(c)WFP/Tala Louieh
(TEXT BY KEIGO TAKAHASHI)
あなたは「食べること」が好きですか? 美味しいものを食べるのが好き、という方と同じぐらい、誰かと一緒に食べるのが好き!という方も多いと思います。
僕にとって、仕事と同じぐらい、仕事の仲間や友人、家族と一緒に食事をすることが大好きです(お酒があるともっと最高!)。
何にせよ、私たちにとって食事は人生の目的ともなり得るぐらい、素晴らしい存在、そう思います。
(c)WFP/Mayumi Rui
私たちのように比較的恵まれた環境がある一方、世界に目を向けると、およそ8億人もの人が飢えに苦しんでいると言われています。この数は世界の全人口の9人に1人に相当します。
え、そんなにもいるの? と感じたかもしれません。ただ、25年前はもっと大変な状況で、世界では9億6,600万人の人が飢えに苦しみ、この数は世界の全人口の5.5人に1人に相当していました。
そう、世界の食に関する状況は確実に良くなっているのです(約2億人もの人が飢餓から脱出!)。ただ、現在も食料が十分に届いていない、というのが今世界で起きていることです。
こうした状況を変えようと活動するのが、イタリア・ローマに本部を構えるWFP 国連世界食糧計画(国連WFP)。飢餓と貧困の撲滅を使命として、毎年平均80カ国で8,000万人に食糧を届けています。
その活動を日本から支援しているのが、今週のチャリティーNPO法人国連WFP協会です。広報の外岡瑞紀(とのおか みずき)さんにお話をお伺いしてきました。
国連WFP協会の外岡さん
外岡(敬称略)国連WFPは災害や紛争時の緊急食糧支援、母子栄養支援などを行っています。その活動の柱の一つが「学校給食支援」です。
世界には働かなければならず、学校へ通えない子どもが5,800万人、空腹のまま学校へ通う子どもだちが6,600万人います。学校給食があることで、子ども達の栄養状態は改善され、勉強に集中することが出来ます
外岡 また、(給食があることで)親が子どもを働かせるよりも、学校へ行くことを選ぶようになるため、子ども達は教育の機会を得ることで夢をもち、それを叶えることも出来ます。
教育の普及は未来を担う人材の育成に繋がり、社会や国の発展に寄与します。
WFPスタッフは約1万5千人超(!)。そして、9割以上のスタッフは食糧支援が行われる途上国の現場で活動しています。
外岡 私たちは、1999年から日本で民間からのご寄付を募り、75%以上をWFPの活動資金として毎年送金しています(2015年には約9億円もの額を送金)。
現在、日本は国連WFPの最大の支援国の一つです。高橋さんもイメージが湧かないかもしれませんが、かつて日本も食糧支援を受けて戦後復興を遂げました。
日本人の中には支援に恩を感じ、自分たちが豊かになった今、自分たちが途上国へ食糧を届けたいという方も多いんです
(c)WFP/Eyad Al Baba
今回のキャンペーンは、約1年前WFPの担当者様からの一本のメールから始まりました。JAMMINのキャンペーンとして、世界食料デーである10/16を含む週に実施する、という1年がかりのプロジェクトとなりました。
そして、10/16の世界食料デーの啓発及び、レッドカップキャンペーンに賛同する企業は名だたる企業ばかり。どうしてJAMMINにお声がけを頂いたのでしょうか? 担当の岡田千絵(おかだ ちえ)さんはこう教えてくれました。
国連WFP協会の岡田さん
岡田(敬称略) 大手のセレクトショップさんにも声をかけたのですが、会社の価値を高めることと、私たちを応援してくださる気持ちが、上手く折り合いが付きませんでした。
JAMMINさんはNPOを本気で応援しようとしていて、寄付付き商品そのものがコンセプトになっていることから、これは!と思って連絡したんです
嬉しいお言葉! そして、世界の食糧問題解決のためには、まだまだ多くの人の参加が必要とも教えてくれました。
岡田 10月16日は、全世界的に支援する機運を盛り上げたいと、世界食料デーとしています。最初に紹介頂いたように、世界の食料問題は1990年以降、2億人以上が飢餓から抜け出すことが出来ました。
しかし、まだ8億人もの人が支援を必要としています。是非この機会にWFPのことを知り、アクションを起こす人が増えてほしいと願っています
(c)WFP/Boris Heger
国連WFP協会の活動、あなたはどう感じたでしょうか?
私たちJAMMINにとって、このような大きなキャンペーンに参加させていただけることは本当にありがたいもの。そして、私たちなりの応援する気持ちが、今週のデザイン「FEEDING DREAMS」に込められています。
最後に、国連WFP協会の外岡さんからのメッセージを紹介します。
外岡 私たちのような恵まれている環境にあると、目の前に食べるものがあることが当たり前のような気がするかもしれません。しかし、まだ世界には十分に食事を出来ていない人が大勢います。
自分が食べられていることに対して、ありがたいなという気持ちを持つこと、この気持ちこそが、世界の食料問題の解決の第一歩、そう考えています
チャリティー・アイテムでは、私たちの世界食料デーキャンペーンの象徴である「赤いカップ」をデザインして頂きました。是非、チャリティーアイテムを通じて、私たちの活動、WFPの活動の応援のほど、よろしくお願いします
(c)WFP/Marcus Prior