あなたの周りに左利きの人はいますか? もしくはAB型の人はいますか?
身近に“いる”という方が多いと思いのではないでしょうか。実はその割合と同じくらい存在すると言われているのがLGBTなどの性的マイノリティです。
LGBTとはレズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーの頭文字。LGBT等の性的マイノリティは約7.6%存在すると言われています。
電通ダイバーシティ・ラボが「LGBT調査2015」を実施 – ニュースリリース一覧 – ニュース – 電通
今週のチャリティーは“LGBTもいきいきと働ける職場づくり”を推進するNPO法人虹色ダイバーシティの活動を紹介します。
こんなデータがあります。今年、毎日新聞が行った調査によれば、日本の世論調査では同性婚を認めるべきという意見が反対を上回り、50%の女性が賛成と答えました。
同性婚:「賛成」が「反対」上回る 本社世論調査 – 毎日新聞
そして最近では、渋谷区では同性カップルに証明書を発行するという大きな変化もありました。
LGBT等の方を始めとする性的マイノリティにとって、いい環境が少しづつ作られつつあるように思えます。
しかし、まだニュースになること=新しいこと、と考えてみるとまだまだ新しい動きが始まったばかりに過ぎません。
例えば、虹色ダイバーシティの行った調査によると70%のトランスジェンダーが就職や転職時に困難を感じるなど、職場がLGBTフレンドリーであるとは言い切れない状況にあります。
もしかすると、日常生活の中の何気ない発言が影響しているかもしれません。「女らしくしなよ」「男なんだからしっかりしろよ」そんな何気ない一言は注意すべき会話のひとつです。
(虹色ダイバーシティ代表の村木氏)
虹色ダイバーシティは日本で初めてLGBTと職場の問題に特化して活動するNPO法人。最近ではメディアで取り上げられることも多く、企業や行政から問合せも増加しています。
虹色ダイバーシティの主な活動は、LGBT当事者や周囲の人たちがいきいきと働くことが出来る職場づくりを目指し、大手企業、グローバル企業、行政などでの講演やコンサルティングです。
代表の村木氏を始めとするスタッフが行う研修は年間100回以上。多くの職場の人にとって遠い存在であったLGBTを近い存在として考えてもらう機会を提供し続けています。
虹色ダイバーシティの代表の村木氏だけでなく、スタッフもLGBT当事者です。
「差別的な発言にびくびくすることなく、のびのびと働きたい」
「自分やパートナー、友人のことを隠さずに、上司や同僚と交流し、余計なストレスなく仕事に励みたい」
「職場でも、ありのままの自分として過ごしたい」
LGBT等であることによるストレスから休職に追い込まれたり、転職を繰り返したりした自身や友人たちのそんな実体験が、虹色ダイバーシティの活動の原動力になっています。
LGBT等の性的マイノリティにとって、周囲の人が性的マイノリティへの理解を示すことは安心して働けることに繋がります。今週のチャリティーは、LGBTに対する理解を示す人を“見える化”するためのバッジ作成費用など、普及・啓発活動のために使われます。
(過去に作成した活動の啓発・普及活動のためのパンフレット・ステッカー)
カミングアウトという言葉があります。そもそもカミングアウトはLGBT当事者だけのモノではありません。
これからのカミングアウトは、アライであることを伝えるものであって欲しいと願っています。あなたのカミングアウトが、誰もが働きやすい環境は作ることを、一歩前に進めてくれるに違いありません。
虹色ダイバーシティは、職場の制度や働く人の意識を変え、LGBTを理解し支援するアライを増やし続けています。今週のチャリティーを通じて、さらにそのスピードが加速するよう、虹色ダイバーシティの活動を応援していきましょう。
TEXT BY KEIGO TAKAHSHI
(LGBTへの配慮を意味するレインボーカラーとともに)
法人名:特定非営利法人虹色ダイバーシティ
活 動:大阪に事務所を構え、性的少数者がいきいきと働ける職場づくりをめざして、調査、講演、コンサルティング等を実施する非営利法人。
住 所:大阪府大阪市淀川区十三東2-6-7 徳島ビル2階
H P:http://www.nijiirodiversity.jp