であって、ずっと同じ空間で生活していると、かわいいだけではありません。
「鳴き声が大きくてうるさい」「噛むから」と手放す飼い主さんが後を絶ちません。
私たちは、鳥さんの習性や鳴き声の大きさ、どのぐらい生きるのかといったことまで、よく知ってから、鳥さんをお迎えしてほしいと思っています。
──今、TSUBASAさんには何羽ぐらいの鳥さんがいるのですか?
城ヶ﨑:
100羽以上います。鳥さんによって、種類はもちろん、保護した背景や性格なども皆異なりますので、一羽一羽にあわせたお世話を心がけています。鳥さんそれぞれにごはんのメニューも違うので、ごはんは前日にすべて準備して、作り間違いがないように気にかけています。
鳥さんのごはん。「定期的に一羽一羽の体重や肉付きを見ながら、その鳥に合ったご飯の量や種類を決めています。左側が小型鳥、右側は大型の鳥のご飯です」
──なぜ、それぞれにごはんが違うのですか?
城ヶ﨑:
TSUBASAとしてはペレット食に統一したいのですが、元の飼い主さんからもらっていたごはんに慣れている子は、少しずつペレットを混ぜて切り替えていたり、鳥さんの大きさや体調にあわせても内容が異なります。一羽一羽、タッパーに内容を表記して管理しています。
涌井:
毎朝、ごはんをどのぐらい食べたか、うんちをしたか、見てわかる範囲で異常がないかの健康チェックは欠かせません。ケージの掃除や体重測定、ごはんを配ったりする合間に、交代で鳥さんたちを中庭に放鳥したり日光浴をさせたりしています。
鳥さんのお世話をしながら、午後からは飼い主さんからの飼育相談や里親会の対応、事務作業なども行います。ボランティアさんにもお手伝いいただきながら、現在は非常勤も含め10名ほどのスタッフが他の作業も兼任するかたちで運営しています。
コロナ禍前、愛鳥祭での無料講演の様子。「TSUBASAを知らない愛鳥家さんや、可愛い鳥グッズを求めて来られた方にも気軽に講演を聞いていただき、少しでも素敵なバードライフのお役に立てていただければという思いで行っています」
2019年にオカメインコ20羽を一斉引き取りしたうちの一羽「シン」は穏やかな性格で、粟穂が大好きな食いしん坊さん。「飼い主様は間質性肺炎により、飼育の継続が困難となりました。20羽と羽数が多かったことに加え、オカメインコは脂粉の多い種類のため、知らず知らずのうちに飼い主様の体に影響を及ぼしていた可能性があります。ありがたいことに現在は里親候補様からお声がかかり、一羽の環境に慣れるための練習中です」
──飼育相談の電話窓口もされていますね。
涌井:
鳥さんに何かあった時、愛鳥家の皆さんが気軽に悩みや心配事を相談できる場所として、相談をお受けしています。コロナでおうち時間が増えた影響もあるのか、ここ最近は初心者の方からのご相談が多いように感じます。
高橋:
ご相談を聞いていると「わざわざ病院に連れていく必要があるの?」という意識の方が少なくありません。実際に鳥さんを診察できる獣医師さんもまだ少ないという現実もありますが、鳥さんは、一度体調を崩すとあっという間に悪くなります。
鳥さんが元気なうちに健康診断や感染症の検査を受け、何かあった時にすぐかかれる病院を見つけておくことが大切だとお伝えしています。
TSUBASAの1日は、一羽一羽の健康チェックから始まる。「保護施設では、一羽ずつ最低限の広さを保てるケージで管理しています。鳥同士の事故やケガを防げるようにケージ間隔を空け、金網を張るなど工夫もしています。また、鳥は気温差に弱い生き物でもあるため、空調やヒーターなどを利用し、室温管理を行っています。毎日100羽の鳥たちをお世話するためにはかなりの時間がかかりますが、ボランティアさん達のお力もあり、鳥たちの健康と安全が保たれています」
城ヶ﨑:
もう一つ、鳥さんを飼う際にまだまだ知られていないこととして、鳥さんの寿命があります。セキセイインコのような小型の鳥でも、10年以上生きることは稀ではありません。
