CHARITY FOR

「働くこと」は、生きる楽しさやつながりを生む。障害者の顔が見え、誰もが支え合える地域づくりのきっかけに〜就労継続支援B型事業所「三休-Thank you!!!-」

2019年3月、JAMMINのある京都府京田辺市にオープンした、障害のある人が働くことを通じて、自分の思いをかなえる場所「三休(さんきゅう)」。農業をメインに、地域に開かれた場所として活動を続け、今年で5年目を迎えます。

「人によって目指すゴールは異なるけれど、『働く場所』であることがまず大前提にあります。というのは、働くことではじめて見えてくる世界があるから」と話すのは、施設長の世古口敦嗣(せこぐち・あつし)さん(35)。

「5年目を迎え、やっと農業としての成長を感じている」と世古口さん。
農業、また「三休」を通じて見えてきた、豊かな地域の可能性を聞きました。

今週のチャリティー

就労継続支援B型事業所「三休(さんきゅう) -Thank you!!!-」

「畑づくりは、地域づくり、人づくり。働く喜びを分かち合う」。
農業を中心として、障害のある人が自分のペースで働ける場を目指しています。

INTERVIEW & TEXT BY MEGUMI YAMAMOTO
RELEASE DATE:2023/01/30

(お話をお伺いした、三休施設長の世古口さん)

「『働くこと』でかなえられるものがある場所でありたい」

(7月にかけて、収穫が本格化する万願寺とうがらし。背丈が2メートルを超え、小さな森のように。「最盛期の万願寺とうがらしは1日100kgの収穫、最大は179kgでした」)

──今日は、よろしくお願いします。最初に、三休がどんな場所かを教えてください。

世古口:
農業と、自分たちが育てた野菜やハーブを提供するカフェを中心として、障害のある人が働く場所です。
一般就労を目指す方、あるいは一般就労はまだちょっと難しいけれど社会のつなぎ目で働きたい、社会と関わりたい…、それぞれに背景はありますが、いずれにしても「働くことがしたい」という人が集まっています。「働くこと」でかなえられるものがある場所でありたいと思っています。

いろんな働き方がありますが、三休は、障害があるからといって「まあこんなもんかな」とか、「適当にやればいい」というふうには考えていません。クオリティの高いものを提供し、お客様の満足や売上を伴えるように、仕事に対し妥協したくないと思っています。

(畑で作業するメンバーさん。「メンバー同士で、仕事を教え合うことがあります。この写真は、経験のあるメンバーさんが熊手の使い方を指導しているところ。これから畝を立てる畑に、一緒に堆肥を撒いていきます」)

世古口:
というのは、真剣に働くからこそ、良いものを提供しようと頑張るからこそ、生まれてくる働き甲斐や自信があると思っているから。お客様からいただく「おいしかったよ」「よかったよ」という声は、三休で働く人たちの誇りにもつながっています。
僕はずっと福祉の業界で生きてきましたが、「働く自信がない」「働くのがこわい」という人の話を聞いていると、本当にあと半歩、ということが少なくありません。最初は怖くても、ちょっとだけ背伸びして挑戦してみる。「働くこと」には、それが「楽しい」とか「自分もできるかも」という自信にもつながりやすいということがあると思っています。

(三休で収穫したミントを添えたパウンドケーキ。「週に1度ボランティアに来ていただいた地域の方と一緒に、三休オリジナルのパウンドケーキのレシピを考案しました」)

「支援する・される」ではなく
「共に働くチーム」という関係性

(「地域に開かられた場所に」と、カフェを併設。三休農園で採れた新鮮な野菜やハーブを使ったメニューを提供している。「カフェ業務に関心を持ちはじめたメンバーのKさん。ホールでの接客やドリンクづくりなどを研修を経て一人でできるようになり、次のステップとしてパウンドケーキづくりを練習している写真です。三休でつくったものは、家でもつくっていたそうです」)

