CHARITY FOR

NPO法人ArrowArrow

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(TEXT BY KEIGO TAKAHASHI)

人生は往々にして、予期しないことが起こるもの。自分のコントロール出来ない事で、人生が大きく変わってしまうこともあります。

その一つが、働く女性が妊娠、出産する時。もし、休職制度が無い会社の場合、働いていた仕事を一旦辞めざるを得ず、積み重ねてきたキャリアは分断されてしまいます。

もし、あなたや、あなたの大切な人が、妊娠・出産でキャリアを諦めるとしたら? もし、あなたの部下に妊娠していることがわかったとしたら?

今週もあなたの知らなかった世界について、一緒に学んでいきましょう。

働く女性の強い味方─、NPO法人ArrowArrow

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(ArrowArrowが主催するキャリア講座の様子)

今週のチャリティー、NPO法人ArrowArrowは、企業や働く女性向けに、産育休取得前から復帰前後までサポートしています。

その主張はごくごくシンプル。仕事は人生の一部であり、どう生きたいのか、それもセットに考えた方がより人生は豊かになる。そして、女性のキャリアを考えることは、雇う企業にとっても、すごくメリットになりますよ、という点に集約されます。

女性に限らず、男性も学生時代、就職戦線を勝ち残って得た仕事は、人生にとっても重要な意味があります。

そして、女性は、男性と同じように働き、パフォーマンスを上げることがもちろん出来ます。ただ、結婚・妊娠・出産、といったライフイベントの影響を受けやすいもの。

今までは、仕事もみっちり残業をしながら、ダッシュで保育園へ子どものお迎えへ、という「スーパーロールモデル型」が普及。ただ、その状態では相当の無理をしているので、少しずつ消耗し、体や心はボロボロになります。

そこでArrowArrowは、この現状を働く人から変えていくためのコンテンツ「働き方デザイン本」を作成。この本を使ったキャリア講座の全国展開を行い、どう生きたいのか? を社員へ問うための講座を行っています。

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(働き方デザイン本 表紙)

働き方デザイン本では、「結婚した!」「仕事の責任も大きくなってきた。」「出産で会社を離れるまであと少し。」「いよいよ産育休に突入!」「子どもを預けたい保育園も決まった!」等と見出しを立て、自分が産育休を取得したかのように、追体験出来るコンテンツが充実しています。

講座はワークショップ形式で進めることにより、講座を通じて、自分がどう生きたいのか?を見つめなおす「きっかけ」を提供しています。

また、ArrowArrowでは、妊娠出産を経て働く女性のヒアリングを数多くこなし、苦労を重ねてきた先人の知恵と経験がこの講座や本に詰まっています。

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(働き方デザイン本内のコンテンツ)

大きな2つのメリット─、自分の選択肢の棚卸し、先人の知恵と経験

私が好きな本に「ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法(文庫ぎんが堂)」があります。

著者のちきりん氏は、20歳から20年づつの3つの時間枠を横軸に、縦軸を100%として仕事・家庭・趣味の3つを当てはめる「3✕3分割図」というアイデアを提唱しています。

例えば「猛烈サラリーマン」ならば、60歳まで仕事に集中し60歳以降(定年後)は趣味や家庭に、「家事に橋梁的な共働き夫」ならば、30歳から60歳まで仕事と家庭が半々、定年後は趣味と家庭が半々、などといった人生を概観するためのフレームとして、非常に便利なものです。

著の言葉を借りれば「人生の時間の使い方には大きく括れば『仕事』『趣味』『家庭』の3つがあり、個々人には、『人生のある時期、この3つのうちどれを選ぶかという選択権』が与えられている」といいます。

彼女自身、大手外資企業での「バリキャリ」を経て、自分らしい生き方を求め、ブロガー・著述家として今は活動しており、実体験に基づく考え方になっており、ArrowArrowの「働き方デザイン本」と併せて読んで欲しい一冊です。

そもそも、女性にとって「結婚して、子どもを産む」という生き方は、数ある選択肢の一つに過ぎません。

私たちJAMMINも、子どもを産むという生き方を、画一的に推奨したい訳ではありません。もっと色々な選択肢が人生にはあるはずです。

今回、ArrowArrowの活動を通じて、強調したかったのは、1つ目にには、選択肢が自分には沢山あるんだ!と気がつくこと。2つ目が、女性がキャリアを考える上で「結婚」「妊娠」「出産」という、“多くの人が体験していること”で消耗して欲しくない、ということ。