30歳近く生きるオカメインコもいるし、大型の子になると4〜50年以上生きます。TSUBASAにいる鳥さんの中にも、40歳、50歳を超えている子が何羽かいます。それでも毛並みもツヤツヤで、年齢を知るとびっくりするような子もいます。
──飼う時の飼い主さんの年齢次第では、自分だけではお世話しきれないですね。
高橋:
そうですね。長生きするので、飼い主さんが「この子を死ぬまでお世話をするのは難しいかもしれない」という視点を持って、何かあった時に引き取ってくれる先を探しておくことや、その時に鳥さんがすんなりと馴染めるような「鳥の社会化」を意識しておくことも重要です。
──TSUBASAの中で、今一番年上の鳥さんは何歳ですか。
城ヶ﨑:
キエリボウシインコの「オールド」は、今年で59歳になります。
ここ数年で体力が落ち、自分で食べることが難しくなってしまいましたが、時には味付けも変えながら、パウダーフードをお湯に溶かして注射器で口にいれてあげたり、排便のためにちょっと運動したり…、まさに人間の介護に近いかたちで、日々お世話しています。
TSUBASAの保護施設の最年長、キエリボウシインコの「オールド」。「体重維持に必要なエネルギーを自分で摂ることができない鳥や、食欲や体重が安定しない鳥達には、食事のお手伝いが必要です」
オオバタンの「ピンキー」。「ピンキーは、鳴き声による近隣住民とのトラブルにより施設へやってくることになりました。今年51歳になりますが、撫でてもらうことが大好きな甘えん坊な一面もあります。ここ数年で足の握力が弱くなり、止まり木に止まることが足への負担になっているため、ケージではなくアクリルケース内で生活しています」
高橋:
ひと昔前は、生き物を飼うにあたって「学びに行く」とか「学び続ける」という意識が低かったし、そのような機会も少なかったと思います。しかしTSUBASAの代表の松本は、「常に鳥さんのことを勉強して、新しい知識を得ていこう」と、ワンコインで気軽に受講できて、「知るとおもしろいな」と思ってもらえるような学びの場を作ることで、その土壌を少しずつ根付かせてきました。
──知識を得ることは、鳥さんにとっても飼い主さんにとっても良いことですね。
高橋:
そうですね。鳥さんの飼い方の常識も日々進化しています。昔の飼育本には、たとえば水は2週間に1回の交換でいいというふうに書いてあるのですが、今は毎日交換するのが基本ですし、環境変化に弱いので、外で飼うのではなく室内で、保温しながら飼うようになりました。ごはんも食パンやひまわりの種ではなく、今は必要な栄養がバランス良く配合されたペレットが登場しています。
──なるほど。
バードライフ・アドバイザー(BLA)2級保持者のみが受けることのできるスキルアップセミナー。「獣医師による専門的な座学から、他の参加者と協力し行うワークショップ型まで、より専門的に学ぶことができるセミナーとなっています」
高橋:
鳥の種類や個体によっても異なりますが、鳥さんは全般的に環境変化やストレスに弱い生き物です。人のことが大好きな鳥さんほど大きな声で呼び鳴きをしますし、飼い主さんが留守にしただけでごはんが食べられないとか、預けられただけで食べられないということもあります。
涌井:
鳥さんが噛む、大声で鳴く、毛引き(自分で羽をむしってしまう)が直らないといった問題行動の相談もよくお受けしますが、なぜそのような行動をするのか、どのように対策ができるのかという知識があれば、手放す以外の方法で対処できます。
引き取り時から毛引きをしている、キバタンの「ヤホー」。「毛引きも問題行動と呼んでいる行動の一つに挙げられますが、一旦癖になってしまうと元の原因を取り除いても改善しないことが多いです。そのためTSUBASAではあまり神経質にならず羽がない部分もその子の個性として捉えています。ヤホーは人が好きなタイプでもあるので、一緒に遊んであげる時間をとったり、野菜を使ったおもちゃを用意し、毛引き以外にできることを増やすようにしています。