──「無理はしたくない」「変化は好まない」というケースもあると思うのですが、いかがですか。

世古口:
確かに、一般的な福祉施設は「やさしく接して、無理はさせないでおこう」というところがまだまだ多いと思います。通所する方の挑戦ややりがい、本当の意味での居場所というところにしっかり向き合っている施設は、そこまで多くないとも言えるかもしれません。

制度の話になりますが、就労継続支援B型事業所は、日々通所する人数に対して行政から運営側にお金が支払われ、通所する人たちが働いて得た利益は、運営側は受け取ることはできない仕組みになっています。

──では、そこで得る利益はどうなるのですか。

世古口:
通所する方たちの工賃として分配されます。逆に言えば、通所する人たちが働こうが働かなかろうが、運営側にはお金の面で、あまり関係ないような仕組みになっているところがあるんです。そこで生まれがちなのが「支援する側・される側」、強い言い方をすると「管理する側・される側」という対立的な関係性です。

(メンバーとさまざまなイベントを企画。写真はたこ焼きパーティーでの一枚。「スタッフかメンバー、どちらか一方がもてなすのではなく、一緒に用意して、一緒に楽しむフラットな関係がよく出ていた企画です。仕事のはなしからプライベートのはなしまで、言いたいことが言えるような素を出せていました」)

世古口:
そうではなく、僕らは「一緒に働く」ということを何よりも大切にしたい。細かな農作業のこと、何を植えて何を収穫するか、カフェで出すメニューのこと、売上のこと…、小さなことを一つひとつ、皆で話し合いながら、チームワークで働くことを大切に、ここで働く人たちの工賃を上げることを目標にしています。

──一緒に働く雰囲気ができているんですね。でもそれって、一人ひとりが働くことや三休に対して、それを「自分ごと」と捉える姿勢が必要になってくると思うのですが、そこはどうされているのですか。

世古口:
一つには、「言霊」ってあると思っていて。僕たちは三休で一緒に働く方を「利用者」とは呼びません。一緒に働く「メンバー」と呼んでいます。そして、メンバーさんが受け身になるような言葉は使わないように意識しています。

(たまねぎの定植がうまくできなかったメンバーのTさん。「『できません…』とさじを投げかけたのですが、2回、3回と丁寧に伝え続けたことで、少しずつできるようになり、定植のスピードも上がっていきました。外部の方が農業体験にこられた際、彼女にたまねぎの定植のレクチャーを任せると、僕たちが注意してねと伝えていた点まで、細かく相手に伝えてくれていました。できないことができるようになったこと、さらにそれを誰かに教えることで、自信につながった部分があると思います」)

──たとえば?

世古口:
「○○してあげます」「○○してください」ではなく、「どう思いますか」とか「○○しようよ」と。一人ひとりが主体になるような声がけです。注意が必要な時も、たとえば「走らないで!」ではなく「ゆっくり歩きましょう」と、ポジティブに変換した声がけを意識しています。

もう一つ、僕らは福祉の専門職でプロではありますが、「あなたたちを支援しますよ」という顔は、極力薄めて関わるようにしています。それよりも「僕らは、一緒に働くチームやで」っていうことの方が大事。「これをやって」とか「やりなさい」ではなく、同じように一緒にやるということです。

──なるほど。

(メンバーが主体となって毎月開催している「三休会議」。「売上報告や農業や室内の進捗状況のシェア、そして、今後のやるべきことややりたいことに対しての意見を聞いています。会議で気にかけているのは、メンバーが納得や理解を持てるようにすることと、話しやすい雰囲気をつくることです」)

世古口:
その都度出てくる課題や方向性については、「こう思っているけど、どう?」とメンバー皆と話し合い、意見を聞き、皆で答えを導き出します。そこで「自分の意見が言えて、それが通った」という経験をしてもらうことも、メンバーさんの一つの自信につながると考えていますし、意見を交わすためには、自分たちが何を目指し、何を基準にするのか、三休としての価値観、「三休らしさ」を都度定義したり説明したりするようにしています。