特に2つ目について、妊娠・出産・育児をしながら、仕事を続けることは簡単では無いですが、先人の知恵や経験がArrowArrowの活動等により、ストックされつつあります。

他の人の事例を学び、ある意味「無駄な」社内調整や同意のために時間を使うのではなく、家族との時間、効率化された業務に時間を割いて欲しい、と願っています。

「熊本地方の母親を支援したい─」、創設者の想い

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(代表の堀江由香里さん)

4月14日以降、熊本地方では震度7の揺れを2度記録する等、今も多くの人が避難生活を余儀なくされています。そんな矢先、ArrowArrowの堀江氏より「団体へ頂く寄付を、熊本にいる母親支援の為に渡したい」との連絡を頂きました。

産休・育休取得のための活動をしている関係上、緊急的な支援が難しく「東日本大震災の時も、何も出来なかった後悔が残っている」という話をしてくれました。さらに堀江さんは、

「被災直後から助産院を無料で開放し、避難所への訪問、沐浴サービス、物資の提供、フリーマーケットを行ってきた由来助産院様が運営しているボランティア団体『NGOマザー&アースくまもと』の支援金(熊本&九州のママと赤ちゃん震災復興支援金募金)に充てたいと考えています。

今もなお、通常の生活を送ることが出来ない母子に対し、カウンセリングや身体をリラックスさせる“あおぞらヨガ”などを実施されており、今後も中長期的に支援をしていくと発表されています。

当法人が出会うたくさんの女性も、孤立せずに困った時に困ったといえるコミュニティを持つことの重要性を感じていますが、中長期的に母子をサポートしてくれることが母にとっても、子どもにとっても大切であると感じています」

とも教えてくれました。これも、ArrowArrow堀江氏が「今、こう生きたい!」という意志の一つ。この決断を、私たちも応援したいと思います!

一度きりの人生─、ワガママで行こう!

私たち日本人には、自分以外の誰かの「ワガママ」に対して、嫌悪感を抱く方が多いもの。

「奥ゆかしさ」が尊重される一方、その気持が、自分はこんなにも我慢しているのに、あの人はなんで許されるの─、という考えとして発露されるこもあります。

仕事と出産、育児を同時にマネジメントしようとすることは、ある意味「ワガママ」です。一つを上手く行かせるのも大変なテーマのはず。

ただ、このワガママは、普通のワガママとは違います。「自分の為」だけではなく、「会社の為」であり、ひいては「社会の為」になるワガママです。

あなたの心の中から、『それなら、いいかも』、そんな声が聞こえてきませんか?

女性の前向きで、ポジティブなワガママが、もっと受け入れられる社会になって欲しい、そう願っています。

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最後に、堀江さんからのメッセージをご紹介します。

「今回デザインについて“可能性”“選択肢”というイメージを大事にして欲しいとお願いをしました。

アイテムに描かれている“働き方も生き方も、自分で選んでいこう!”というメッセージは、まさに私達が日々大事にしているメッセージ。普段から身につけられるものに想いがこもることの面白さを感じています。

当初は以前から要望の多かったキャリア講座の開催費用としてチャリティーを頂く予定でしたが、いつか自分たちの力でキャリア講座in熊本を実現したいと思います。

寄付金として当法人を直接応援という形ではなくなりましたが、ご支援頂いた分、必ず事業の成果を上げて成長したいと思います。

チャリティー・アイテムを通じて、熊本での支援活動の応援、よろしくお願いします!」

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(ArrowArrowのスタッフ)

NGO/NPO担当者からのメッセージ(チャリティーの入金報告)

【 THANKS MESSAGE 】NPO法人Arrow Arrow から御礼とメッセージ | JAMMIN(ジャミン)

基本情報

法人名:NPO法人ArrowArrow
活 動:東京に事務所を構え、子育てや介護等の理由に左右されず、仕事が当たり前に続けられる社会を目指す非営利法人。
住 所:東京都渋谷区桜丘町23-17 シティコート桜丘 408
H P:http://arrowarrow.org/

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