103羽の文鳥レスキューの現場。文鳥はマンションの一室で長年放し飼い状態で、部屋の中は積もりに積もった糞便と異臭、大量のハエやゴキブリが湧いていた。「今まで見てきた現場の中で過去最悪と言える環境でした」
城ヶ﨑:
最近は、多頭飼育崩壊の問題も顕在化しています。
2021年には、高齢の飼い主さんから103羽の文鳥をレスキューしました。
ご本人からの依頼ではなく、騒音や衛生的な問題から近隣住民の苦情があり、管理会社さんからご相談を受けてのレスキューでした。
ごはんの量や気温など繁殖の環境が揃うと、繁殖力は強くなります。知らずにオスとメスを同じ空間で飼育すると、一度に4〜5個の卵を産んで、さらに子どもたちがまた卵を産むので、数はどんどん増えてしまいます。
103羽の文鳥レスキュー現場は、文鳥たちが屋外へ逃げてしまわないよう、部屋の窓は締め切られた状態。「蒸し暑い密室で、汗だくになりながらの捕獲作業になりました。お部屋のあちこちにいる文鳥たちを踏まないよう捕獲作業を進める必要もあったため、過酷で神経の使う現場となりました」
城ヶ﨑:
現場に入ってみると、マンションの一室の6畳ほどの部屋が文鳥さんの部屋になっていて、文鳥さんたちは放し飼いで、部屋の真ん中にどんと置かれたごはんを自由に食べていました。
糞尿が積み重なり、締め切った部屋は悪臭が立ち込め、ごはんには蝿がたかり、ゴキブリがその辺をうろうろしていました。文鳥は昆虫も食べる鳥なので、ハエやゴキブリも食べていた可能性があります。衛生面はかなり悪く、実際に保護した文鳥さんたちの体内環境も良くありませんでした。近親交配が進み、なかには奇形の子も何羽かいました。
涌井:
TSUBASAで保護した後、全羽に獣医による健康チェック、遺伝子検査、糞便検査などを行い、必要な治療を行いましたが、先ほどもお伝えしたように鳥は環境変化に弱いため、高齢だったり疾患があったりして変化に耐えうる十分な体力がなく、残念ながら亡くなってしまった子もいます。それでも69羽、事情を知って迎え入れてくださる新しい里親さんに出会うことができました。
──よかったですね!
レスキューした文鳥たち。「外見上は健康そうな子も多かったですが、未消化状態の便を常時排出していたり、糞便検査から線虫等が排出される子がほとんどでした。 近親交配の影響からか、足の変形がある子もみられました。レスキュー時より里親募集を始めて1年と少しですが、おかげさまで施設に残る文鳥は13羽となりました」
涌井:
「飼い主は、なぜそんな状況になるまで放っておいたんだ」という批判の声もあるかもしれません。でも、明日は我が身で、鳥を飼っていたら、同じ結果になる可能性が誰にでもあります。
病気になってお世話ができなくなってしまった、知らない間に鳥さんが卵を産んで、どうしたらいいかわからないまま孵化してしまった…、背景はいろいろです。レスキューした103羽の文鳥さんの飼い主さんも、私たちが当初抱いていた印象とは異なり、鳥を愛する愛鳥家さんという印象を受けました。結果を見て責めるのではなく、警告として受け止めて、鳥さんを愛するお一人お一人が、「自分は、一緒に暮らす鳥さんに何ができるか」を考えるきっかけにしてもらえたらと思います。
「過酷な環境を生き抜いてきた文鳥たちですが、ハンデを一緒に背負ってくださる素敵な里親さんと出会い、第二の鳥生を幸せに暮らしている子も多いです。施設に残る13羽も、新しいご縁に向けて引き続きお世話にあたりたいと思います」
キラキラな瞳を輝かせてこちらを見つめるキバタンの「ペリー」は50歳。「50歳に見えないくらい若々しい鳥さんです。表情豊かで、おやつにもらったくるみの殻を割ることができてとてもご満悦なその表情は、無邪気な子どものよう。とても癒されます」
──ご活動をされていてよかったと思うのはどんな時ですか。
涌井:
レスキューの現場からその子のことを見ていると、里親さんが決まった時の感動はひとしおです。