(レンタルスペースとしても開放し、落語会やLIVE、フリーマーケットやホロスコープ講座…、自主企画や持ち込み企画含め、さまざまなイベントが開催されている。写真は2019年4月、三休オープンを記念して開催したイベント「THANK YOU TABLE」での一枚。「障害者、大学生、社会人、子ども、年配の方…多様かつ多世代の人たちが集まる場に、三休らしさを感じます」)

挑戦が、自信につながる

(「『万願寺とうがらしを買った方が箱を開けた瞬間、美しい!と思える梱包を心掛けてください』というスタッフの共有をまさに見事に具現化した、Oさんの手掛けた箱。いつも丁寧な手仕事をしてくださるOさん。思わず写真におさめました」)

──世古口さんの思う「三休らしさ」とは?

世古口:
メンバーさんに対しては、その人その人の「得意を引き出す」ことが一つの強みかなと思います。何をどれだけ、どうお願いするという時に、その人の得意なことや好きなことをお願いすることもあれば、苦手なことをあえてお願いすることもあります。不得意と思っていることでも、適切にあてがうことができれば、少しずつ克服し、それが自信となって花開いていくんです。

──たとえば?

世古口:
メンバーのZさんは、何の作業にも具体的で細かな指示が必要でした。畑で「2時間で、この畝(うね)の作業をお願いします」というと、指示があまりに抽象的で具体的ではないので、時間内に終わらなかったんです。あえて何も言わず、本人が失敗もしながら、自分で考えて動けるように見守りました。

(中学校へ出向き、「働くとは?」をテーマに、中学2年生の生徒たちに語りかけるメンバーのTさん。「堂々と、三休での仕事について説明したTさん。彼のひたむきな人柄と愛嬌さのおかげか、帰り際には30名くらいの生徒たちから『Tさん!』とハイタッチを求められていました。とても嬉しい光景でした」)

──たとえば?

世古口:
「時間内に終わらせる」ことを優先した時に、自分一人でどれだけできるかを予測して、終わらなさそうだぞとなったら、早いうちに周りにも声をかけて手伝ってもらうとか、「ここまでだったらできる」と伝えてもらって、じゃあどうしようかと話し合うことができるようになったんです。
この経験は、Zさんの中で「自分で考えて動ける」という自信につながったようです。今は、水やりという大きな役割を任され、朝、頼まれてもいないのに誰より早く畑に行き、野菜に水をやったり収穫したりしています。苦手を一つ、克服し、自信がついたことで、積極性が増したようでした。

(三休のローゼルを使ったクラフトビール「THANK YOU FOR THE MUSIC」。「ビールを作るために、クラフトビール工場『Derailler Brew Works』さんからローゼルの大口注文がありました。JAや道の駅での販売では、自分たちで目標設定こそしますが、誰かからノルマを課されるわけではありません。しかしこの時は『いつまでに300キロ』というノルマがあり、僕の中では大きな挑戦でした。この挑戦を無事に終え、めでたくビールは発売!この挑戦を通して、『どこかとコラボ商品をつくること』『契約栽培の販路を拡大すること』の2つが、新たな目標になりました」)

──挑戦するからこそ得られる達成感があるんですね!

世古口:
一緒に農業に取り組みながら、一方で就労支援という面で、一人ひとりの思いや目標をしっかり共有するようにしています。だからこそ、「ちょっとしんどいけど、頑張ってみよう」ということが提案できるし、「挑戦してみよう」「やってみたい」と思える、信頼関係が築かれているんだと思います。

僕らは、農業に対して本気です。メンバーさんにも、働くことを通して、自らの目標を達成して、自信につなげてほしい。三休は「働くこと」を中心に、ポジティブなエネルギーが循環する場所でありたいと思っています。

(2021年夏より、京都文教大学の学生と共にさまざまな企画を行っている。写真はそのうちの一つ、「ブラインドカフェ」。「目の見えない人の日常を体感するイベントで、三休を介し、障害と地域の接点をつくっていただいています」)

