もし、あなたが「ワンちゃんを飼いたい」と思ったら、最初にどこへ向かいますか? 多くの人はペットショップを思い浮かべたと思います。
JAMMINでも以前に紹介しましたが、新しく生まれたワンちゃんとペットショップで出会う一方、飼育放棄されたワンちゃんの殺処分が日々行われているのが現状です。
こうした背景の中、ペットショップ「以外」の場所で、新しいワンちゃんと出会う場となっているのが、大阪にある「鶴見緑地パートナードッグタウン(以下、PDT)」です。
今週のチャリティーは、PDTを運営する「一般社団法人パートナードッグタウン協会(以下、ドッグタウン協会)」の活動をご紹介します。
PDTは、大阪・鶴見緑地公園内に2014年にオープンした新しい施設。鶴見区が約20年間空き地になっていた公園敷地の活用アイデアを募集するコンペを開催し、採用されたアイデアがこのPDTでした。
PDTは、飼い主がいないワンちゃんと里親が出会うための「譲渡施設」と、愛犬家が集まる「ドッグラン」を完備。大・中・小、ワンちゃんの体格に合わせたゾーンで、それぞれ最大で10〜15頭程度が走り回ることが出来ます。
PDTスタッフの林さんは、こう話します。
私たちの施設は公共公園の中にあり、地下鉄の駅からも近いので、利用しやすい場所にあると思います。
そして、ドックランだけでなく、譲渡施設も併設することで、愛犬家の人に”譲渡”という取り組みを、身近に感じてもらいたいと考え、この施設を運営しています。
このような譲渡施設が求められる背景の一つに「ブリーダー崩壊」があります。ブームが増加を後押ししてきたブリーダーですが、最近では事業継続が困難となるケースが増えています。
そして、事業継続となった時に飼育されているワンちゃんは、新しい飼い主を見つけなくてはなりません。このブリーダー崩壊時に難しいのは、「一度に」「たくさん」の飼い主がいないワンちゃんが発生してしまうこと。その引き取り頭数は10頭以上に上ることもあるそうです。
(PDTで里親を探すワンちゃん)
こうしたブリーダー崩壊に対して、専門の「引き取り業者」もいるのですが、酷いケースでは1頭1万円など有料で引き取った後、特にケアもせず、山奥の劣悪な環境で放置し続ける業者もあるそう。
私たち自身、直接ワンちゃんを引き受けたい気持ちは山々ですが、公共公園ということもあり保護施設としてこの場所を使うことが出来ません。
そこで、大阪・平野区にあり保護施設を運営する、動物愛護譲渡促進団体のNPO法人ラブファイブと連携しています。彼らの元で無事保護されたワンちゃんを1日5〜6頭、PDTへ運び、1日を過ごしながら里親探しをしています。
(PDTで里親を探すワンちゃん)
譲渡が無事決まり、新しい飼い主さんの元へむかったワンちゃんは、今まで1年半で62頭に上ります。62回ものパートナーとの出会いがあったということでもあります。
里親さんが見つかり卒業して、久しぶりにPDTへ戻ってきた時に、毛艶も良くなり、PDTでは見たことがないような嬉しそうな表情を見せてくれると、私たちも嬉しい気持ちになります。『この子の“本来の姿”に戻れて本当に良かったな』って。
(新しいパートナーとなったご家族とワンちゃん)
もともと、ドッグタウン協会は、ペット用品メーカーの代表を務める柳原英次さんが殺処分が起きる現実に心を痛め、その問題を解決したいとの想いからスタートしました。
しかし、一般的にはまだまだ殺処分の現状や、譲渡に対しての正しい理解が進んでいません。あるドッグラン利用者からは「もし自分が飼えなくなったら、ここに連れてこればいいんだよね」という声が届いたこともあるそう。
このように「誰かが何とかしてくれる」という無責任な考えの人が犬を飼える社会がある限り、殺処分はなくなりません。PDTは保護犬の新しい家族を探す活動と共に、犬猫の飼い主さんに対する啓蒙活動も行っています。
また、現在はNPO法人ラブファイブと連携していますが、将来的には日本中の愛護団体の懸け橋になりたいと考えています。
現在、日々の運営費用は、ドッグランの利用者の方々からの募金、取り組みに共感頂いている全国のペット用品店に置かれた募金箱、企業などの賛助会員からの寄付によって賄っています。
今回のキャンペーンを通じて、私たちの取り組みをなるべく多くの人に知って欲しいと考えています。素敵なデザインを作って頂きましたので、ぜひアイテムを通じて応援のほど、よろしくお願いします。
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ドッグタウン協会の活動、あなたの目にはどう映ったでしょうか?
あるデータによると、年間18万頭もの犬・猫が殺処分されていると言われています。このような悲しい現実を変えるためには、何が必要なのでしょうか。
私たちに出来るのは、無責任な飼育をしないことでこれ以上悲しいワンちゃんを増やさないこと、そして今厳しい状況にあるワンちゃんを減らすこと。この2つです。
今厳しい環境にあるワンちゃんのために、何かしたいと思ってもアクションを起こすのは、ちょっと大変なもの。でもきっと「何かできること」はきっとあります。
その一歩として、PDTの活動を応援することが、私たちに出来る「「ほんの少しだけ」素敵なアクションです。
ぜひ、私たちJAMMINと一緒に彼らの活動を応援していきましょう! そして、関西圏にお住いの方、大阪・鶴見緑地公園内にある施設へ、足を運んでみてくださいね!
(TEXT BY KEIGO TAKAHASHI)
【 THANKS MESSAGE 】一般社団法人パートナードッグタウン協会 から御礼とメッセージ | JAMMIN(ジャミン)
法人名:一般社団法人パートナードッグタウン協会
活 動:大阪に事務所を構え、犬・猫の殺処分ゼロを目指すために「鶴見緑地パートナードッグタウン」を運営する非営利法人。
住 所:大阪府守口市南寺方東通4-20-22
H P:http://www.pdt.or.jp/