以前、レスキューで担当したセキセイインコがいます。飼い主さんが鳥を残して緊急入院し、病院の先生に「うちの子をなんとかしたい」と申し出てくださり、所有権の放棄を含めて納得いただいた上で必要な手続きを踏み、入院から1週間後に、不動産の方の立ち会いのもと、レスキューに訪れました。
ご自宅へ伺うと、荒れた部屋の中に布がかけられた四角い箱があって、その上に御守りが三つも四つも置かれていました。自分がいない間、この子が守られるようにと置かれたのでしょうか。飼い主さんがどんな思いで大好きな鳥さんの元を離れたのか、胸が詰まる思いでした。
26歳以上のオカメインコ、「ZAPP」。「ZAPPは施設歴がとても長く、これまでたくさんの鳥たちの卒業を見届けてきたおじいちゃんです。足の変形があるため、プラスチックケースの床にフリース素材のタオルを敷いて生活していました。高齢で、かつ体調面も少し心配なところがありましたが、そんなZAPPも昨年ついに素敵なご縁に恵まれ施設を卒業することができました」
涌井:
飼い主さんの入院から1週間が過ぎていたので、もしかしたらもう死んでいるかもしれない…と思いながら、怖い気持ちで布をとると、山盛りのごはんがあって、鳥さんはまだ生きていました。引き取り後も声を掛けるとすぐにこちらへ寄って来て、飼い主さんがどれだけ愛情を注いでいたかが伝わりました。
──そうだったんですね。
涌井:
その後新しい里親さんに出会い、残りの人生を楽しく過ごしたようです。
最初の飼い主さんとの別れこそあったものの、トータルで見た時に、人に愛され人を愛し、きっと幸せな一生だったのではないかと思います。
点と点をつなげ、鳥さんが天寿を全うするのを見守ることができるのはとても嬉しく、この仕事をやっていてよかったと心から思います。
本来鳥が野生下であればあるはずの採食、探餌行動を指す「フォレイジング」。アオボウシインコの「くうたろう」は、おやつを紙で包んだキャンディー状のフォレイジングが得意。「TSUBASAで教えたわけではなく、引き取った当初から覚えていました。前の飼い主様はくうたろうが少しでも楽しめるよう普段からたくさん考えながら、一緒に暮らしていたんだろうな、とくうたろうへの愛情が感じられました」
涌井:
鳥は知能が高いので、こちらが正しいアプローチができれば、ありがたい返し方をしてくれるというか。私たちが勉強したらした分だけ、常に新しい一面を見せてくれる生き物です。
小さい鳥だったら、小さいカゴにいれておけるかもしれません。でも、しっかりその命と向き合った時に、何十倍もの喜びや幸せ、楽しさをくれる。それが鳥さんです。
城ヶ﨑:
「鳥は感情が見えない」とか「感情がなさそう」とよくいわれるのですが、ずっと見ていると、すごく感情豊かな生き物です。怒ってるな、嬉しそうだな…、体全体で表現してくれるので、一緒にいて楽しいです。
人のこともよく見ていて、自分だけに見せてくれる表情があったり、自分だけ撫でさせてくれたり(笑)。かわいいし、幸せだと感じますね。
アオボウシインコの「はぴくる」は人に撫でてもらうのが大好きな鳥さん。「鳥にはあまり興味が無いようで、人と鳥が並んでいると迷わず人のほうへ駆け寄ってきます。羽の状態はあまり良くはありませんが、とても愛らしいお顔と性格なので、はぴくるの愛を受け止め大切にしてくださる温かいご家庭に行ってほしいなと心から思います」
慰霊祭にて。「慰霊碑に眠るのは、TSUBASAで亡くなった子たち。さらに全国の愛鳥家さんからご希望があれば、飼っている鳥さんのお塔婆を預かって、お坊さんに一緒にお経をあげていただきます」
高橋:
世界中の鳥さん、そしてすべての動物の幸せを願って、「オウム(06)とインコ(15)の日」として6月15日を日本記念日協会に申請し、登録していただきました。この日には毎年、TSUBASAにある慰霊碑の前で、亡くなった鳥さんたちに思いを馳せつつ、世界のすべての鳥さんの幸せを願う「慰霊祭」を開催しています。
城ヶ﨑:
ペットショップで気軽に鳥さんが買えてしまいます。もちろん、飼い始めることはわるいことではありません。ただ、命を預かるわけなので、その動物のことを勉強して、知って、納得した上でお迎えしてほしいと思っています。