「仕事として良いものを提供できれば、
障害者への差別や偏見をなくすことにもつながる」

(農業を始めたばかりの頃の一枚。「トラクターなどの農機具もなく、あったのは鍬(くわ)とスコップのみ。最初の頃、鍬だけで畝を成形したのがしんどかった思い出です。1つの畝をつくるのに1時間くらい、そしてまばらな高低差、通路が深すぎるなど、とても栽培に適している畝ではありませんでした。でも、この体験があったからこそトラクターでの耕しは必須だと学びましたし、メンバーと一緒に失敗してもいいんだ、と思えたかもしれません」)

──農業について、まったく初めてのところから4年間取り組んでこられたわけですが、こちらはいかがですか。

世古口:
農業は未経験からスタートした三休ですが、最初に農家さんから技術指導をしていただいたおかげで、何とか農業がかたちになった気がします。ただ1年目は「家庭菜園」レベル、本当にいろんな失敗をしながら2年目に「農作業」、3年目にはなんとか「農業」、4年目でやっと「農業ビジネス」の可能性が見えてきたと感じています。

お金を稼ぐ難しさは、この4年、ひしひしと感じました。生半可な気持ちや福祉的な感覚で挑んでいたら潰れるし、メンバーさんの工賃も低くなるばかりです。農業もカフェも、僕らスタッフがしっかり勉強して「どう売上を出すか」を考えないと、メンバーさんに満足できる工賃が渡せない。ポジティブな働く場所であるために、僕らがまずはハードモードで「稼ぐ」ということに前のめりでいたいと思っていて。だからこそ楽しいし、これからの可能性に、僕自身もすごくワクワクしています。

(同志社大学今出川キャンパス近くにあるオーガニックハーブティーのお店「NATURAL RIDDIM」へ、メンバーさんとハーブの納品へ。「『三休のミントは生命力があり、香りが強い。とても良い』と評価していただいています。このお店で三休のミントが提供していただいたことで、口コミでどんどん納品先がひろがっていきました」)

世古口:
就労支援というところでは、三休をスタートした時は、「楽しくやっていたら、人がどんどん集まってくれるだろう」と漠然と思っていましたが、まったくそんなことはなかったですね(笑)。メンバーさん一人ひとりが満足して働ける環境をつくること、それを継続する難しさにもぶち当たりました。でも、働く環境づくりを実現することでメンバーさんは少しずつ増えていきました。

──世古口さんが、障害のある人の「働く」にこだわるのはなぜですか。

世古口:
僕は前職で生活介護もしましたが、障害のある人は、まだまだ市民の中に隠れていて、見えない現実があります。

障害のある人が社会に出て、仕事としてものやサービスを提供した時に、それがおいしいとか心地が良いと思ってもらえたら、障害者への差別や偏見をなくすことにつながると思っているからです。そしてまた、社会とつながっていること、他者との関係で「いいね!」って言ってもらえることは、障害のある人たちの自信にもつながると思っているからです。
だからこそ、僕らは、仕事づくりと地域づくりの両輪でやっていきたい。いろんな人の人生が交錯し、ポジティブなものが生まれる場でありたいと思っています。

(知的障害のあるメンバー・Aさんの写真展。「Aさんの視点で切り取られた日常の写真たちは、使い捨てカメラで撮り溜めたもの。偶然現像した写真をみたスタッフの『すごく良い写真!写真展をやったらいいんちゃう?』という一言で始まった企画で、写真を解説と共に展示しました。Aさんのギャラリートークも開催。支援学校時代の教員や幼い頃の友人など、久しぶりの方たちもたくさん足を運んでくれて、再会の場となりました」)

──就労支援だけでなく、地域に開かれた場であることも大切にされているんですね。

世古口:
三休を立ち上げた時、僕自身の原体験、少年時代に経験した地域の思い出を、この場所でもかなえたいと思いました。それは何かというと、そこで暮らす人たちの顔や名前、生活が見えて、笑い声や泣き言も聞こえて、福祉というサービスがなくても、何かあった時には助け合える関係性が生きている地域です。

