「あなたは悪くない」過去に性暴力被害に遭った方からのメッセージをご紹介

2015.4.4 | CATEGORY : MAGAZINE

02 message

今週のキャンペーンテーマは「性暴力被害のない社会」。

性暴力に遭ってしまった方はどのような苦悩を抱えるのか? その気持ちを知るためのヒントとして、過去に性暴力被害に遭った方から、同じように性暴力被害に悩む方へ送るメッセージをご紹介します。

誰にも、話せなかった(30代 ミカ)

ミカといいます。

私は10年前の大学生の頃、サークルの飲み会の後、
参加していた先輩に誘われ2人で飲みに行きました。

お酒を飲んで随分酔っていたのですが、
そのままホテルに連れ込まれ、無理矢理されました。

次の日、友人に「あの後2人きりで消えたでしょう、何してたの?」ときかれて、
固まって何もいえませんでした。

その後も誰にも話すことができませんでした。

それから毎日がつらくて仕方がなくなりました。

忘れようとした。だけど・・・

本当は誰かに打ち明けたかった。
泣きたかった。

「あなたは悪くないんだよ」
「大丈夫だよ」って
言ってもらいたかった。

でも、誰に相談していいのかわからない
誰にもわかってもらえないとも思って、
自分の胸にしまいこもうとした。

自分が悪いんだって。

私はもう、汚い存在なんだって。

だから、なかったことにしようと思った。
全てを胸にしまいこもうとした。
心を麻痺させようとした。

だけど、忘れられなかった。

それから恋愛もうまくできなくなった。

普通に恋愛して結婚もする事もできないって思って

死にたいと考える事もあった。

悔しかった。

なんでこんな目にあわなければいけないんだろうって思った。

なんで、こんな事をする人間がいるんだろうって。

もう、誰も、信じられれなくなった。
悔しくて、怒りがこみあげてきた。

勇気を出して相談した

いつまでもあの時のことが頭から離れなくって。

もう一人ではどうしようもないと思い
東京ウィメンズプラザに相談することにしました。

電話をかけると、女性の相談員が優しく話をきいてくれました。

秘密は守ってくれて相談は無料で、
匿名でもいいとのことで安心して打ち明けることができました。

とても勇気がいったけれど、相談員の方に話をきいてもらった事で
「自分は一人じゃない」って思えたんです。

その後、念のため産婦人科を紹介されて性感染症の検査を受けました。

自分ではそこまでとは思っていなかったし、産婦人科の検査って抵抗がありましたが、
あの時やっていなかったら、今も不安な思いがあったかもしれません。

身体には問題がないことがわかり、ほっとしました。

東京ウィメンズプラザの相談員の方に話をきいてもらって以来、
それから、私は少しづつ前を向いて生きられるようになりました。

あなたに伝えたい

今、これを読んでくれているあなたに伝えたい事があります。

つらかったですね。

あなたは、悪くないんですよ。

今日まで一人で耐えてきたんですね。

強姦にあった人も、暴力にあった人も
性的虐待にあった人も、セクハラにあった人も
痴漢にあった人も。

あなたは、悪くない。

そして、もう一人で悩み続けるのは、やめましょう。

もし、今、少しでもつらいんだったら
今すぐ電話で相談して、話してほしいです。

あなたのつらい気持ちをきいてくれる人がいます。

「つらい」って言っていいんです。
泣いても、叫んでもいいんですよ。

ひとりで悩んでいるなら
今、電話をして相談してください。

あなたはとても大切な存在なんだから。

そして、
あなたがあなたでいてくれて、
今まで、生きていてくれてありがとう。

(メッセージここまで。協力:NPO法人しあわせなみだ)

最後に

いかがでしたでしょうか? 私も初めてこれを読んだ時は、心を大きく揺さぶられました。

もちろんこの話はフィクションでなくリアル。キャンペーンでも紹介しているとおり、無理やり性交渉をされた方の約7割が誰にも相談していない、というデータもあります。このような話は、もしかしたらあなたの身の回りに溢れているかもしれません。この事実から目を背けず、私たちに出来ることを考えていきたい。そんな思いを新たにしました。

今週のチャリティーを通じて、是非性暴力被害がない社会となるよう、一緒にNPO法人しあわせなみだを応援していきましょう。

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