もしお世話をする中でわからないことや悩むことがあったら、あるいは手放しを検討するようなことに直面した時に、ぜひ私たちのことを思い出していただいて、手放しに至る前に、何かできることがあれば。鳥と人が幸せに生きられる社会のために、私たちはこれからも発信していきたいと思っています。
愛鳥祭の様子。「コロナ禍になりここ2年はオンラインで開催していた愛鳥祭も、今年はついにオフラインでの開催が決定しました。久しぶりの対面式の大型イベントで、愛鳥家の皆さんにお会いできることがとても楽しみです」
高橋:
鳥さんは、犬や猫とは異なって寿命が長いので、どうがんばっても一般的に言われる終生飼育が難しいところがあります。だからといって諦めず、私たちのような団体が鳥さんの命をつないでいくので、正しい知識を得て鳥さんを飼ってもらえたらと思っています。
涌井:
私たちは保護施設を有する団体ですが、一方で勉強会や愛鳥祭、いろんなことをやっています。今鳥に関わっている方、これから関わる可能性がある方がいたら、いつか役に立てることがあるかもしれませんので、ぜひTSUBASAのことを覚えておいていただけたら嬉しいです。
TSUBASA代表の松本壯志さん。メッセージもいただきました!:「JAMMIN様とのコラボは今回で3回目になります。しかも愛鳥週間のタイミングでJAMMIN様とコラボできたことをとても嬉しく思います。今回のデザインも素敵です。鳥は種類によっては犬、猫以上に寿命が長いです。鳥種や個体によっては人間と同じくらい長寿の鳥もいます。今回のデザインはそんなメッセージも込められています。この機会にインコ、オウム、フィンチ類のことを多くの方に知っていただくきっかけになれば幸いです」
「今年の秋、2023年10月1日に、東京都立産業貿易センター 浜松町館にて愛鳥祭の現地開催が決定しました!ご興味のある方はぜひお越しいただけますと幸いです」
──最後に、チャリティーの使途を教えてください。
城ヶ﨑:
チャリティーは、保護した鳥さんたちの日々のケアのために活用させていただきます。
鳥さんの感染症の検査や医薬品・医療品だけで年間150万円がかかります。さらに、体調が悪い鳥さんや病気の鳥さんのための看護部屋は、1年を通して室温を30度に保てるよう調整しており、暖房費だけでも年間106万円がかかります。
今回のチャリティーは、鳥さんの医療費や光熱費に充てさせていただく予定です。ぜひ、アイテムで応援いただけたら幸いです。
──貴重なお話をありがとうございました!
TSUBASAの皆さん。「約3年ぶり、マスク無しでの集合写真です!」
インタビューを終えて〜山本の編集後記〜
犬や猫と比べて小さく、一見飼いやすそうにも思える鳥さん。
命を預かる以上は責任と覚悟が必要で、そのためには十分な知識が必要なのだということを、改めて感じるインタビューでした。長生きするということは、それだけ一緒にいられるということ。共に幸せになれる鍵を握っているのは飼い主さんです。
【2023/5/8~14の1週間限定販売】
羽を広げるキエリボウシインコを描きました。
力強く羽ばたくその姿は、鳥が飼い主のもとで、あるいは事情があって飼い主と離れなければならなくなっても、新しい飼い主のもとで一生を幸せに、豊かに暮らしてほしいという願いが込められています。
“Unitl you spread your wings, you have no idea how far you can fly”、「羽を広げてみないことには、どこまで飛べるかわからない」という名言をメッセージに添えました。鳥と人との豊かな未来のために、諦めず、皆で取り組んでいきましょう!
JAMMINは毎週週替わりで様々な団体とコラボしたオリジナルデザインアイテムを販売、1点売り上げるごとに700円をその団体へとチャリティーしています。
今週コラボ中のアイテムはこちらから、過去のコラボ団体一覧はこちらからご覧いただけます!