三休を起点に、障害のある人もごく自然に地域になじみ、同じように笑ったり泣いたり、普通に暮らせる地域づくりをしたいという思いは、立ち上げ当初から何ひとつ変わっていません。
メンバーさんだけでなく、お客さんや地域の方たちとの交流も増えています。メンバーさんとの会話を楽しむ方、一緒にプロジェクトを立ち上げてくださる方…、地域で暮らす人たちがよりリアルに、クリアに見えてきて、「こんな地域を作っていきたい」が、もっともっと具体的になってきています。

(「2022年の春先、嬉しいことがありました。近くの農家の人から『うちのニンニク収穫を手伝ってほしいんや』と依頼をいただき、メンバー皆で収穫をお手伝いしたんです。農業を通じて『障害がある=弱い存在・仕事ができない』というイメージをポジティブに変換したいと思っていましたが、この依頼はまさに、『障害があっても仕事は丁寧にこなすことできる』という実感を持ってくださったからだと思うのです。信頼を得られる仕事をしながら、今後もこういったアプローチに応えていくことで、広がる可能性があると感じています」)

「一緒に土を耕しながら、一緒に喜びを感じていきたい」

農業について、立ち上げ時から三休を支えてきた、スタッフで支援員の八木慎一(やぎ・しんいち)さん(38)に詳しく話を聞きました。

(お話をお伺いした、支援員の八木さん)

八木:
三休の畑では、万願寺とうがらしや玉ねぎ、ベビーリーフといった野菜のほか、およそ20種類のハーブを育てています。
特に、京都の特産である「万願寺とうがらし」に力を入れていて、2022年にはトータルで3トンを出荷しました。4月〜お盆までが収穫の時期。ここはぐっと踏ん張って、秋になるとローゼルなどのハーブ類や葉物の野菜の収穫に移っていきます。

(いくつもの品種をミックスさせて出荷しているベビーリーフ。「色や形、大きさなどが1つひとつ違い、とても美しいのです。季節の微妙な変化に応じて、種まきする品種を変え、常時7種類以上の野菜をミックスして販売しています」)

──農業をする上で、あるいは農業×福祉という点で、意識していることはありますか?

八木:
通常の農家さんは、作業のうち畑8割、室内2割ぐらいではないかと思うんですね。でも三休の現在のメンバーさんでいうと、畑に出て農作業する人が4割、室内作業する人が6割。つまり、総労働時間の4割が畑で費やせる時間で、圧倒的に少なく、「室内での農作業をどのように生み出すか」という三休独自の課題が表面化しました。
どの作物をいつ植えるか、畑と室内で仕事をどのように分担するのか、どのようなかたちならお互いが気持ちよく働けて、同時に売上も出すことができるのか、そんなことをミクロに、マクロに日々考えています。

──たとえばどのような作物ですか?

八木:
今ちょうど収穫の時期を迎えているベビーリーフは、出荷のためにはチョキチョキと先を細かく切る作業が必要になるので、農家さんはあまり積極的には取り組まれないことが多いようです。でも、三休は細かい作業が得意な室内組のメンバーがたくさんいるので、むしろプラス!畑から束を鎌で収穫して持ち帰り、室内で水洗い、自然乾燥した後、小さなパックに袋詰めをし、カフェや道の駅で販売しています。イタリアンパセリやディル、カモミールといったハーブも同じ。単価も良くて、出荷するためのきめ細やかで丁寧な仕事にも応えられるのは、メンバーさんたちがいるからこそです。

(道の駅の出荷に向けてベビーリーフを梱包。「1日で200~400パック出荷しています」)

──そうなんですね!

