CHARITY FOR

NPO法人底上げ

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今年は、東日本大震災から5年が経過します。そこで、JAMMINでは、毎月11日を含む週を「日本の災害が私たちに遺したもの」として特集。

様々な災害を経験した私たちに、今何が出来るのかを考えていきます。6月は「東日本大震災」が遺したものついて、ご紹介していきます。

(TEXT BY KEIGO TAKAHASHI)

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そこ─あげ【底上げ】 高校生を応援するための、宮城・気仙沼発のアクション。「気仙沼から東北の高校生を―する」

私たち起業家周辺には、こんな言葉があります。『やるやる詐欺』─、例えば、脱サラして起業すると言ったものの、いざやるとなると、色々な言い訳をして、行動しないこと。

起業に限らず、多くの人にとって、仕事やプライベートでも、こうした経験があるのではないでしょうか。

軽いもので言うと「今度、飲みに行こう!」「今度、遊びに行くね!」から、「今度までに終わらしておくね!」など。

その今度っていったいいつのことなのでしょうか…。

私自身、なるべく言わないように気をつけていますが、無意識のうちに口にして、ハッとすることもあります。

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改めて考えてみると、なぜこうした「やるやる詐欺」案件が起きてしまうのでしょうか。理由を2つほど考えてみました。

1つ目は、目的。何のためにするのかわからないことは、やる気が起きないものです。ここに明確な目的があると、グッと具体的に話を進められる可能性が高まります。

2つ目は、コミュニティ。目的がボヤッとしていても、仲間と一緒にいることで、前に進めることがあります。逆に言うと、仲間さえいれば何とかなることも多い、というのが実感です。コミュニティのうち、誰かが思い出して「あれ、どうなった?」と言うのも大事なポイント。

じゃあ、行動するためにどうしたら良いのか。それは「クセにすること」以外に方法はない、と考えています。シャワーを浴びたり、歯を磨いたりするのと、もっと言うと呼吸するぐらいになれると理想的。

そして、もう一つの見逃せないポイントが「早いうちに」クセにすること。クセとなっている時間が長ければ長いほど、強固なものになっていきます。

「早いうち」に「行動できるクセ」を持つと、人生はきっと豊かになる─、そんなことを考えついたのは、今週のチャリティー『NPO法人底上げ』の活動を見てのことでした。

「行動はメッセージ」に込めた想い

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(被災当初の宮城・気仙沼の様子)

今週のチャリティー『NPO法人底上げ』は東北・気仙沼の高校生達のプロジェクト=やりたいこと、を応援。そして、「行動はメッセージ」だと伝えています。

底上げは、海外生活をしたり、東京の大学へ2浪して入った後、自転車で洞爺湖を目指した経験を持つ代表の矢部さんと、その友人たちが創業。

創業のきっかけは、代表の矢部さんが、現在副理事の斉藤さんと共に自転車で洞爺湖を目指したこと。その道中に泊めてくれたホテルが宮城・気仙沼にあり、東日本大震災発生の後、支援物資を届けるために、再び向かいました。

矢部さんと斉藤さんは、支援物資が届かない地域を自分たちで巡るなど活動を続けていく中で、「一時的な支援でなく、気仙沼に居続ける」─と決心します。

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(支援物資を配布していた頃の様子)

そして、支援に求められる内容が徐々に変化していく中、中長期的な目線で、東北の「これから」を考えるようになり、未来の主役となる子どもたちの支援活動をスタート。

学習支援を続ける中で新しい課題を目にします。それは、気仙沼の高校生たちの口から聞こえてくるのは「気仙沼は楽しくない」「将来は東京へ行きたい」などのネガティブな言葉たちが出てくること。

「この子たちが気仙沼に誇りを持てるように、自分たちで考えて行動できるようにしたい」─、そんな考えから学習支援だけでなく『こども会議』という活動をスタートさせました。

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(こども会議の様子)

こども会議は、1カ月に2回、自分たちになにができるか、どうしたら自発的に活動できるかを中高生で考える会のこと。

底上げは、高校生たちに「なにがしたい?」「どうやったらできるかな?」と声をかけ、自ら考えることを促し、その後のフィールドワークや、アウトプット作りをサポートしています。

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(高校生が考えた、気仙沼出身の歌人が初めて使ったとされる「恋人」の関連スポットを巡るツアー)

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(観光コンベンション協会とも協力して開催)

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(恋人ツアー企画のための地元の方へのヒアリング)

斉藤さんに話を伺うと「子どもたちに投げかけていることを、運営チームが自信を持って言えるためには、自分たちも成長が必要。日々、充実しています」とのこと。

代表の矢部さんと、斉藤さんの自転車旅行、そして気仙沼へのホテルへの恩返し、そして東北での定住─、まさに自分たちの想いを行動に変えてきています。そして、今気仙沼の高校生たちはその意思を受け継ぎ、様々なプロジェクトへ挑んでいます。

最後に

底上げの活動、皆さんの目にどう映ったでしょうか?

私たちは、同じような毎日を過ごしてはいません。同じように見える毎日でも、少しづつ前に進んでいます。そして、諦めることなく、行動を続けることで、出来なかったことが、出来るようになることこそ、人生の醍醐味です。

だからこそ、大きく間違っていない「行動」さえしていれば「結果」は後からついてくるもの。底上げの活動コンセプト「行動はメッセージ」こそ、私たちがずっと大切にすべき言葉─、そう考えています。

最後に、底上げの斉藤さんからのメッセージをご紹介します。

「底上げは“できる感覚を、うごく楽しみを、生きる喜びを全ての若者に”という哲学を持ちながら、東北からポジティブな変化を起こそうと活動しています。こうした“変化の渦”を東北から日本全国へ広げていきます。

今回のアイテムのデザインは、気仙沼の自然豊かなリアスの山川と、そこで活動する我々の『行動はメッセージ』という思いをモチーフに創作してもらいました。

これをきっかけに、東北に行きたい!底上げを知りたい!と思ってくれる人が増えたらとてもうれしいです。応援よろしくお願いいたします」

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NGO/NPO担当者からのメッセージ(チャリティーの入金報告)

【 THANKS MESSAGE 】NPO法人底上げ から御礼とメッセージ | JAMMIN(ジャミン)

基本情報

法人名:NPO法人底上げ
活 動:宮城・気仙沼に事務所を構え、「行動はメッセージ」をコンセプトに、若者を対象にしたプログラムを実施する非営利法人。
住 所:宮城県気仙沼市南ヶ丘2-2-12
H P:http://www.sokoage.org

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