八木:
「メンバーさんの工賃の向上」は僕らの大きなミッション。そのために、僕自身も農家としてのレベルをどんどん上げていきたいと思っています。
最近、特に勉強しているのは土づくり。料理でもそうですけど、美味しいスープっていろんな自然の具材が入ってるじゃないですか。化成肥料でも作物は育ちますが、「微量元素」といわれる鉄やマンガン、カルシウム…、もみ殻や米ぬかなどを活用して、有機物にこだわった、自然に立ち返るような農業ができたらいいなと思っています。

農業には、効率も求められます。そこもかなえつつ、働いてくれている人の充実や満足もかなえられている場所を目指していきたい。そのためにはやはり支援員として、普段からメンバーさんの表情や言動を気にして声がけをすることも大切にしています。

(先輩の農家さんに操作方法を教えていただいたトラクター。「土を起こすことで、虫が出てきて、それを狙う鳥が集まってくる。大地や空と自分がつながっていると感じます」)

八木:
野菜は本当にね、万願寺とうがらしもそうですけど、1日見ないだけで、すぐに大きくなるんです。休み明けに畑に行くと、想像以上に大きくなってびっくり!なんてこともありました。農業で土や野菜の成長と向き合っていると、些細なことだけど、日々の喜びが大きいんです。
一方で、人の成長には時間が必要です。でも土に触れてどんどん元気になっていくメンバーさんの姿、一緒に働くことで絆やつながりが生まれる姿を見ていると、よかったなと思いますね。これからも皆と一緒に土を耕しながら、一緒に喜びを感じていきたいです。

(毎年4月以降に収穫するカモミールの畑。「収穫したものは、フレッシュな状態ですぐに乾燥機に入れ、ハーブティーの原料として自社で消費もしつつ、カフェやレストラン、病院などにも卸しています」)

障害のある人たちの仕事の可能性を広げていきたい!チャリティーは、食品乾燥機を購入するために活用されます!

(メンバーの皆さんに聞きました。「あなたにとって三休とは、どんな場所?」)

──最後に、チャリティーの使途を教えてください。

世古口:
今回集まったチャリティーで、食品乾燥機を購入したいと思っています。
野菜は旬が大切ですが、その分繁忙期と閑散期が出てきます。年間を通じて、障害のある方たちに安定した仕事があって、工賃向上にもつなげられるように、今回JAMMINさんで売り出すハーブティーもそうですが、加工にも力を入れていきたいと思っています。
実は乾燥機はすでに一つ、小さなものがあるのですが、どうしても一回で加工できる量が限られてしまうので、新しく乾燥機を買って、もっともっと仕事の可能性を広げていきたいと思っています!ぜひ、応援いただけたら嬉しいです。

──貴重なお話をありがとうございました!

(ベビーリーフの出荷作業の合間に、この日のメンバーの皆さんと!)

“JAMMIN”

インタビューを終えて〜山本の編集後記〜

メンバーの皆さんが、いつ会っても皆さんそれぞれに、いきいきと楽しそう。その秘訣は何なのか?今回世古口さんと八木さんにお話を聞いて、そこが少し見えた気がします。
立ち上げからこの春で丸4年、まさに「三休」の名前通り、一休み、二休み、三休みしながら、「サンキュー」と言い合える関係性を着実に確実に育ててこられたのだなと感じました!

そして!今回のコラボに合わせ、私も超大好きな、種まきから加工まですべて三休で作業したフレッシュ満載のハーブティーをJAMMINで販売します!パワフルなのにリラックス、一言では言い表せない三休のエネルギーを、ぜひ感じてください!

・三休 ホームページはこちらから
・三休農園ハーブティー
3つのブレントセット(Balance、Relax、Inspiration)

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【2023/1/30~2/5の1週間限定販売】
大地を中心に、花を摘む鳥や歌を歌う鳥を描きました。

中央のヒヨドリがくわえている花はローゼル、右下のシロサギがくわえているのはミント。三休で愛情をかけて育てている作物を描き、三休が中心となって広がっていくコミュニティを表現しました。
“Welcome to Thank you”、「三休へようこそ」というメッセージを添えました。

チャリティーアイテム一覧はこちら!

JAMMINは毎週週替わりで様々な団体とコラボしたオリジナルデザインアイテムを販売、1点売り上げるごとに700円をその団体へとチャリティーしています。
今週コラボ中のアイテムはこちらから、過去のコラボ団体一覧はこちらからご覧いただけます!

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(広告宣伝費として支援し、予算に達し次第終了となります。)